全体的に軟調でマイナスに…2018年5月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス2.3%

2018/06/23 09:00

チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2018年6月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2018年5月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2018年5月は食料品、衣料品、住関品すべてにおいて不調で、売上総額の前年同月比はマイナス2.3%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の56社・10123店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は前回月比で58店舗増、前年同月比で689店舗増加している。売り場面積は前年同月比98.7%となり、1.3%ポイントの減少。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス0.1%ポイントを示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0670億1897万円(前年同月比97.7%、▲2.3%)

・食料品部門……構成比:65.5%(前年同月比98.8%、▲1.2%)

・衣料品部門……構成比:8.2%(前年同月比91.7%、▲8.3%)

・住関品部門……構成比:20.1%(前年同月比96.5%、▲3.5%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比98.6%、▲1.4%)

・その他…………構成比:6.0%(前年同月比98.2%、▲1.8%)

※販売金額には消費税額は含まず

農産品の相場安で
食料品は苦戦。
衣料品や住関品は
不調続き
全体の足を引っ張る。
食料品の農産品ではトマト、ミニトマト、枝豆、ブロッコリー、きのこ類、カット野菜などの動きはよかったが、じゃがいも、たまねぎ、キャベツなどは苦戦。果物ではすいか、バナナ、マンゴー、パイナップルなどは好調だったが、りんご、いちご、アメリカンチェリー、メロンなどの動きは鈍い。無駄を省く、手間をかけずに使えるカット系のセットは昨今のトレンドではあるが、個別商品の相場が高い時にはとりわけ人気が出る。今回月は相場安で農産品は全般的に不調だったが、それでもカット野菜はよく動いており、野菜の相場動向を問わずに需要が高まっている感はある。

畜産物はすべて好調だが、鶏卵や加工肉の動きは鈍い。精肉の好調さに関してはここ数か月大きな動きは無く堅調さが続いており、消費性向的に肉食へのシフトが起きていると考えられる。

水産品はまぐろ、いわし、塩鮭、しらす、海藻類などの動きはよかったものの、生かつお、さば、いか、たこ、えび、貝類などの動きは鈍い。惣菜は、温惣菜では揚げ物、焼き物、スナック類、中華などが好調。要冷惣菜は、和・洋惣菜ともに好調、米飯、寿司もよかった。その他の食品では乳製品、米、納豆、オリーブオイル、チョコレート、冷凍麺、冷凍食品、洋・和菓子などの動きはよかったものの、飲料、アイスクリーム、素麺・冷麦、インスタントコーヒーなどの動きは鈍い。やはり天候不順が冷え物系の売上に大きくマイナスの影響を及ぼしたようだ。

気候動向を確認すると、平均気温は全地域で平年差においてプラスを計上、降水量は平年を大よそ上回る値を示している。気温が上がったのはプラスに働いたのだろうが、それ以上に降水量の多さが客足や住関品の足を引っ張ったのだろう。衣料品ではドレスシャツ、ニットシャツ、ポロシャツ、イージーパンツ、マニッシュスーツ、パンツ、麻製セーター、カジュアルシャツ、レギンスなどが堅調。スーツ、ジャケット、スラックス、半袖シャツ、ショートパンツ、フォーマル、スカート、ブラウス、ボトム、Tシャツなどは軟調。住関品ではエアコン、扇風機、液晶テレビ、布団乾燥機、除湿機、乾電池などは好調だが、冷蔵庫、洗濯機、炊飯器、食器乾燥機、ドライヤー、デジカメなどが伸び悩み。

「その他」項目は前回月から転じる形で軟調さを見せ、マイナス1.8%。サービスはマイナス1.4%と軟調。旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われているのだろう。

今回月は前回月に続き、冬場において全体をけん引していた食料品が農産物の相場安で軟調となり、衣料品や住関品は継続する形で今一つ、結果として全体でもマイナスとなってしまった。衣料品や住関品の前年同月はそれぞれマイナス2.2%、マイナス2.7%を計上しており、双方とも反動による下げどころかむしろ反動で底上げされなければならない状況。報告書では単に「雨や気温が低い日が多く(中略)衣料品、住関品の季節商品が苦戦した」とあるが、天候要素を超えた軟調さを思わせる結果ではある。


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