世界のスマートフォンやタブレット型端末の市場規模実情をグラフ化してみる(最新)
2020/09/25 05:26


スポンサードリンク
最初に示すのは、世界のスマートフォンの市場の規模や出荷台数の現状と2022年までの予想。2019年までが確定値で2020年以降は予想値。データの一次ソースはイギリスに本社を置く情報事業の多国籍企業Informa社となっている。なお出荷台数はあくまでもその年に出荷された台数であり、その時点で利用されている台数ではないことに注意。

↑ 世界のスマートフォン市場規模・出荷台数(2020年以降は予想値、億台・億ドル)
白書では出荷台数などについて「普及が進んだことから2017年をピークに減少に転じている」「2020年は新型コロナウイルスの影響もあって、大幅な減少が見込まれているが、今後は、5Gの普及とともに増加へと転じるものと見込まれている」「中国系企業が高価格帯の端末を市場に投入し、売れ行きを伸ばした結果、金額ベースでは増加傾向で推移している」と説明している。公開値は2015-2022年の範囲だが、おおよそその通りの状況となっている。2020年の出荷台数の落ち込み具合は衝撃的だが、それにもかかわらず出荷金額がむしろ増えているのは、説明にもある通り高単価の端末が多分に販売されたからである。
続いてタブレット型端末。こちらは冒頭での期待感のある話とは異なる現実が見えてくる。なお地域別区分ではスマートフォンのグラフと違い、アジア太平洋は日本や中国も含めたものとなっている。

↑ 世界のタブレット型端末市場規模・出荷台数(2020年以降は予想値、億台・億ドル)
出荷台数は確定値、予想値双方とも、おおよそ右肩下がりの状態。出荷金額も2016年をピークに減少傾向に。この動きについて白書側では「スマートフォンやウルトラブックといった超薄型ノートパソコンなどとの競争などから、コンシューマー向けの市場で世界的に低迷が続いている」と説明している。恐らくはこれに加え、スマートフォンの大型化、さらにはいわゆるファブレットと呼ばれるスマートフォンとタブレットの中間的なポジションにある端末がスマートフォンとして発売される機会が増えているのが要因だろう。2022年にいくぶん台数・金額ともに持ち直しを見せているのは、5G普及の恩恵を受けるからかもしれない。
日本では子供向けの教材的なポジションとしてタブレット型端末は注目されており、また家庭内での持ち運びが容易で操作画面も大きいインターネット端末としての有益性も示されている。しかしながら必要性の度合いとしては、スマートフォンと比べて相当低いポジションにあるのも否めない。市場動向がその実情を示していると考えれば、今回の結果も納得ができよう。
■関連記事:
【子供達はタブレット型端末で何をしているのだろうか(最新)】
【スマートフォンとタブレット型端末の普及率推移をグラフ化してみる(最新)】
【スマートフォンとタブレット型端末が大いに増加中…高齢者のネットアクセス機器動向(最新)】
スポンサードリンク
関連記事
