自分の身体能力の低下などを感じた時に運転免許証を返納しようと思っている人は64.8%

2018/02/05 05:09

2018-0204内閣府大臣官房政府広報室は2018年1月29日、運転免許証の自主返納制度などに関する世論調査の結果を発表した。それによると調査対象母集団においては64.8%が、自分の身体能力の低下などを感じた時に運転免許証を返納しようと考えていることが分かった。家族などから運転をやめるよう勧められた時に、の人は37.4%に達している。他方、運転免許所有者でどのような理由があろうとも返納するつもりが無い人は8.4%いることも確認されている(【運転免許証の自主返納制度等に関する世論調査(平成29年11月調査)】)。

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今調査は2017年11月16日から26日にかけて、日本国内で日本国籍を有する18歳以上の中から層化2段無作為抽出法によって選ばれた3000人に対し、調査員による個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は1839人。男女比は852対987、年齢階層比は18-19歳30人・20代138人・30代202人・40代348人・50代263人・60代370人・70歳以上488人。

高齢者の運転による交通事故が問題視される中で、運転免許を有する人に対する自主的な返納制度が注目を集めている。これは身体機能の低下などを自覚し、自主的に運転免許証を返納したいとの要望を受け、道交法の改正により1998年4月から導入されたもの。また、単純な返納では身分証明書として使っていた人が不便になることから、2002年からは返納に際し運転経歴証明書の交付が導入されることになった。また、2011年の道交法施行規則の改定や2012年の犯収法施行規則改正により、銀行などにおいて運転経歴証明書の経過年月に関わらず、本人確認書類としての使用が可能となっている。

この運転免許証の返納の仕組みを利用しようとする人はどれほどいるのだろうか、どのような時に返納しようと考えているのか、それを尋ねた結果が次のグラフ。全体としては自分の身体能力の低下などを感じた時とする人が64.8%となった。現状すでに身体能力が低下している人だけで無く、将来においてそのような状況になった時に返納しようと考えている人も含んでいることに注意。

↑ どのようなときに運転免許証を返納しようと思うか(2017年11月)(複数回答)
↑ どのようなときに運転免許証を返納しようと思うか(2017年11月)(複数回答)

次いで多い意見は、家族などから運転をやめるよう勧められた時で37.4%、交通違反や交通事故を起こした時が17.0%で続く。いずれも自分の身体能力の低下を見極められず、あるいは把握していても運転を続けたいとの意思の方が強く、結果として他から指摘されたりリスクを体現化して初めて返納を考えることになる。家族からの勧めならまだしも、違反や事故を起こしてからでは遅いのだが。さらに返納をするつもりは無いとの意見も7.0%。

これを回答者の年齢階層別に見たのが次のグラフ。

↑ どのようなときに運転免許証を返納しようと思うか(2017年11月)(年齢階層別)(複数回答)
↑ どのようなときに運転免許証を返納しようと思うか(2017年11月)(年齢階層別)(複数回答)

若年層では自分自身の身体能力の低下をあまり想像できないことから、自分の身体能力の低下などを感じた時に返納するとの意見は低め(18-29歳でも運転免許を持っていない人が一定率いるため、その影響もあるが、他の選択肢ではそれほど大きな差が出ていない)。しかし年を重ねるに連れて回答率は高まっていく。60代以降でやや低くなるのは、すでに運転免許を持っていない人の割合が増えるため(すでに返納した人などは返納しようとは考えない)。

他方、家族などからの勧めや交通違反・交通事故をきっかけとする選択肢は年齢による差異がさほど出ていない。自分自身の認識では無く、他人からの指摘やリスクの体現化による返納は、どの年齢階層でも一定率で想定をしているようだ。

身体能力の衰えは少しずつ、確実にやってくる。数字的には子供と同じような能力になるとも表現できる。子供に運転を任せられるかと表現すれば、そのリスクは理解できるはず。「こんなものだろう」と自分自身をだますこと無く、適切な判断の下に返納を決断してほしいものだ。交通違反はまだしも、交通事故を起こしてからでは遅いのだから。

ちなみに運転免許所有者に限り、運転免許証の返納をするつもりが無い人の割合を算出した結果が次のグラフ。

↑ 運転免許証を返納するつもりが無い人(運転免許所有者限定)(2017年11月)
↑ 運転免許証を返納するつもりが無い人(運転免許所有者限定)(2017年11月)

運転免許所有者全体では8.4%。自営業主が高いのは、仕事で使う必要性があるからだろう。また意外にも大都市、特に東京都区部で高い値を計上している。近場での利用しか無いから心配は無用、あるいは免許証は所有し続けるが運転はしないと考えているのだろうか。


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