再配達を避けるために何をしているか「手段を利用したことが無い」は7割近く(最新)

2018/01/31 05:10

インターネット通販の普及に伴い需要が加速度的に増加している宅配便だが、体制強化が追い付かずにオーバーワークな状態が続いている。その状態を悪化させる要素の一つとして問題視されているのが再配達問題。今回は内閣府が2017年12月25日に発表した再配達問題に関する世論調査の結果を基に、宅配便の荷物を再配達の依頼をせずに一度で受け取るために、どのような手段を利用しているか、その実情を確認していく(【発表リリース:再配達問題に関する世論調査】)。

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今調査の調査要綱は先行記事【再配達はどれぐらいの割合で生じているのだろうか】を参照のこと。

次に示すのは調査対象母集団において、宅配便の荷物を確実に受け取り再配達を避けるために用意されている手段を利用した経験の有無を尋ねた結果。いずれも利用したことが無い人は69.0%に達していた。

↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(その他」「分からない」を除いて再計算)
↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(その他」「分からない」を除いて再計算)

宅配便そのものを利用していない、受け取っていない人も含まれるが、今調査対象母集団では過去1年間に限っても2.5%でしかなく、実質的にはほぼ無しと見てよいだろう。つまり宅配便で荷物を受け取った経験のある人の約7割は、確実に一度で受け取り再配達を避けられるさまざまな手段を利用したことがまったく無い。

具体的な利用手段別に見ると、ウェブなどで配達日時や受け取り場所の指定や変更ができサービスを使ったことがある人は14.7%、自宅では無くコンビニなどでの受け取りは11.6%、昨今注目を集めている自宅用宅配ボックスへの配達をしてもらった人は7.4%。利用できない業者や、設置できない世帯もあるとはいえ、案外利用している人は少ない。さらに駅やデパートなど公共の場に設置された宅配ロッカーに配達してもらった人は0.7%に留まっている。

これを各属性別に見たのが次以降のグラフ。まずは年齢階層別。

↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(年齢階層別)(その他」「分からない」を除いて再計算)
↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(年齢階層別)(その他」「分からない」を除いて再計算)

18-29歳では職場などでの受け取りが一部低い値が出ているが、これは職に就いていない人もいるため。それを除けば大よそ若年層ほど各手段の利用率は高く、年を経るほど低くなっていく。60代では76.8%、70歳以降は89.7%の人が、これらの手段を使ったことが無いとしている。もっとも60代以降は自宅にいる場合が多く、これらの手段を利用する必要性が無いのだろう。

続いて居住地の都市規模別。

↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(都市規模別)(その他」「分からない」を除いて再計算)
↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(都市規模別)(その他」「分からない」を除いて再計算)

大よそ人口密集地域ほど利用率は高く、地方に行くほど低くなる。配達日時や受け取り場所の変更は地域性は無いが、コンビニや宅配ロッカーは都市部の方が利用しやすい状況だと考えられる。もっとも人口密集地域ほど若年層が多いため、年齢階層別の傾向が深く影響している面もあるのだろう。

続いて就業上の地位別。

↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(就業上の地位別)(その他」「分からない」を除いて再計算)
↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(就業上の地位別)(その他」「分からない」を除いて再計算)

雇用者は押しなべて利用率が高く、何らかの手段を使っている人は4割を超えている。他方、無職の人や自営業者、家族従事者は自分で受け取れる可能性が高いことから、利用率は低め。自営業者で配達日時などの指定・変更がやや高めに出ているのは、ウェブなどを活用している人が多いからだろうか。

最後は世帯構成別。

↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(世帯構成別)(その他」「分からない」を除いて再計算)
↑ 宅配便の荷物を受け取るために次の方法を利用したことがあるか(複数回答)(2017年10月-11月)(世帯構成別)(その他」「分からない」を除いて再計算)

子供がいる共働き世帯でとりわけ利用率が高い。子供のみが自宅にいる状況での荷物受け取りはリスクがあるとの判断によるものかもしれない。逆に夫婦のみで片方、あるいは双方とも非就労の世帯ではほとんど利用されていない。これは一つに専業主婦ならば日中の多分を自宅で過ごし受け取りができること、あるいは高齢者夫婦で双方とも自宅にいる時間が長いことなどによるものだろう。



日中の在宅時間が長く容易に荷物を受け取れるのならば、荷物受け取りを確実にするために用意されている、今回挙げられた手段を用いる必要は無い。しかし多くの人はそのような環境下には無い。配達日時や受け取り場所の指定・変更そのものができない配達業者の利用、コンビニが近場に無い、宅配ロッカーは安全面で不安など、個々の事情もあり難しいところだが、使えるサービスは積極的に使いこなし、再配達をお願いしなくてもよいように荷物の受け取りをしてほしいものだ。


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