子供達のインターネットの利用時間は食事や睡眠、勉強時間を削って作られている(最新)

2017/11/25 05:12

2017-1119学業に従事する時間が長い子供達においても、スマートフォンなどによるインターネットの各種サービスの利用時間の長さが問題視されている。勉強や睡眠時間を削ってまでスマートフォンとにらめっこをしているように見える姿は、保護者にとってよい状況とはいえまい。今回は総務省統計局が2017年7月14日以降順次結果を発表している2016年社会生活基本調査の結果を基に、小中高校生のインターネットの利用時間とライフスタイルの関係を確認していく(【平成28年社会生活基本調査】)。

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今調査の調査要綱は先行記事【ボランティア活動の実態をグラフ化してみる】を参照のこと。

次以降に示すのは就学学校種類別に見た、「スマートフォン・パソコンなど」の使用をした1日平均時間別の、週全体における生活時間の内情。平日だけでなく土日も合わせた平均値(平日5日分、土曜と日曜1日分を合算して7で割っている)であることに注意。

なお今件における「スマートフォン・パソコンなど」を使用した人=行動者とは、インターネット接続により得るサービスの使用を意味する。また、インターネットに接続して入手したアプリケーションや音楽の使用も含む。さらに学業や仕事での使用は該当しない(学業は「学校での使用」と限定されていないので、自宅で自発的に勉強目的のために情報検索をする場合も該当しない)。要はプライベートでのインターネットの使用である(生活時間の仕切り分けでは「自由時間」に該当する)。

まずは小学生。

↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、小学生、男性)(分)
↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、小学生、男性)(分)

↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、小学生、女性)(分)
↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、小学生、女性)(分)

小学生で1日12時間以上もインターネットを使う人はごく少数のため、男性では特異な値、女性では有意値が出ない状態となっているが、それを除いても大よそ、インターネットを使用する時間が長い人ほど「身の回りの用事、食事」「睡眠」「仕事・学業」時間が減り、その分「自由時間」が増えているのが分かる。「その他」も減っており、多様な雑多な行動もインターネットの利用に割り当てられているのだろう。

続いて中学生。

↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、中学生、男性)(分)
↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、中学生、男性)(分)

↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、中学生、女性)(分)
↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、中学生、女性)(分)

中学生では小学生以上に明確に「身の回りの用事、食事」「睡眠」「仕事・学業」の時間が減り、その分「自由時間」が増えている。1日12時間以上のインターネット使用は特異な例としても、6-12時間未満の人はまったく使用しない人と比べ、学業の時間が80分も少なくなっている。

最後は高校生。スマートフォンの多用による日常生活の乱れが大いに懸念されるお年頃ではある。

↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、高校生、男性)(分)
↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、高校生、男性)(分)

↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、高校生、女性)(分)
↑ スマートフォン・パソコンなどの使用時間別生活時間(2016年、週全体、高校生、女性)(分)

「自由時間」を増やすために削る対象が、男女間で大きく異なるのが注目に値する。男性は「仕事・勉強」を大きく削り、次いで「身の回りの用事、食事」を削っている。「睡眠」はほぼ同じで、むしろスマートフォン・パソコンなどの使用時間が長い方がよく寝ている傾向が見受けられる。

他方女性は男性と比べると「仕事・勉強」を削る時間は少なめで、「身の回りの用事、食事」はほとんど変わりがない。その代わりに「睡眠」の削られ方がやや大きくなっている。男女間でスマートフォンの利用と天秤にかけて、何が後回しにされるのか、その対象が違っているのは興味深い。



今件は主要行動時間の平均値。ながら行動における副次行動は含まないため、どの属性でも多少の誤差はあれど原則として合計24時間となっている。土日も含めた週全体の平均値ではあるが、スマートフォンなどの利用でどこまで日常生活が圧迫されているのか、それがよく分かる結果には違いない。

もっとも当事者にとっては、スマートフォンなどによるさまざまなサービスの利用もまた、日常生活の一環に過ぎないという認識なのだろうが。


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