「間接民主主義制度は自国にとってよい仕組みである」世界の認識をグラフ化してみる

2017/11/18 05:14

例えば国単位や都道府県単位など、施政を行う単位内で政治を行う際に、選挙によって選ばれた代表者に決定権を信託し、間接的に政治に参加する方法を間接民主主義制度と呼んでいる。今では世界の大部分で採用されているこの仕組みについて、人々はどのような感想をいだいているのだろうか。アメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2017年10月16日に発表した調査報告書【Globally, Broad Support for Representative and Direct Democracy】を元に、その実情を確認する。

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今調査の調査要綱は先行記事【「あなたの国では民主主義が満足できるほどに機能している?」世界の人に聞いてみました】を参照のこと。

次に示すのは間接民主主義制度について、回答者の国での導入(されていること)について、よいことであるか、悪いことであるかを尋ねた結果。肯定派は青系統、否定派を赤系統で着色している。

↑ 選挙によって選ばれた議員が法を定めて治世を行う間接民主主義制は自国にとってよい仕組みか悪い仕組みか(2017年春)
↑ 選挙によって選ばれた議員が法を定めて治世を行う間接民主主義制は自国にとってよい仕組みか悪い仕組みか(2017年春)

調査対象国全体の平均値や中央値は報告されていないが、肯定派の中央値は78%との値が示されている。大よそ8割の人は間接民主主義制度を肯定している(中国のような独裁国家などには調査そのものが入っていないことに注意)。

色合いで大体肯定否定状況が把握できるのだが、間接民主主義制への肯定派はヨーロッパやアジアでは高め、アフリカや南米では低めの結果が出ている。地中海沿岸地域でも一部で低い値が出ているのが確認できる。特にヨルダン、チュニジア、ナイジェリア、ケニア、南アフリカ、ベネズエラ、ペルー、チリ、メキシコ、コロンビアでは強い否定派が1割を超えている。

具体的な値はほとんど開示されていないが、報告書ではいくつかの他調査項目との連動について言及している。

・自国の経済状態が悪い国では、否定派が多い。

・日々の生活が半世紀前と比べてよくなっていると判断する人が多い国では、肯定派が多い。

・次世代の経済が現在よりも悪化していると考える人が多い国では、否定派が多い。

・国の歴史的背景も大きく影響する。人種差別や紛争が絶えない南アフリカでは、多様性を肯定する人は間接民主主義制度への肯定派も多いが、多様性を否定する人は間接民主主義制度への肯定派は少ない。

南アフリカのような事例はともかくとして、多分に現状の施政システムである間接民主主義制度を肯定するか否かは、経済状態に影響を受ける。経済状態がよいのなら現行のシステムである間接民主主義制度もよい物だとの判断が成されていると見てもよいだろう。それはシンプルだが現実的な考え方に違いない。


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