図書館や教科書の市場動向をグラフ化してみる(最新)

2019/09/29 05:03

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2019-0925出版物に出会う機会は書店や通販経由による購入ルートに限らない。図書館や学校でもさまざまな出版物に巡り合うことができる。今回は日販による「出版物販売額の実態」最新版(2019年版)をもとに、それら図書館による調達市場や教科書の市場の実情を確認していくことにする。

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図書館市場は756.0億円


「出版物販売額の実態」では2014年度以降の図書館市場や教科書市場の実情を取得可能。そこでまずは図書館の市場を精査する。なお私立図書館の購入額は公開されていないので、図書館の全体としての市場規模はもう少し大きなものとなる。

↑ 図書館市場規模(億円)
↑ 図書館市場規模(億円)

↑ 図書館市場規模(前年度比)(2018年度)
↑ 図書館市場規模(前年度比)(2018年度)

直近年度の図書館市場規模は756.0億円。そのうち小学校が96.5億円、中学校が69.5億円、高等学校が35.9億円、大学・短大・高専が大きめの303.9億円、そして公共図書館が250.2億円となっている。

前年度比では中学校以外の属性で減少。中学校がプラスとなっているのは、前年度で大きく減少したことの反動でしかない。ともあれ、全体的には減少傾向にある。情操教育にも学校の図書館は大いに有益であるはずなのだが。

教科書市場は785.0億円


続いて教科書市場。こちらには高等学校までの教科書に加え、特別支援学校、そして教師用の教科書も合算している。

↑ 教科書市場規模(億円)
↑ 教科書市場規模(億円)

↑ 教科書市場規模(前年度比)(2018年度)
↑ 教科書市場規模(前年度比)(2018年度)

直近年度の教科書市場規模は785.0億円。そのうち小学校が257.8億円、中学校が228.2億円、高等学校が248.1億円、特殊支援学校0.9億円、そして教師用が50.0億円となっている。

経年変化では図書館同様に減少傾向にある。直近年度では中学校が大きく伸びているが、これについて「出版物販売額の実態」では、2019年度から中学校の新教科として道徳が実施された影響と説明している。また教師用が大きく縮んでいるが、こちらは前年度に小学校の全学年で道徳が教科書化された影響で大きく伸びたことの反動。過去の大きな動きもこの道徳による動き同様に、教科書の更新などが大きな影響要素となるため、年度によってイレギュラーな増減を示すこともあるが、全体的な傾向に変化は生じないだろう。



一部では図書館の立ち位置こそが出版業界を圧迫しているとの意見もあるが、図書館の蔵書にしても教科書にしても、出版物を介して書に触れる大切な機会に違いない。特に教育機関で用いる出版物は、教育の大切な道具であり、支えとなるものに他ならない。出版物を敬愛する人を底上げするためにも、図書館や教科書市場へのリソース投入の拡大を、各方面には願いたいところではある。


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(C)日販営業推進室出版流通学院「出版物販売額の実態2019」

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