人の仕事の多くが新技術に取って代わられる、米国におけるその実現度合いへの思い

2017/10/22 05:19

技術進歩は日々行われ、生活や仕事環境も大きな変化を生じていく。自分が従事していた仕事がある日コンピューターに奪われ、お役御免になるかもしれない。新しい技術は多くの人に恩恵を与えるものの、同時に自分の立ち位置を失う人が生じることになる。現在人がこなしている仕事のどれほどが、ロボットやコンピューターのような新技術に取って代われると考えられているのか、アメリカ合衆国の事情を、同国の民間調査会社Pew Research Centerが2017年10月4日に発表した、技術と人々の暮らしに関わる調査結果【Automation in Everyday Life】を元に確認していく。

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今調査の調査要綱は【技術の発展は自分の仕事にどのような影響を与えているのか、米国就業者の思いをグラフ化してみる】を参照のこと。

次に示すのは新技術の代表的な存在であるロボットやコンピューターのさらなる進歩や浸透により、人が従事していた仕事の多くがそれらに取って代わられるか否かを、回答者自身の見聞きの経験や推測として答えてもらった結果。

↑ 人による仕事の多くがロボットやコンピューターに取って代わられる(2017年5月、米国、18歳以上)
↑ 人による仕事の多くがロボットやコンピューターに取って代わられる(2017年5月、米国、18歳以上)

具体的な事例や業態、期間を区切っているわけではないので、全体としての話となるが、アメリカ合衆国の成人のうち1/4近くは人による仕事の多くがロボットやコンピューターに取って代わられるとの話を何度となく繰り返し見聞きしたり自分でも考えている。そして2割の人はそれが多方面の場で実現すると考えている。恐怖を覚えるか夢のようにあこがれるかは別として、そこそこあると考える人まで合わせると8割強の人がロボットやコンピューターが人の仕事を代替すると見聞きしたり考え、8割近くはそれが実現するであろうと考えている。人の仕事はほとんどが、ロボットやコンピューターに取って代わられることは無いだろうと見聞きする、考える人はごく少数でしかない。

しかしながら人の仕事がロボットやコンピューターに代替される未来の想像の中身は、技術進歩の考え方により大きく異なるようだ。

↑ 人による仕事の多くがロボットやコンピューターに取って代わられる可能性(技術進歩への支持派・不支持派)(2017年5月、米国、18歳以上)
↑ 人による仕事の多くがロボットやコンピューターに取って代わられる可能性(技術進歩への支持派・不支持派)(2017年5月、米国、18歳以上)

技術進歩そのものを支持肯定している人は、人による仕事の多くがロボットやコンピューターに取って代わられる場面は限定的であり、多くの人は人による仕事は相変わらず人が従事し続けると考えている。他方、技術進歩を不支持否定する人は人による仕事の多くがロボットやコンピューターに代替されてしまい、多々の場面で人の仕事の場が失われると考えている。

要はロボットやコンピューターが現在人が従事している仕事を代替するようになっても、人の(自分の)仕事を奪われることはないだろう、むしろ大いに手助けとなると考えているからこそ、技術進歩を支持している。人が従事している仕事をロボットやコンピューターが奪い、人の(自分の)仕事が失われてしまうと考えている人は、技術進歩へは否定的に考えてしまう。

例えば技術進歩により普及浸透の最中の自動レジならばコスト削減が期待できる経営者やスピーディな会計が期待できるお客の立場ならば、その導入を期待するが、レジ打ちの仕事をしている人には自分の職場が失われると危機感を覚えてしまう。必然的に経営者やお客は技術進歩の支持をするし、レジ打ちの人は不支持の姿勢を見せる。

雇用する側や企業全体、社会の生産性や効率性からは技術進歩はプラスとなることは多いが、仕事に従事している人の観点では自分の仕事を奪われかねない。ジレンマ的な構図ではあるが、納得のいく話ではある。


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