興味のあるジャンルと情報元の信頼性と…米国のニュース事情

2017/10/15 05:08

2017-1010大量の情報を瞬時に取得しより分けられるインターネットの普及によって、人の情報との接し方は大きな変化を見せている。興味のある情報への傾向に変わりはないが、その情報が正しいか否かを見極める能力が、一層大きなウェイトを有するようになった。今回はアメリカ合衆国の民間調査会社Pew Research Centerが2017年9月11日に発表した報告書【How People Approach Facts and Information】を元に、同国の大人たちがどのような情報に興味を持っているのか、そして情報の信頼性は発信元でどこまで違うと認識しているのかについて確認していくことにする。

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興味があるジャンルは学校や教育が一番


今調査は2016年9月29日から11月6日にかけて、アメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女のうちRDD方式で抽出された人に対して行われたもので、有効回答数は3015人。うち固定電話は838人、携帯電話は2258人。国勢調査の結果を元に各種属性でウェイトバックが実施されている。なお今調査における「ニュース」とは、回答者の友人や家族が直接関与したものでは無い、出来事やイベントに関する情報と定義されている。

次に示すのは回答者におけるジャンル別の興味度合い。例えば学校や教育では48%が「大変」とあるので、48%の人が学校や教育関連の情報に、大変大きな興味を有していることになる。当然、積極的に情報収集を求めるし、その信頼性には高いものを必要とするだろう。ガセネタをつかまされて後に悔しい思いをしたり、損をするのは精神的に良くない話ではある。

↑ どのようなジャンルのニュースや情報に興味があるか(2016年9-11月、米国、18歳以上)
↑ どのようなジャンルのニュースや情報に興味があるか(2016年9-11月、米国、18歳以上)

用意された選択肢の中では一番興味が寄せられているのは学校や教育関連。半数近くの人が大変興味があるとし、それなりにある人も合わせれば8割に達する。まったく興味が無い人は1割にも満たない。次いで政府や政治関連、健康や医療関連が続くが、健康や医療関連はそれなりに興味がある人までの興味派(青系統)の値が一番高い(83%)。自分の生命に関わることであるだけに、真剣になる人も多いのだろう。

興味派の値としては科学や技術、地域イベントも高い値を示している。それぞれ知的好奇心を満たす、自分の日々の生活に密着する話であるだけに、強い興味を持つに違いない。

他方海外の事象や政治、仕事や経済、芸術やエンタメなどは一段階興味度は落ちる。経済はともかく仕事は自分に密着する話であるはずなのだが。さらにスポーツは多分にプロスポーツの観戦を意味することもあり、他選択肢と比べて興味度合いは小さいものとなっている。それでも過半数の人が興味派で、多数の人がニュースや情報取得に積極的な姿勢を見せていることに違いは無い。

一番信頼されているのは図書館員


さてそれでは各種情報を取得する際に、どのような情報源からの情報ならば信頼に値すると考えているのだろうか。信頼性を無視して見聞きする、ネタ的なものとして構えているのならいかなる場所からの情報でも構わないのだが、フェイクニュースをはじめとした偽情報、あやふやな内容を信じてしまい、振り回されるのを好む人はいないだろう。

↑ 情報源による情報の信頼性の認識(信頼する度合い)(2016年9-11月、米国、18歳以上)
↑ 情報源による情報の信頼性の認識(信頼する度合い)(2016年9-11月、米国、18歳以上)

日本人にとっては意外かもしれないが、政府や家族・友人よりも高い信頼を受けているのは地域の図書館やその図書館で働く司書の人達。大変信頼する・それなりに信頼するを合わせた信頼派の値こそ医療提供者や家族・友人よりは低いものの、大変信頼するに限定すれば選択肢の中では一番高い値を示している。情報に携わる専門家として、高い評価を受けているのだろう。ほぼ同率で、医療方面の専門家の立場にある医療提供者も位置しており、信頼派の値では一番となる。

長い間共に過ごしている家族や友人は、大変信頼するとの値こそ24%に留まっているが、それなりに信頼するとの意見は58%。信頼派としての値は82%に達する。

政府の信頼派は61%、ニュース組織では地方ニュース組織の方が高く、全国ニュース組織は信頼派の値でそれより7%ポイント下がる。図書館や医療機関と同じ専門機関で、しかも数字を扱うとの観点では同様の信頼性を持たれても不思議ではない金融機関に対し、大変信頼する人は14%しかいないのは、日ごろの行いを反映した結果だろう。

ソーシャルメディアは利用者限定だが、信頼性の度合いは一段と低い。信頼派が3割強しかなく、大変信頼するとの人は3%のみ。ただしこれはインターネットと情報に関する記事で繰り返し言及している通り、匿名情報も怪しげなネタ話としてのやり取りも、情報源が確かなところからの情報も、すべて混ぜた上での評価に他ならない。例えば図書館がソーシャルメディアを通じて情報を発信し、それのみで信頼性が吟味されれば、高い値が出るに違いない。


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