ソーシャルメディアでニュースを読んだ後、何してる? その米国事情

2017/10/03 04:58

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情報を気軽にスピーディーに取得できるツールとしても、ソーシャルメディアは大いに役立つ存在。RSSリーダーのように使えるだけでなく、ある情報を補完する、つながりのある関連情報もリプライなどの形で容易に取得できるからだ。多くの人がソーシャルメディアをニュース取得ツールとして用いている昨今において、取得した後にどのような反応をしているのだろうか。今回はアメリカ合衆国の民間調査機関Pew Reserch Centerが2016年7月7日付で発表した調査報告書【The Modern News Consumer】をもとに、同国における実情を確認する。


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今調査の調査要綱や「ニュース」の定義は先行記事の【テレビ、ネット、ラジオ、紙の新聞…米国でのニュース取得事情】を参照のこと。

次に示すのはソーシャルメディアを使ってニュースを取得している人における、ニュース取得後にどのような反応を示すか、その具体的内容を答えてもらった結果。「よくする」「時々する」「ほとんどしない」「まったくしない」(「無回答」)のうち、行動する派の前者2選択肢を積み重ねの形でグラフ化したもの。

↑ ソーシャルメディアでニュースを取得した後の行動(米国、2016年2月、複数回答、ソーシャルメディアでニュースを取得している人限定)
↑ ソーシャルメディアでニュースを取得した後の行動(米国、2016年2月、複数回答、ソーシャルメディアでニュースを取得している人限定)

ソーシャルメディアでニュースを確認した人のうち8割は、そのニュースの具体的内容を読むために記載されているリンクをクリックする。しばしば行う人は26%にも及ぶ。ソーシャルメディアの公式アカウントを持つ報道メディアはその多くが、記事内容の更新情報を伝え、記事そのものへの誘導を図っているが、その効果は確実にあるとの結果が出ている。

覚え書き、さらには他の人への周知拡散にもつながる「いいね」ボタンを押したり、他の人にシェアする行為も5割前後。具体的にニュースへコメントする(選択肢の文言は単に「ニュースへコメントする」であり、ソーシャルメディア上の書き込みへのリプライなのか、本文記事へのコメントなのかまでは不明)人も1/3を超える。

ニュースとして取り上げられている情報に関わる自分の画像や動画を投稿して、ニュースそのものを補完したり体験を披露する人も少なからずいる。スマートフォンを所有している人は押しなべて報道記者となりうる時代だが、それが数字となって表れている。

一方で、ソーシャルメディアそのものに関わらない具体的な行動は、より多くの人が実行しているようだ。次に示すのはソーシャルメディアに限らず高頻度でインターネット上のニュースを取得している人に対し、ニュースを取得した場合にどのような行動を取るかを尋ねた結果。設問では「仮にこの2時間の間にインターネットでニュースを取得したら、どのような行動を取りますか」となっている。

↑ オンライン上でニュースを取得した人はその情報をどのように取り扱うか(米国、2016年2月、複数回答、回答週に少なくとも3回以上オンラインでニュースを取得した人限定)
↑ オンライン上でニュースを取得した人はその情報をどのように取り扱うか(米国、2016年2月、複数回答、回答週に少なくとも3回以上オンラインでニュースを取得した人限定)

誰かに直接口頭で、あるいは電話で話す人が3割でもっとも多い。次いでより詳しい情報を得るために検索する人が17%。ソーシャルメディアにその内容を投稿する人が11%。口頭ではなく電子メールやSMSで伝える人は5%。特に何もしない人は47%。

口伝えによる情報伝達、口コミは今なお影響力、伝播力としては非常に大きく、多数の人が当たり前のように行っている行為のようだ。世の中の人全員がソーシャルメディアをフル活用しているわけでは無いが、ソーシャルメディアへの投稿が口コミのように気軽に成されるようになるのには、まだまだ浸透度合いや気軽さが足りないのだろう。


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