テレビ、ネット、ラジオ、紙の新聞…米国でのニュース取得事情

2017/09/29 05:09

2017-0915ニュースを取得する媒体は多数に及ぶが、人の好き嫌いや時間的事情、日常生活の行動様式などにより、使う媒体はそれぞれ異なってくる。ニュース取得の媒体事情に関して、アメリカ合衆国の民間調査機関Pew Reserch Centerが2016年7月7日付で発表した調査報告書【The Modern News Consumer】をもとに、同国でのニュース取得事情を確認する。

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今調査の主要部分は2016年2月24日から3月1日にかけて汎用調査用母集団(アメリカ合衆国全体規模のRDD方式で選別された電話番号で対応した人(18歳以上)で構成)に対して実施されたもので、データ分析用として十分な回答が得られた回答者数は2078人。国勢調査などによるウェイトバックが実施されている。なお今調査における「ニュース」とは、回答者の友人や家族が直接関与したものでは無い、出来事やイベントに関する情報と定義されている。

次に示すのは普段そのニュースを取得する際に利用している媒体。他にも雑誌などニュースを得られる媒体はあるが、大まかなものとして提示されている。また、時折やたまにの頻度の利用は今件からは除外されている。あくまでも日常的な手段としての利用である。

↑ いつもはどの媒体からニュースを取得しているか(米国、2016年2月)(複数回答)
↑ いつもはどの媒体からニュースを取得しているか(米国、2016年2月)(複数回答)

全体では6割近くがテレビ(衛星、ケーブル、全国、地方を問わず)から、インターネット経由は4割近く、ラジオは1/4、そして紙の新聞は2割。紙の新聞が少ないように見えるが、別途「時々」の頻度ならば28%は居るため、新聞閲読者が2割しかいないわけでは無い。

年齢階層別に見ると、それぞれの層におけるニュースの取得スタイルの違いがよく分かる。若年層はインターネットが主流で次いでテレビ。新聞やラジオはあまり居ない。中堅層になるとインターネットの利用はほぼ若年層と同率だがテレビの利用率が高まり、ラジオや新聞も増える。壮齢層以降はテレビや新聞の利用率が大きく伸び、代わりにインターネットの利用率は大きく減る。

これらの値の動向は、単にニュース取得に限った話ではなく、普段の生活におけるメディアとの接し方そのものが反映されている、ニュース取得もその一側面に過ぎないと見た方がよい。若年層はインターネットを主軸に生活し、中堅層以降はテレビや新聞も多用するようになる。それぞれの人生において、個々の媒体に接してきた経験の多い少ないが影響しているとも解釈できよう。

やや余談になるが、年齢階層では無くニュースを取得するスタイルとして、どの器官を用いる方法が好きかを聞き、その方法別に一番良く使っている媒体を答えてもらった結果が次のグラフ。例えば「見る」でテレビが80%とあるので、見ることによるニュース取得を好む人の80%は、テレビをニュース取得の手段として一番よく使っていることになる。

↑ ニュースを取得する際の好きな方法別一番良く使うニュース取得媒体(米国、2016年2月)
↑ ニュースを取得する際の好きな方法別一番良く使うニュース取得媒体(米国、2016年2月)

「見る」は当然テレビが一番で80%、次いでオンラインが12%。ラジオで3%も居るのが不思議ではある。他方「読む」では紙媒体の新聞が……では無く、オンラインがもっとも多く6割近く、新聞は26%しかいない。「聞く」ではラジオがもっとも多いのは当然の話だが、テレビで25%も居るのが興味深い。テレビをつけて音だけを聞きながら他の行動をする「ながら行為」を、アメリカ合衆国でも良くしているということだろうか。思い返してみれば、同国のアニメやドラマでも、そのような情景はよく見かけるので、当たり前のスタイルなのだろう。


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