全国では4割足らず…FAXの普及状況をグラフ化してみる(最新)

2017/08/13 05:13

2017-0701インターネットの普及浸透に伴い、その必要性が大きく減じられた家電の一つにFAX(ファックス)がある。ファクシミリ(facsimile)の短縮語で、電話回線を介して画像情報を送り伝える機器・仕組みを指し、かつては図版を素早く送る手段としては欠かせない存在だった。今では業務用はともかく、家庭用としてはインターネットとデジタルスキャナやデジカメの併用で、ほぼ代替ができる。そのFAXに関して世帯ベースでの普及率を、総務省が2017年6月15日に詳細値を発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に、確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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今調査の調査要項は先行する解説記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

次に示すのは回答者の世帯におけるFAXの保有状況。なお機器そのものは存在していてもお蔵入りなどの理由で過去1年間に一度も利用していない、あるいは自前での調達ではなく勤め先から借りていたり経費で購入したものは該当しない。要は今現在でも利用しているFAXを持っているか否か。

↑ FAXの保有状況(世帯主状況別、世帯単位、2016年)
↑ FAXの保有状況(世帯主状況別、世帯単位、2016年)

全体では4割近くが保有している。しかしながら20代ではわずかに1.9%、30代でも15.2%、40代でようやく39.1%となる。50代以降は4割から5割を維持し、80歳以上で4割を割り込む。この値動きを見るに、幼いころからインターネットに触れている世代はFAXの必要性を覚えず親元から離れて暮らすようになってもFAXを購入することは無く、かつて必要だった世代はそのまま維持している実情が透けて見える。あと10年も経過すれば、その時の30代の保有率も(今現在の20代がそのままシフトして)数%となるだろう。あるいは必要性が無くなったことから廃棄し、さらに落ち込みを見せるかもしれない。

世帯構成別では若年層の単身世帯が約1割と少ない。また、高齢者を含む世帯が一段高の値を示していることから、高齢者における需要が高いことも推測できる。

世帯年収別ではきれいな形で高年収ほど高保有率。元々歳が上になるに連れて年収が高くなる傾向があるのに加え、高年収の自営・自由業者や、交友関係上のつながりの点で高年収者ほどFAXが必要な高齢層との関係があるのかもしれない(あくまでも相関関係であり、「FAXを持っていれば高年収になれる」を意味しないことに注意)。

深い意味は無いかもしれないが、都道府県別の保有率の実情を示したのが次のグラフ。

↑ FAXの保有状況(世帯主状況別、世帯単位、2016年)(都道府県別)
↑ FAXの保有状況(世帯主状況別、世帯単位、2016年)(都道府県別)

必要性を鑑みれば世帯主の年齢との連動が推定されることから、各地域の年齢階層別人口構成比と浅からぬ関係があるように思われるのだが、実際にはそのような値動きは見られない。

もっとも低い値を示したのは沖縄県の17.3%、高値は奈良県の53.3%で続いて山梨県の47.7%、滋賀県の47.0%。高値を付けている地域は農業関係でFAXによる連絡を多用しているとの話もあるが、この調査結果からだけではその裏付けはできない。とはいえ、地域によっては今なお5割前後の(稼働状態での)普及率を示していることに違いは無い。


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