子供達のパソコンの利用実情をグラフ化してみる(2017年)(最新)

2017/06/14 05:13

「若年層のパソコン離れ」とは最近よく聞く言い回し。実際にインターネットへの窓口としてスマートフォンやタブレット型端末が用意され、それを多用している現状、さらに保護者自身もパソコンから離れているケースも多々見受けられる以上、仕方のない話ではある。今回は10歳未満の子供達におけるパソコン利用の実情を、内閣府が2017年5月19日に発表した、低年齢層のインターネットに関わる利用実情を調査した結果報告書から確認していくことにする(【低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査】)。

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単純な利用率とインターネット利用率と


今調査の調査要綱は先行記事【10歳未満のデジタル端末利用実情】を参照のこと。

まず最初に示すのは、子供の年齢階層別におけるパソコンの利用率。ここではインターネットの利用は問われていない。リスクを鑑み、子供が利用している時にはインターネットを使わせないスタイルで、保護者がパソコンを使わせている状況も十分ありうる。

↑ パソコン利用率(属性全体比)(2017年1月、子供の年齢が0-9歳、複数回答、インターネット利用の有無を問わず)(機種別)
↑ パソコン利用率(属性全体比)(2017年1月、子供の年齢が0-9歳、複数回答、インターネット利用の有無を問わず)(機種別)

昨今ではパソコンの利用実態としてデスクトップパソコンよりもノートパソコンの方が利用率は高くなっているが(今調査結果でもデータの表記序列はノートパソコンの方が先)、今結果でもその実情に合致した値が出ている。全体ではノートパソコンが6.2%なのに対し、デスクトップパソコンは3.4%でしかない。また、双方を合わせて利用している場合もあるが、単純加算しても1割に届かない。つまり、10歳未満におけるパソコン利用率は1割足らずという計算になる。

年齢階層別で見ると3歳でデスクトップとノートの回答率が逆転しているが、それ以外では大よそノートの利用率はデスクトップの2倍。また、9歳で双方とも利用率が大きく跳ね上がるが、これは小学校の3年生になるにあたり、保護者の許諾が出るケースが多くなるからだろう。

これをパソコンでインターネットも使っている人に限定した結果が次のグラフ。パソコン利用者におけるパソコンでインターネットを利用している人の割合ではなく、全体・各年齢属性に占めるパソコンでインターネットを利用している人の割合であることに注意。例えばノートパソコンの全員の値は5.0%とあるが、これは全員のうち5.0%がパソコンでインターネットも使っていることを意味する。

↑ パソコン利用率(属性全体比)(2017年1月、子供の年齢が0-9歳、複数回答、インターネット利用)(機種別)
↑ パソコン利用率(属性全体比)(2017年1月、子供の年齢が0-9歳、複数回答、インターネット利用)(機種別)

単なる利用率と比べて値が低くなるのは当然の話だが、幼い時のインターネット利用率がより大きくなっているのが分かる。また、ノートパソコンと比べるとデスクトップパソコンにおける、単純な利用率とインターネット利用率の差異が小さいのは、保護者の監視下で操作させられるか否かの違いによるところもあるのだろう。

パソコンで何をしているのか


続いてパソコンで何をしているのか。今項目はインターネットに接続した上での調査項目のみが計上されている。

↑ 該当機種のインターネット操作で何をしているか(2017年1月、0-9歳、該当機種でインターネット利用者限定、複数回答)(機種別)
↑ 該当機種のインターネット操作で何をしているか(2017年1月、0-9歳、該当機種でインターネット利用者限定、複数回答)(機種別)

動画視聴がトップだが、ノートパソコンよりもデスクトップパソコンでの方が、より多くの割合で利用している。画面の大きさや操作性、そして保護者の監視下に置きやすいか否かが影響しているのだろう。逆に知育はノートパソコンの方が高め。

もっとも、それ以外の項目は元々利用率が少ないこともあり、ノートパソコンとデスクトップパソコンの差異は見いだせない。実質的に統計上の誤差の範囲内でしかない。

なおノートでもデスクトップでも、インターネットを用いたコミュニケーション(メールやメッセンジャーやソーシャルメディアなど)の利用率は皆無。保護者と共用の場合が多々あるため、利用し難い実情があるのだろう。

保護者の年齢階層別では


最後はこの類の調査ではあまり見受けられない、保護者の年齢階層別に見た、子供のパソコン利用率の割合。子供が使っているパソコンは多分に保護者との共用のため、保護者のパソコンの利用性向が多分に影響することになる。

↑ パソコン利用率(属性全体比)(2017年1月、子供の年齢が0-9歳、複数回答、インターネット利用の有無を問わず)(保護者年齢階層別)
↑ パソコン利用率(属性全体比)(2017年1月、子供の年齢が0-9歳、複数回答、インターネット利用の有無を問わず)(保護者年齢階層別)

子供のパソコン利用状況は、大よそ保護者の年齢に比例するように見える。保護者の年齢が上になるほど、子供の利用率も上昇する。ただし60歳以上になると皆無となる…のだが、これは保護者そのものにおいて、子供がすでに独り立ちした、少なくとも10歳を超えているのが要因だろう(ごく一部、祖父母が保護者として回答しているケースもあるが、今件項目では利用しているとの回答は皆無だった)。

これが保護者、つまり大人のパソコン離れを示しているのか、あるいは単純に若い保護者は子供の年齢も幼いので、必然的にパソコンの利用率も低くなるのか、そこまでの関係は見いだせない。保護者の年齢階層別から、さらに子供の年齢階層別に細分化した上で分析できればよいのだが、それに耐えうるだけの回答数が無いのが実情ではある。

いずれにせよ、結果の限りでは、保護者の年齢が上になるほど、その子供のパソコン利用率も上昇していくことだけは間違いない。


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