食料品はそこそこだが衣料品と住関品が軟調、日取りも足を引っ張る…2017年2月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス3.3%

2017/03/23 05:00

チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2017年3月22日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2017年2月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2017年2月は農作物を中心にそれなりの動きを示したが、衣料品や住関品は軟調な売上となり、さらにうるう年の翌年であることから日取り上の不利な条件も重なり、売上総額の前年同月比はマイナス3.3%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

スポンサードリンク


今データは協会加入の57社・9464店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で17店舗減、前年同月比で93店舗増加している。売り場面積は前年同月比99.9%となり、0.1%ポイントの減少。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス3.4%ポイントを示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……9616億1752万円(前年同月比96.7%、▲3.3%)

・食料品部門……構成比:68.5%(前年同月比100.0%、▲2.4%)

・衣料品部門……構成比:6.9%(前年同月比91.0%、▲9.0%)

・住関品部門……構成比:18.9%(前年同月比96.0%、▲4.0%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比79.6%、▲20.4%)

・その他…………構成比:5.4%(前年同月比97.8%、▲2.2%)

※販売金額には消費税額は含まず

食料品は農産物はそこそこ
それ以外はやや軟調。
衣料品や住関品は苦戦。
うるう年の関係で
日数減少も前年比の
足を引っ張る。
食料品では白菜やキャベツ、大根、人参、ブロッコリーなどは好調だったが、トマト、きゅうり、アスパラガス、里芋などは不調。果物ではいちごやかんきつ類、ぶどうなどは好調だったが、バナナは不調。畜産物は大よそすべて堅調だったが、鶏肉は軟調。これは先月から変わらず。精肉の好調さに関してはここ数か月変わらない動き。消費性向的に肉食へのシフトが起きている可能性が高い。また加工肉や鶏卵も不調。水産品はマグロやはまち、あさり、たこ、解散類などが堅調なものの、丸魚、いか、牡蠣、塩干物などは鈍い。惣菜は列挙された区分わけではスナック類以外は堅調で、精肉類と共に昨今のトレンドとしての総菜の動きの良さが感じ取れる。コンビニ業界の月次報告でもここしばらくは惣菜の堅調さが特記事項として記されており、中食需要が喚起されている感は強い。その他の食品では米、乳製品、アイスクリーム、冷凍食品、チョコレートなどが好調。コーヒー、調味料などは不調。

気候動向を確認すると、各地で平年比プラスの気温を示していることもあり、衣料品ではその気温の高さを受け、冬物系が全般的に不調。ジャケットやコート、マフラー、ニットなど、冬物で男女子供向けを問わず苦戦している。住関品は冬に動きやすい風邪薬、マスクなどは不調。レコーダーに関する言及は無かったが、液晶テレビは「動きは鈍かった」との説明有り。

「その他」項目は前月から継続する形で軟調さを見せ、マイナス2.2%。一方でサービスは20.4%と大きなマイナス幅を示し、旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われ、厳しい状態にあることがうかがえる。

なお今回月の比較対象となった1年前の2016年2月ではうるう年の関係で日数が29日あったのに対し、今年は28日のため、単純計算でも1日分、前年比でマイナス3.44%の減退が生じうることになる。それを考慮すると全体ではほぼトントン、食料品やその他はややプラス、衣料品や住関品、サービスはそれでもマイナスと試算できよう。

2017年の2月は1月に続き降水量こそ少なめだったが温暖だったことが観測されている。客足の計測はチェーンストアの営業成績報告では確認できないが、客足はプラスに働いたではあろうが、商品の売買性向の上では季節感に左右されやすい衣料品や住関品、特に衣料品にマイナスの影響を与えたことは容易に想像がつく。春物を調達するのにはまだ早い感はある(一応概況コメントでは「一部春物商品に動きはみられたものの」とあるので、それなりの効果はあったようだが)。とはいえ、衣料品で生じている1割近い売り上げ減は、気象状況を起因とするものだけとの説明はし難い。単に気候の影響によるもののみと考えるより、チェーンストア全体としての需要の問題が多々生じている、他にシフトしていると見た方が妥当だろう。


■関連記事:
【定期更新記事:チェーンストア(日本チェーンストア協会発表)】(過去記事一覧)
【スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わりをグラフ化してみる】
【スーパー・デパートの衣料品の移り変わりをグラフ化してみる】
【「卵が高値をつけているのは、円安のせいだ、政策のせいだ、政府のせいだ」とつまみ食い的印象論の怖さ】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー