たばこ自販機の台数と売り上げの推移をグラフ化してみる(2017年)(最新)

2017/04/22 05:29

先行記事【自動販売機の現状をグラフ化してみる】において自動販売機の業界団体である日本自動販売機工業会が毎年発表している、業界動向の報告書「自販機普及台数及び年間自販金額」をもとに、各種自販機の台数や自販金額の動向を確認した。中でもたばこ自販機は目まぐるしく変化する周辺環境の影響を受け、劇的なまでの値動きを示している。そこで今回は状況の確認も合わせ、その実情の精査を行うことにする(【日本自動販売機工業会:自販機普及台数及び年間自販金額】)。

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先行記事「自動販売機の現状をグラフ化してみる」にもある通り、直近年となる2016年では各種自販機のうちたばこ自販機は台数・自販金額共に前年から大きく減退している。

↑ 自動販売機動向前年比(2016年)(再録)
↑ 自動販売機動向前年比(2016年)(再録)

そこでたばこ自販機の実情をより詳しく確認するため、情報が取得できる2005年分以降について、たばこ自販機の台数と自販金額の推移をグラフ化したのが次の図。合わせて前年比も計算し、グラフにしておく(2005年分は直接の値と前年比を取得できたので、前年比も2005年から計上できる。逆算すれば2004年の普及台数や自販金額も概算値は出せるが、不確かな数となるので採用しない)。

↑ たばこ自動販売機普及状況推移
↑ たばこ自動販売機普及状況推移

↑ たばこ自動販売機普及状況推移(前年比)
↑ たばこ自動販売機普及状況推移(前年比)

まず何より驚くのは、10年ほど前の2005年時点ではたばこ自動販売機の自販金額が2兆円近い額だったこと。そしてたばこ離れの影響を受けて少しずつ額は減らしていたものの、2008年から2009年にかけて急落。これは複数のたばこ関連の記事で説明している通り、成人識別のためのカード「タスポ」の導入に伴い、技術的に対応できない機種の撤去が成されたことが主要因。

他方、台数そのものは減退一方だが、自販金額は2009年から2010年にかけて幾分の持ち直しが見られる。これは2010年10月におけるたばこ価格の大幅値上げによるもの。たとえばマイルドセブン(今のメビウス)が1箱300円から410円に引き上げられている。

自販機台数も自販金額も大よそ減退の一方だが、前年比のグラフを見ると2008年から2009年の「タスポショック」、2010年の「ドラスティック値上げ」を経て、2012年以降は大よそ台数の減少率以上に自販金額が大きく減退している。たばこ自販機1台当たりの販売数が同じならば両者の減退率動向もほぼ一致するはずで(実際2005年から2007年まではその値動きを示している)、さらに小幅な値上げも何度か成されていることから、むしろ自販金額の方が減退率は穏やかなものになるはず。しかし実際には自販金額の方が減退率は大きく、ここ数年は下げ率において2倍前後の下げ幅を計上している。

これはひとえにたばこ自販機の台数の減少以上に、たばこ自販機の利用機会が減り、自販機で購入されなくなっていることが分かる。喫煙者のたばこ自販機離れ、との表現はあまりにも凡庸だが、まさにそのような状態となっている。

概算値として、単純に自販金額を普及台数で割った1台あたりの販売金額を算出すると、その推測が裏付けられる。

↑ たばこ自動販売機の台数あたり販売金額(万円)
↑ たばこ自動販売機の台数あたり販売金額(万円)

実際には設置場所により販売動向は大きく異なるのであくまでも概算でしかないが、たばこ自動販売機の実情がよく分かる値動きには違いない。


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