相場高で農産品が堅調継続だが衣料品と住関品が天候不順などで下げる…2017年1月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス1.6%

2017/02/22 10:00

チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2017年2月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2017年1月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2017年1月は相場高の影響を受けて農産品が好調、畜産や総菜も良い動きをしめしたものの、衣料品は平年よりも温かい天候の影響を受けて伸び悩み、住関品も軟調な売上となり、売上総額の前年同月比はマイナス1.6%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の57社・9481店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で8店舗減、前年同月比で97店舗増加している。売り場面積は前年同月比99.9%となり、0.1%ポイントの減少。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でマイナス1.4%ポイントを示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆1063億9719万円(前年同月比98.4%、▲1.6%)

・食料品部門……構成比:64.6%(前年同月比100.0%、±0.0%)

・衣料品部門……構成比:8.7%(前年同月比90.9%、▲9.1%)

・住関品部門……構成比:20.1%(前年同月比96.8%、▲3.2%)

・サービス部門…構成比:0.2%(前年同月比82.1%、▲17.9%)

・その他…………構成比:6.3%(前年同月比99.7%、▲0.3%)

※販売金額には消費税額は含まず

平年より高温の気候で
季節物の服が伸びず
衣料品は苦戦継続。
住関品も苦戦。
相場高で食料品は伸びるが
全体の底上げまでには至らず。
食料品では白菜や大根、きのこ類などの鍋もの系、ジャガイモやキャベツなどは好調だったが、きゅうりや里芋、小松菜などは苦戦。果物ではかんきつ類やいちご、ぶどう、キウイなどは好調なものの、柿やバナナ、りんごは不調。畜産物は大よそすべて堅調だったが、鶏肉は軟調。これは先月から変わらず。精肉の好調さに関してはここ数か月変わらない動き。消費性向的に肉食へのシフトが起きている可能性が高い。また加工肉や鶏卵も堅調。水産品は刺身の盛り合わせ、マグロなど比較的単価の高い商品が堅調なものの、たらやいか、牡蠣、数の子などは鈍い。惣菜は列挙された区分わけではすべてが堅調で、精肉類と共に昨今のトレンドとしての総菜の動きの良さが感じ取れる。コンビニ業界の月次報告でもここしばらくは惣菜の堅調さが特記事項として記されており、中食需要が喚起されている感は強い。その他の食品では米、乳酸菌飲料、飲料、冷凍食品などが好調。カップ麺や納豆、調味料などは不調。

気候動向を確認すると、各地で平年比プラスの気温を示していることもあり、衣料品ではその気温の高さを受け、冬物系が全般的に不調。セーターやコート、ニットなど、冬物で男女子供向けを問わず苦戦している。住関品は冬に動きやすい風邪薬、こたつ毛布、空気清浄機は好調だが、カーテンなどは不調。レコーダーに関する言及は無かったが、液晶テレビは「動きは良かった」との説明有り。キャット用品は好調だがドックフードなどが不調との説明も見受けられる。

「その他」項目は前月から継続する形で軟調さを見せ、マイナス0.3%。一方でサービスは17.9%と大きなマイナス幅を示し、旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われ、厳しい状態にあることがうかがえる。

なお今回月の比較対象となった1年前の2016年1月ではサービスやその他部門以外はプラスを計上している。その反動もいくばくかは生じているが、その時の上げ幅が最大でも食料品部門のプラス3.8%でしかなかった点を見るに、食料品はともかく衣料品や住関品は単なる反動による下げではなく、実質的な不調の中にあることが改めて実感できる。

2017年の1月は降水量こそ少なめだったが温暖だったことが観測されている。客足の計測はチェーンストアの営業成績報告では確認できないが、客足はプラスに働いたではあろうが、商品の売買性向の上では季節感に左右されやすい衣料品や住関品、特に衣料品にマイナスの影響を与えたことは容易に想像がつく。とはいえ、衣料品で生じている1割近い売り上げ減は、気象状況を起因とするものだけとの説明はし難い。単に気候の影響によるもののみと考えるより、チェーンストア全体としての需要の問題が多々生じている、他にシフトしていると見た方が妥当だろう。


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