日本のチョコレートなどへの支出傾向をグラフ化してみる(最新)

2021/02/14 05:53

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2021-0206正月も明け、ちまたではピンクや茶系統の商品群が店の棚にきらびやかさを添え、甘い香りが嗅覚に刺激を与える今日この頃(今年は新型コロナウイルス流行の影響で多少大人しくなってはいるが)。バレンタインデーに向けて今や和洋の区分を超えてチョコレートに絡んだ食品が開発され、メッセージギフトとしての活躍を期待する人たちの手に取られている。あるいは手作りの一品を創る素材として、チョコレートをはじめ関連する甘味も多様なものが注目を集めている。それではチョコレートの類への支出傾向は、日本の地域別で見るとどのような状況なのだろうか。【日本の牛豚鶏肉の消費性向をグラフ化してみる(上:金額編)(最新)】でも用いた、総務省統計局が定期的に調査を実施し、その結果を公知している「家計調査」から必要な値を抽出し精査を行うことにする。

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チョコレート単独でも関連菓子を加えても滋賀県がトップ


今件で確認するのはバレンタインデーで贈り物の主役となるチョコレート。ただし「家計調査」では該当する品目分類として「チョコレート」以外に「チョコレート菓子」も対象になりうる。この違いは【収支項目分類及びその内容例示(令和2年(2020年)1月改定)】によると次の通り。

●チョコレート
・原則として、チョコレート生地の重量が60%以上のもの。
 例…アーモンドチョコレート、麦チョコ

●チョコレート菓子
・原則として、チョコレート生地の重量が40%以上60%未満のもの又は準チョコレート生地が60%以上のもの。

例えばチョコビスケットなどのような、チョコがかかってはいるがチョコレートの生地重量が40%未満の物は該当しない。別途精査するが実のところ、バレンタインデーにおいては「チョコレート菓子」の類はさほど買われず、「チョコレート」に該当するもののみが購入対象となっているようだが、念のため「チョコレート菓子」も考察対象に加えていく。

データの取得手順は次の通り。年ベースの値を取得できる【家計調査年報】から、家計収支編のうちすべての世帯に相当する「総世帯(単身世帯+二人以上世帯)」に関して、「<品目分類>1世帯当たり品目別支出金額」の「都市階級・地方・都道府県庁所在市別」を選び、必要な値を取得する。ここには全国都道府県庁所在市別の各食品における年間平均支出「金額」が記載されている。記事執筆時点では2020年の値が最新。そこから「チョコレート」「チョコレート菓子」の世帯あたりの年間支出金額を精査していく。

なお今件はあくまでも「世帯あたりの」支出金額であることに注意。その地域全体の支出金額となれば、人口の大小が大きく影響を与えるので、東京都がトップになるのは容易に想像ができる。要は各地域における生活単位(=世帯)で、チョコレートの支出傾向にどのような違いがあるかを見ていく次第。

世帯単位での年間支出金額としては「チョコレート」単独でも、「チョコレート菓子」を加えても、滋賀県がトップとなった。

↑ チョコレート支出金額トップ10(総世帯、都道府県別、円)(2020年)
↑ チョコレート支出金額トップ10(総世帯、都道府県別、円)(2020年)

↑ チョコレート・チョコレート菓子支出金額トップ10(総世帯、都道府県別、円)(2020年)
↑ チョコレート・チョコレート菓子支出金額トップ10(総世帯、都道府県別、円)(2020年)

チョコレート菓子を加えても滋賀県がトップには変わりがない。滋賀県においてチョコレートの支出金額が大きいのは確かなようだ。第2位以降もおおよそ同じような顔ぶれで、チョコレート好きな地域はチョコレート菓子にも惜しみ無い支出をしていることが分かる。

滋賀県がなぜチョコレートを大量に購入しているのか、その理由は正直なところ不明。名産品にチョコレートに関連するものは見当たらず、話題に上るようなイベントや施設があるわけでもない。

ひとり頭の金額を算出すると?


家計調査では残念ながら「チョコレート」「チョコレート菓子」に関して、購入数量や平均価格の調査は行われていない。精肉と違い商品種類別の差異が大きいのが理由だろう。よって残念ながら「チョコレートの購入重量」の精査は不可能。

そこで見方を変え、「世帯単位の支出金額」ではなく「世帯構成員一人あたりの支出金額」を算出する。これは各地域の平均世帯構成人数を用いることで容易に算出可能。無論世帯構成員には老若男女すべてが含まれるため、単純に割り算をしたのでは世帯構成によるぶれが生じる可能性もあるが、今件はあくまでも指標を求めるのが目的のため、目をつぶることにする。

↑ チョコレート・チョコレート菓子支出金額トップ10(総世帯、一人あたり、都道府県別、円)(2020年)
↑ チョコレート・チョコレート菓子支出金額トップ10(総世帯、一人あたり、都道府県別、円)(2020年)

世帯単位ではトップだった滋賀県は第5位にまで後退。トップは山口県となった。次いで北海道、千葉県、岐阜県が続いている。山口県は次点の北海道と比べ714円もの大きな差をつけており、ダントツで買われていることが分かる。

他方、世帯単位のチョコレート・チョコレート菓子の上位陣がほぼこちらにも顔を見せていることから、順位動向はともあれ全体としては世帯単位の支出金額と大きな差異はないようだ。

地図にしてみると?


最後は今件調査の地図化。「世帯単位の年間チョコレートとチョコレート菓子の支出金額」「一人あたりの年間チョコレートとチョコレート菓子の支出金額」それぞれについて、全国平均額との差異比を計算し、地図化したのが次の図。色が濃い地域ほど、支出金額が大きいことになる。

↑ 世帯あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子支出金額(家計調査・総世帯)(2020年)
↑ 世帯あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子支出金額(家計調査・総世帯)(2020年)

↑ 一人あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子支出金額(家計調査・総世帯)(2020年)
↑ 一人あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子支出金額(家計調査・総世帯)(2020年)

精肉のように地域単位の食文化がかいま見れる結果が出るのを期待したが、実のところそのような結果にはならなかった。チョコレートは熱に弱いとの印象があるため、暑いところでは支出金額が少なく、寒い地域ほど支出金額が増えるとの推測もあったが、例えば北海道では確かに支出金額が多いものの、秋田県や岩手県では逆に少なめの値が示されている。九州では概して少ないが鹿児島県や大分県では多め、そして九州に隣接する山口県では支出金額は多い。都道府県単位の傾向ならともかく、地域レベルでのチョコレートへの支出金額に関する傾向の類は、少なくとも地図を見た限りでは存在しないようだ。



チョコレートに関係する大きなムーブメントが生じない限り、今回の動向は今後も変化は無いだろう。見方を変えれば、家計調査の動向を逐次精査することで、地域のチョコレート事情の動きを見出すことができるかもしれない。今後も定期的な精査を行いたいところだ。


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