日本のチョコレートなどの消費傾向をグラフ化してみる(最新)

2018/01/29 05:08

2018-0128正月も明け、ちまたではピンクや茶系統の商品群が店の棚にきらびやかさを添え、甘い香りが嗅覚に刺激を与える今日この頃。バレンタインデーに向けて今や和洋の仕切り分けを超えてチョコレートに絡んだ食品が開発され、メッセージギフトとしての活躍を期待する人たちの手に取られている。あるいは手作りの一品を創る素材として、チョコレートをはじめ関連する甘味も多種多様なものが注目を集めている。それではチョコレートの類の消費性向は、日本の地域別で見るとどのような状況なのだろうか。【日本の牛豚鶏肉の消費傾向をグラフ化してみる】でも用いた、総務省統計局が定期的に調査を実施し、その結果を公知している「家計調査」から必要な値を抽出し精査を行うことにする。

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チョコレート単独でも関連菓子を加えても三重県がトップ


今件で確認するのはバレンタインデーで贈り物の主役となるチョコレート。ただし「家計調査」では該当する品目分類として「チョコレート」以外に「チョコレート菓子」も対象になりうる。この違いは【収支項目分類及びその内容例示(平成27年(2015年)1月改定)】によると次の通り。

●チョコレート
・原則として、チョコレート生地の重量が60%以上のもの。
 例…アーモンドチョコレート、麦チョコ

●チョコレート菓子
・原則として、チョコレート生地の重量が40%以上60%未満のもの又は準チョコレート生地が60%以上のもの。

例えばチョコビスケットなどのような、チョコがかかってはいるがチョコレートの生地重量が40%未満の物は該当しない。別途精査するが実のところ、バレンタインデーにおいては「チョコレート菓子」の類はさほど買われず、「チョコレート」に該当するもののみが購入対象となっているようだが、念のため「チョコレート菓子」も考察対象に加えていく。

データの取得手順は次の通り。年ベースの値を取得できる【家計調査年報】から、家計収支編のうちすべての世帯に相当する「総世帯(単身世帯+二人以上世帯)」に関して、「<品目分類>1世帯当たり品目別支出金額」の「都市階級・地方・都道府県庁所在市別」を選び、必要な値を取得する。ここには全国都道府県庁所在市別の各食品における年間平均消費「額」が記載されている。現時点では2016年の値が最新。そこから「チョコレート」「チョコレート菓子」の世帯あたりの年間消費金額を精査していく。

なお今件はあくまでも「世帯あたりの」消費金額であることに注意。その地域全体の消費量となれば、人口の大小が多分に影響を与えるので、東京都がトップになるのは容易に想像ができる。要は各地域における生活単位(=世帯)で、チョコレートの消費性向にどのような違いがあるかを見ていく次第。

世帯単位での年間消費額としては「チョコレート」単独でも、「チョコレート菓子」を加えても、三重県の津市がトップとなった。

↑ 都道府県庁所在市別・総世帯におけるチョコレート消費額トップ10(円、2016年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 都道府県庁所在市別・総世帯におけるチョコレート消費額トップ10(円、2016年、家計調査年報・家計支出編)

↑ 都道府県庁所在市別・総世帯におけるチョコレート・チョコレート菓子消費額トップ10(円、2016年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 都道府県庁所在市別・総世帯におけるチョコレート・チョコレート菓子消費額トップ10(円、2016年、家計調査年報・家計支出編)

チョコレート菓子を加えても三重県がトップには変わりが無い。三重県においてチョコレートの消費額が大きいのは確かなようだ。第2位以降も大よそ同じような顔ぶれで、チョコレート好きな地域はチョコレート菓子にも惜しみ無い消費をしていることが分かる。

三重県津市がなぜチョコレートを多分に消費しているのか、その理由は正直なところ不明。名産品にチョコレートに関連するものは見当たらず、話題に上るようなイベントや施設があるわけでも無い。名産としてはお茶やお米、みかんが知られているが、いずれもチョコレートと関係するものではなさそう。

ひとり頭の金額を算出すると……?


家計調査では残念ながら「チョコレート」「チョコレート菓子」に関して、購入数量や平均価格の調査は行われていない。精肉と違い商品種類別の差異が大きいのが理由だろう。よって残念ながら「チョコレートの消費重量」の精査は不可能。

そこで見方を変え、「世帯単位の消費金額」では無く「世帯構成員一人あたりの消費額」を算出してみることにする。これは各地域の平均世帯構成人数を用いることで容易に算出可能。無論世帯構成員には老若男女すべてが含まれるため、単純に割り算をしたのでは世帯構成によるぶれが生じる可能性もあるが、今件はあくまでも指標を求めるのが目的のため、目をつぶることにする。

↑ 都道府県庁所在市別・総世帯における一人あたりのチョコレート・チョコレート菓子消費額トップ10(円、2016年、家計調査年報・家計支出編)
↑ 都道府県庁所在市別・総世帯における一人あたりのチョコレート・チョコレート菓子消費額トップ10(円、2016年、家計調査年報・家計支出編)

世帯単位の消費額にさほど大きな差異が無いことから、平均世帯構成人数の差異が大きく影響する形となり、世帯単位ではトップだった三重県津市は第3位に後退。兵庫県神戸市がトップに、高知県高知市が第2位につくこととなった。

世帯単位のチョコレート・チョコレート菓子の上位陣がほぼこちらにも顔を見せていることから、順位動向はともあれ全体としては世帯単位の消費額と大きな差異は無いようだ。

地図にしてみると……


最後は今件調査の図式化。「世帯単位の年間チョコレートとチョコレート菓子の支出金額」「一人あたりの年間チョコレートとチョコレート菓子の支出金額」それぞれについて、各地域で全国平均と比べて1割台・2割以上の大小が生じている地域を色分けしたのが次の図。今図版の作成には【白地図ぬりぬり ver.δ】を利用している。

↑ 世帯あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子消費金額(家計調査・2016年分・総世帯)
↑ 世帯あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子消費金額(家計調査・2016年分・総世帯)

↑ 一人あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子消費金額(家計調査・2016年分・総世帯)
↑ 一人あたりの年間チョコレート・チョコレート菓子消費金額(家計調査・2016年分・総世帯)

精肉のように地域単位の食文化がかいま見れる結果が出るのを期待したが、実のところそのような結果にはならなかった。チョコレートは熱に弱いとの印象があるため、暑いところでは消費が少なく、寒い地域ほど消費量が増えるとの推測もあったが、例えば北海道では確かに消費量が多いものの、青森県では逆に少なめの値が計上されている。九州では概して少ないが、隣接する山口県や高知県では消費額は大きい。都道府県単位の傾向ならともかく、地域レベルでのチョコレートの消費に関わる傾向の類は、少なくとも地図を見た限りでは存在しないようだ。



チョコレートに関わる大きなムーブメントが生じない限り、今回の動向は今後も変化は無いだろう。見方を変えれば、家計調査の動向を逐次精査することで、地域のチョコレート事情の動きを見出すことができるかもしれない。今後も定期的な精査を行いたいところだ。


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