子供達の視力の現状をグラフ化してみる(2017年)(最新)

2017/01/27 05:14

先行する形で【子供達の視力の推移をグラフ化してみる】において、文部科学省が2016年12月22日に発表した2016年度版の【「学校保健統計調査」】の速報値を元に、子供たちの視力の推移を確認した。今回はある意味で推移よりも気になる人もいるであろう、直近分となる2016年度の視力の実情を、多方面から見ていくことにする。

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学校種類別・年齢別の裸眼視力状況


まずは2016年度における学校種類別・年齢別の裸眼視力状況。裸眼とは眼鏡などの視力矯正の道具を用いずに直接目で見た時のこと。眼鏡をかけていない人はそのまま、眼鏡をかけている人も外した状態での視力となる。

↑ 裸眼視力(2016年度)
↑ 裸眼視力(2016年度)

↑ 裸眼視力(2016年度)(年齢階層別)
↑ 裸眼視力(2016年度)(年齢階層別)

全般的には歳が上になるほど視力は低下する。0.7を切ると眼鏡などの視力矯正が必要とされるが、小学生では2割強、中学生では4割強、高校生では半数ほどが該当することになる。年齢階層別に見ても学校種類別で急に上昇するような、バウンド的な動きは無く、ほぼ均等に上昇を示している。

ただし特異な動きもある。5歳から6歳にかけて、一時的に視力が良くなる動きに関しては、特段の理由が見つからない。幼稚園から小学校に上がれば読み書きなどの機会は増加し、むしろ視力は悪くなるイメージもあるが、実際には逆。ただし0.3未満の値は確実に増加しているし、0.7未満の値も6歳でやや凹むのみ。幼稚園における計測方法に、何らかの問題があるのかもしれない。

男女別に見ると幼稚園時点ではほぼ同じだが、小学生以上になると確実に女性の方が視力は低下する。

↑ 裸眼視力(2016年度)(学校種類・男女別)
↑ 裸眼視力(2016年度)(学校種類・男女別)

成長期には男性よりも女性の方が早熟であることはよく知られているが、それが一因なのかもしれない。あるいはライフスタイル、特にプライベートでの時間における目の使い方の差異が、そのまま視力に現れたのだろうか。ともあれ、中学生になると男女の視力差は確実なものとなり、視力矯正が求められる視力者率は男女別で10%ポイント近い値が出る。

眼鏡やコンタクトレンズを使っている人は


視力が0.7を切ると眼鏡やコンタクトレンズを用いることが望まれるとの話は繰り返し言及しているが、実際にはそれに該当した人すべてが使っているわけでは無い。次に示すのは視力矯正者、つまり眼鏡やコンタクトレンズで自分の視力を矯正している人の割合である。

↑ 視力矯正者率(2016年度)
↑ 視力矯正者率(2016年度)

↑ 視力矯正者率(2016年度)(年齢階層別)
↑ 視力矯正者率(2016年度)(年齢階層別)

視力の低い人の割合とほぼ同様に、低年齢ほど低率、歳と共に該当者は増えていく。学校種類と共に急激に増えていくわけでは無く、年齢によってジワリと増加していく。また男性よりも女性の方が多い、中学生以降は男女差が大きく出るようになるのも、視力の低下状況と同じ。

なお視力矯正の方法は大きく分けて眼鏡をかけるか、コンタクトレンズをつけるかとなるが、両方を使い分けている人も多々居るため、一概に比較はできないものの、学校でのコンタクトレンズの使用状況は日本眼科医会の最新調査結果(2012年度分)によると、小学生0.2%、中学生7.3%、高校生27.7%(【高校生までのコンタクトレンズ使用状況を探る】)。あくまでも概算だが、小中学生では視力矯正者のうちコンタクトレンズ使用者は少数で、高校生になると過半数が利用者(でもある)となる。

視力の低さから明らかに視力矯正が必要だと思われるにも関わらず、それを成していない人も一定率が確認できる。

↑ 視力非矯正者のうち裸眼視力が0.3未満の者率(2016年度)(対全体比)
↑ 視力非矯正者のうち裸眼視力が0.3未満の者率(2016年度)(対全体比)

例えば高校男子では全体の8%強が、裸眼視力が0.3に満たず、明らかに眼鏡などをかけた方が良いにも関わらず、着用していない計算になる。

視力が低いのには単に目が悪いだけでなく、他の疾患の可能性もある。いずれにせよ、そのままでは物が見えにくいのはもちろん、物事の理解に難儀したり、心境的に飽きっぽくなるなどの弊害の元となる可能性も否定できない。面倒くさがらずに精密な検査を受けた上で、適切な視力の矯正を願いたいものだ。


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