平日の携帯ネット平均時間は小学生34分・中学生85分、そして学力テストとの関係はいかに!?(2015年)

2015/09/01 08:00

1日は誰でも24時間しか与えられないため、何か一つの物事に費やす時間が増えれば、当然他の時間を減らす必要がある。大人ならばある程度自制も利くが、子供はつい自分の好きなことに注力してしまい、本来しなければならないことがおろそかになる懸念が生じる。そのような懸念を引き起こす、最大の要因として問題視されているのが、従来型携帯電話やスマートフォンを用いたインターネットへのアクセス(携帯ネット)。今回は文部科学省が2015年8月25日に発表した全国学力・学習状況調査の最新版による公開値を基に、小中学生の携帯ネットの利用実態と、学力テストとの関係について確認をしていくことにする(【発表リリース:平成27年度全国学力・学習状況調査の結果について】)。

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携帯電話のネット率、小学生は15%・中学生は48%


今調査の調査要項は先行展開記事の【増加傾向にある小中学生のテレビゲーム時間、そして学力テストとの関係は…!?】を参考のこと。

ゲームのプレー時間は以前から調査が行われているが、携帯電話(従来型、スマートフォン双方)を用いてインターネットにアクセスしたり、メールや通話をする利用性向は、2014年度分からの実施となるため、経年データが今回も合わせて2年分しか無い。その2年分に関する調査結果は以下のグラフの通り。小学生は携帯電話そのものを持っていない、あるいは所有していてもインターネットにアクセスする許可をもらっていない事例が多く、中学生と比べると随分と低い値に留まっている(つまり今件は保有していない人も含めた、全体の平均値である)。

↑ 平日に従来型携帯電話やスマートフォンで通話やメール、インターネット(ゲームは除く)を1時間以上する人の割合
↑ 平日に従来型携帯電話やスマートフォンで通話やメール、インターネット(ゲームは除く)を1時間以上する人の割合

↑ 平日に従来型携帯電話やスマートフォンで通話やメール、インターネット(ゲームは除く)をする時間(平均、時間)
↑ 平日に従来型携帯電話やスマートフォンで通話やメール、インターネット(ゲームは除く)をする時間(平均、時間)

今件ではインターネットにアクセスしていても、その利用理由がゲームだった場合は含まれていない。ゲームに関しては先行する記事「増加傾向にある小中学生のテレビゲーム時間、そして学力テストとの関係は…!?」で記載の通りで、昨今のゲームが多分にインターネットへのアクセスを前提とするものであることを考えると、純粋なネットアクセス性向はもう少し高い値となる。

とはいえ、中学生では半数近くが平日でも1日1時間以上メールや通話、ブラウザによるウェブサーフィン(多分にソーシャルメディアへのアクセス)などを行っており、平均時間は1.41時間、つまり85分に達しているのが実情。ちなみに中学生では全体の約1割が「1日4時間以上携帯ネットをしている」と回答している。今件調査は小中学生限定だが、仮に高校生にも同様の調査をすれば、当然もっと高い値となるに違いない。

携帯ネット時間が長いと学力テストの正答率は下がる!?


冒頭でも触れた通り、時間の限りは誰もが同じなため、携帯ネットの時間が長ければ長いほど、他の時間が削られてしまう。そしてその行為は何らかの形でひずみを生むことになる。保護者が気になるひずみの一つが学力にあるわけだが、少なくとも相関関係においては次のグラフの通り、「携帯ネットの時間が長い子供ほど、学力テストの正答率が低い」結果が出ている。

↑ 平日に携帯電話でネットや通話、メールをする時間と、教科の平均正答率との相関関係(小学生)(2015年度)
↑ 平日に携帯電話でネットや通話、メールをする時間と、教科の平均正答率との相関関係(小学生)(2015年度)

↑ 平日に携帯電話でネットや通話、メールをする時間と、教科の平均正答率との相関関係(中学生)(2015年度)
↑ 平日に携帯電話でネットや通話、メールをする時間と、教科の平均正答率との相関関係(中学生)(2015年度)

先行するゲーム関連の話同様、これは直接の因果関係、つまり「携帯ネットの時間が長いのが原因で、学力テストの正答率が低くなる」を意味しない。あくまでも「携帯ネットの時間が長い子供ほど、正答率が低くなる傾向がある」に過ぎない。単純に元々低正答率を出す学力の子供ほど、携帯ネットの時間が長い場合もありうる。

とはいえ、多分に因果関係も想起できる関係に、携帯ネットの時間と学力があることにも違いは無い。今件結果はその相関関係を立証すると共に、因果関係についての可能性を一つ積み増すものに違い無い。ここまできれいなカーブを描いている以上、その事実は否定できまい。

一方、携帯電話を持っていない人の値が、「30分未満」と比べてほぼ同率、むしろやや低めなのも興味深いところ。やはり相関関係であることに留意が必要だか、「利用を禁止するよりは短時間ではあるが利用させた方が良い」との大義名分のヒントとなるかもしれない。


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