喫煙率は成人男性32%・女性9%、では受動喫煙は…?(2015年)

2015/12/11 10:00

国内外を問わずたばこの喫煙率は、特に先進諸国において減退傾向にある。また禁煙啓蒙活動も盛んに行われている。とはいえ今なお多くの人にとってたばこは重要な嗜好品に違いなく、街中で周囲を見渡すと、たばこを吸う人姿をそこかしこで見受けることができる。今回は厚生労働省が2015年12月9日に発表した「平成26年国民健康・栄養調査結果の概要」を基に、喫煙率動向、さらには受動喫煙に関する現状を見ていくことにする(【国民健康・栄養調査:調査一覧ページ】)。

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喫煙率は男性32%、女性9%


今調査に関する調査要項は先行記事【一日の平均歩数は男性7000歩・女性6000歩(2015年)(最新)】を参考のこと。

今調査によれば直近2014年において成人男性の喫煙率は32.2%、女性喫煙率は8.5%となった。男性よりも女性の方が喫煙率は相当低めとなっている。毎年夏頃に発表されるJTの年次喫煙率と比較するといくぶんの差異が見られるが、今件とは調査対象母集団が異なる上、「たばこを毎日吸っている人」「時々吸うことがある人」を加算しているなど、設問そのものに多少の違いがあるのが要因。

↑ 現在習慣的に喫煙している人の割合(20才以上)(2014年)
↑ 現在習慣的に喫煙している人の割合(20才以上)(2014年)

男性は20代で低めだが30代から40代は高い値で推移、50代から漸減し、70歳以上で大きく減退。しかし女性は30代をピークとするものの、50代までは高い値を維持し、60代以降は急激な下げを示す。男女で年齢階層別の喫煙率に係わる変化に違いが生じているのは興味深い。主な生活時間を職場で過ごすか、自宅で過ごすかの違いも多分に影響しているのだろう。

男女とも歳を経るに連れて喫煙率は減退する。しかし70歳以上でも男性では15.1%、女性では2.5%がなお喫煙を続けている。

これを男女別に経年変化で動向を確認すると、漸減しているのが分かる。

↑ 現在習慣的に喫煙している者の割合の推移(20歳以上)
↑ 現在習慣的に喫煙している者の割合の推移(20歳以上)

特に男性はこの約10年で15%ポイント近い下げ幅を示している。他方女性は元々値が低いのも一因だが、あまり変化が見られない。この様相はJTの喫煙率調査と同じ動きといえる。

なお先行記事の歩数関連の話でも言及しているが、年齢階層で大きな違いが生じる項目では、経年データにおいて世代構成比の変化が全体平均値に大きな影響を生じさせるため、2014年分のデータ公開から年齢調整が成されたものも併記される形となった。こちらの値であれば、経年における高齢者の比率増加に伴う、平均値のゆがみを考えなくても済む。

↑ 現在習慣的に喫煙している者の割合の推移(20歳以上)(年齢調整後)
↑ 現在習慣的に喫煙している者の割合の推移(20歳以上)(年齢調整後)

男性は漸減中だがこの5年ほどは横ばいにシフト、女性もほぼ似たような動きであるのが分かる。

なお2010年には特に男性で有意な値の減少が確認できる。これは2010年10月に実施されたたばこ税・たばこ価格の大幅な引き上げが原因と考えれば道理は通る。「国民健康・栄養調査」でもこれに絡み、過去において値上げの影響で喫煙をした人に関する調査項目を特設し、その動向を確認している(【2010年のたばこ値上げで影響を受けた人3割足らず、そのうち禁煙を果たした人は1割強(国民健康・栄養調査2012年版)】)。

受動喫煙は……!?


喫煙には当事者が直接たばこを吸う以外に、周辺環境によって当事者の意図することなくたばこの煙を吸ってしまう機会がある。これを受動喫煙と呼んでいるが、今調査では過去(2013年分)において、それについても調べを行っている。

現在習慣的に喫煙している人「以外」で、過去一か月の間に受動喫煙の機会があったか否かを場所別に尋ねた結果が次のグラフ。家庭では毎日、それ以外では足を運んだ経験がある人のうち、月1以上で機会があった人の割合を示している。

↑ 現在習慣的に喫煙している人以外で、受動喫煙の機会を有する者(20歳以上)(家庭は毎日、それ以外は月一以上(「行かなかった」除く))
↑ 現在習慣的に喫煙している人以外で、受動喫煙の機会を有する者(20歳以上)(家庭は毎日、それ以外は月一以上(「行かなかった」除く))

調査実施年がまちまちで、かついくつかの施設では2013年分からの調査のため、それ以前の調査年部分は空欄となっている。家庭や職場など繰返し同じ場所に足を運ぶ場所では漸減する傾向があるものの、学校や飲食店、行政機関などでは前回調査からわずかながら増加する動きを示している。誤差の範囲とも解釈できるが、少なくとも減少はしていないことに違いは無い。各公的機関や不特定多数が集まる場所では分煙・禁煙化が進んでいるものの、まだ十分とは言い難いようだ(少なくとも嫌煙家にはそのように見える値ではある)。

グラフ化は略するが非喫煙者においては特に、「飲食店」「路上」「子供が利用する屋外空間」(公園や通学路など)における受動喫煙の防止対策(禁煙・分煙など)の推進を望む声が大きい。足を運ぶ機会が多いこと、子供へのリスクを考慮した上での反応だろう。


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