インターネット上のニュースにおける人気ジャンルは何だろうか(2015年)

2015/11/04 14:00

各ニュースサイトなどで展開されるインターネット上のニュースは、紙媒体の新聞上の記事同様に、多種多様なジャンルのものが存在する。少なからずは新聞からの転用・流用であることも一因だが、そもそも多くのニュースは実社会で起きている事案、取得可能な情報を一次情報源としており、情報源が同じならば似たような仕切り分けができるのも当然の話となる。今回は財団法人新聞通信調査会が2015年10月26日に発表したメディアに関する全国世論調査の結果をもとに、インターネットのニュースを読む人において、どのような記事をよく読んでいるか、その閲読性向を確認していくことにする(【発表リリース:2015年メディアに関する世論調査結果】)。

スポンサードリンク


スポーツ・芸能関連のニュースがもっともよく読まれる


今調査は2015年8月21日から9月8日にかけて住民基本台帳からの層化二段無作為抽出法によって抽出された18歳以上の男女5000人に対し、専門調査員による訪問留置法によって行われたもので、有効回答数は3183人。

先行記事【インターネットでニュースはどの程度閲覧されているのだろうか】の通り、今調査対象母集団では閲覧頻度を問わなければ66.1%の人がインターネットでニュース(と回答者が認識しているコンテンツ)を閲覧している。

↑ インターネットニュースの閲覧状況(再録)
↑ インターネットニュースの閲覧状況(再録)

それではこれらの人達は、主にどのようなニュースに目を通しているのだろうか。「よく読む」と認識しているジャンルに複数回答で答えてもらったのが次のグラフ。回答しなかった項目をまったく読んでいないわけではないことに注意。

↑ インターネットニュースでよく読む記事(読む人限定)
↑ インターネットニュースでよく読む記事(読む人限定)

もっともよく読まれている記事は「スポーツ・芸能」。次いで「社会」。ここまでが5割超えで、それ以下は4割に届かない。「生活・健康」「経済」「政治」はほぼ横並び、そこから一段下がって「国際情勢」、「文化」などが続く。

経年変化では一部をのぞきわずかだが増加している。インターネットのニュース読者が、少しずつ幅広い方面に目を向き始めているのだろうか。

これを属性別に確認したのが次のグラフ。

↑ インターネットニュースでよく読む記事(属性別、読む人限定、複数回答、2015年度)
↑ インターネットニュースでよく読む記事(属性別、読む人限定、複数回答、2015年度)

男女別では「スポーツ・芸能」「社会」に差は無いが、「政治」「経済」は男性、「生活・健康」は女性の方が関心・閲覧率は高い。若年層から中堅層までは「スポーツ・芸能」で高い関心を持ち、「政治」「経済」は成人になってからでないと閲読性向は低い。「社会」は30代がピークだが、60代までは高値を維持している。

これらの動きは大よそインターネット上で示される属性別の趣味趣向、興味のあるコンテンツのジャンルの仕切り分けと一致しており、非常に興味深い。とりわけ男女の方向性の違い、若年層、中でも10代の特異性は注目すべきである。

紙の新聞とネット上のニュースの違い


今調査に係わる先行記事【新聞読者、実際どの面読んでいる!?】では、紙媒体としての新聞の閲読性向に関して、似たようなジャンル(面、種類)の仕切り分けをした上で、どの部分をよく読むか尋ねている。そこで一致性のあるジャンルを抽出し、「よく読む記事」の違いを確認したのが次のグラフ。項目の並びはインターネットニュースにおける高値順にしている。

↑ 新聞(紙)/インターネットニュースでよく読む記事(それぞれ読む人限定、2015年度、複数回答)
↑ 新聞(紙)/インターネットニュースでよく読む記事(それぞれ読む人限定、2015年度、複数回答)

紙媒体の新聞では差異があるにしてもごく少数で、少なくとも(全体として読んでいる人のうち)8割以上の人が「よく読む」と回答しているが、インターネットニュースの場合は「よく読む」ジャンルが極めて限定的であることが分かる。これはインターネット上の情報を取得する上での行動性向としてありがちな「利用者が好む、興味のある情報しか入手しない」動きを如実に表していると考えられる。

紙媒体の新聞を読む人は、一通り目を通す、少なくとも複数のジャンルを読むが、インターネット上のニュースの場合は各種カスタマイズをしたり好きなカテゴリの最新情報を確認し、それのみを読む人が多いと見れば、両者の閲読性向の違いも説明できる。

閲読回数が評価・成果を支える上で大きな要素となる、現在のインターネットニュースのビジネスモデルにおいては、色々と考えさせられる結果には違いない。


■関連記事:
【「学生 島耕作」連載スタート号からも購入可能・隔週刊コミック誌「イブニング」電子版配信開始】
【大手二紙が群を抜く…米新聞の電子版登録者数をグラフ化してみる(SNM2014版)】
【電子版の新聞購読率は6.5%、有料版に限れば2%足らず】
【全紙マイナス、朝日は4%強の下げ率で700万部割れ…新聞の販売部数などをグラフ化してみる(2015年前半期・半期分版)】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー