有料・無料まで含めると全体の16%、有料限定だと…!? オンラインゲームの利用状況を探る(2015年)

2015/07/28 08:00

インターネットのインフラとしての普及と、それにアクセスするための窓口となるパソコンやスマートフォンの浸透で、大きく様変わりした界隈の一つがゲーム業界。今ではネット接続で不特定多数との意思表示や、運営側が有するデータとのやりとりによって進展するゲームがごく当たり前のものとなってしまった。そのネットゲーム、つまりオンラインゲームは現状でどこまで普及しているのだろうか。総務省が2015年7月17日に発表した「通信利用動向調査」の公開値を基に、確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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インターネット利用者の2割強がオンラインゲームを遊んでいる


今調査の調査要項は先行する解説記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

次に示すのは2014年末時点で過去1年間にインターネットを利用したことがある人において、オンラインゲームをプレイしたことがあるか否かを尋ねた結果。ここにおけるオンラインゲームとは「インターネットを利用し、多人数で同時に同じゲーム進行を共有することができるゲーム」と説明されている。多人数同時参加型ネットワークロールプレイングゲームの類に限らず、ソーシャルゲームなども該当すると見て良い。また全部無料でプレイできるものに加え、有料制のもの、そして基本は無料だが特殊な環境や設定を利用する場合には課金を行う(例えばアイテム課金)もすべて含まれる。さらに機種は特定していないので、パソコンでもスマートフォンでもかまわない。

↑ 過去1年間のオンラインゲーム利用者(2014年、インターネット利用者限定)
↑ 過去1年間のオンラインゲーム利用者(2014年、インターネット利用者限定)

全体では21.5%。インターネットを利用している人の2割強は、オンラインゲームを利用している計算になる。全般的には女性よりも男性が積極的に利用しており、世代別では男性は中学生ぐらいでピークに達し20代まで高値が続くが、30代以降は利用率も減っていく。女性は幼い時からほぼピークの値で20代まで継続、その後は男性同様漸減していく。定年退職を迎えた層では1割も遊んでいない。

世帯収入別ではさほど差異は出ていないものの、高年収の方が高めの値が出ている。200-400万円の世帯では2割を切るが、800-1000万円世帯では1/4ほどにまで上昇する。

これが有料のオンラインゲーム、具体的には月極めの料金制以外に基本無料だがアイテムやアバターなどへの課金なども含む、となると利用率はグンと下がる。全体では5.1%で、インターネット利用者の1/20程度しかない。なお元データでは「小中学生は自前のお金でインターネット経由の買物はしない」との前提にあるようで、原則利用は15歳以上(高校生以上)となっており、6-12歳と13-19歳の区分の値は存在しない。

↑ 過去1年間の有料オンラインゲーム利用者(2014年、インターネット利用者限定)
↑ 過去1年間の有料オンラインゲーム利用者(2014年、インターネット利用者限定)

単なるオンラインゲームの時と比べて男女差が激しく出ている。男性のピークは20代で16.5%、30代でも11.3%が利用しているが、女性は30代がピークでそれでも7.0%に留まっている。興味深いのは世帯年収でほとんど差異が生じていないこと。5%内外に留まっている。年収が高い≒懐事情に余裕があることから、ゲーム課金なども積極的に行うようなイメージがあるのだが。

全体比を算出すると……?


上記のグラフはインターネット利用者に占める割合。実際には歳を経るに連れてインターネット利用率そのものも減退していくので、世間一般との認識にはいくぶんのずれが生じている。そこで調査対象母集団全体として、各属性全員に対する比率を求めたのが次のグラフ。例えば男性20代は42.8%とあるので、インターネットを利用している人、していない人も合わせて男性の20代全員のうち4割強はオンラインゲームをしている計算になる。

↑ 過去1年間のオンラインゲーム利用者(2014年、調査対象母集団全体)
↑ 過去1年間のオンラインゲーム利用者(2014年、調査対象母集団全体)

全体では15.9%、男性は2割近く、女性は1割強。世間へのゲーム浸透度を推し量るのにはこちらの値の方が適切かもしれない。男性は中高生から20代までは4割を超え、40代で2割にまで落ちる。男性では大よそ40代と50代がプレイヤーとしての境目だろうか。

女性も男性とはあまり変わらない増減を見せるが、基本値そのものが15%ポイントほど低い。ピークは中高生から20代で3割前後。やはり40代から50代が境目となり、それ以降は1割を切る。

世帯年収別ではほぼきれいな形で、高年収ほど高利用率を示す。インターネットへのアクセスそのもので、高年収ほど高利用率を示しているため、このような結果が出てしまうのも当然のこととなる。

有料オンラインゲームに限定すると、さらに属性別の差が明確化される。

↑ 過去1年間の有料オンラインゲーム利用者(2014年、調査対象母集団全体)
↑ 過去1年間の有料オンラインゲーム利用者(2014年、調査対象母集団全体)

全体では3.8%、大よそ26人に1人の割合。男性は20代がずば抜けて多く15.9%の値を示しているが、これも30代で10.6%に落ち、40代までが比較的情熱的なプレーをしているように見えるものの、50代以降はほぼゼロ扱い。女性も実質的には高校生から40代までだが、利用率そのものは男性と比べてかなり見劣りする。課金制ゲームの類は男性の方がお熱のようだ。

世帯年収別ではオンラインゲーム全体同様に、高年収ほど高利用率の結果が出ている。とはいえ、最大の利用率でも5.4%。年齢階級ほどの差異は無い。



昨今ではオンラインゲームといえばスマートフォンを用いたものが世間一般によく知られている。基本無料でアイテムなどによる課金制のシステムがメインだが、スマートフォンそのものの利用者数が多く、カートリッジや光磁気ディスクのようなメディアによる提供ソフトと比べてアプリケーションによる提供のため購入しやすいこともあり、流れに乗れば利用者は万単位のものとなり、売上も大きなものとなりうる。セールス的に優れたタイトルを生み出すことができれば、会社を立て直すこともできるほど。

通販や交通地図と異なり、生活の上での必需性は無いため利用率は限られたものとなってしまうが、それでも現状はまだまだ伸び代があるようにも見える。より幅広い層が興味関心を抱くタイトルの創生が求められよう。


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