高年収ほど高実装率…インターネット機器としての携帯電話やパソコンなど年収別利用率をグラフ化してみる(2015年)

2015/07/21 08:00

インターネットの窓口となるパソコンも携帯電話(従来型とスマートフォン双方)も、そして家庭用ゲーム機やタブレット型端末ですら、昔と比べると随分と価格は安くなったものだが、まだまだ誰もが気軽に購入できる領域のものでは無い。当然その所有率・利用率は個々のお財布事情と浅からぬ関係がある。いわゆる「デジタルデバイド」の要因として経済力が挙げられるのも納得がいく話。今回は総務省が2015年7月17日に発表した「通信利用動向調査」の公開値などを元にして、所属世帯の年収別に主要インターネットアクセス機器の利用状況を検証していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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高年収ほどパソコンも携帯もタブレット型端末も利用率は高い


今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

まずは全体的な「パソコン」「携帯電話」「タブレット型端末」「ゲーム機など」における、インターネット機器としての利用率。「インターネット利用の有無を問わず、該当属性全体に対する比率」で算出していることに注意。またパソコンに関しては、概して「自宅利用のパソコン=自分の世帯所有」「自宅外利用のパソコン≒会社や学校、公共機関の所有」となるため、今回は前者に絞って値を算出した。

↑ インターネット機器としてのパソコン、携帯電話、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2014年末)(全員対象)(全体値)
↑ インターネット機器としてのパソコン、携帯電話、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2014年末)(全員対象)(全体値)

例えば「パソコン(自宅)」は53.5%なので、調査対象母集団の5割強が「自宅のパソコンをインターネット端末として利用している」と回答している。携帯電話は61.6%と「パソコン(自宅)」を抜いており、パソコンの対象を自宅利用に限定すれば「インターネットへのアクセス窓口は携帯電話が最上位」な状況にある。これは2013年から継続している状況で、2013年は日本のインターネット上の歴史における転換点とも呼べるだろう。

これを回答者の所属世帯における年収別で区分したのが次のグラフ。

↑ 世帯年収区分別・インターネット機器としてのパソコン、携帯電話、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2014年末)(全員対象)
↑ 世帯年収区分別・インターネット機器としてのパソコン、携帯電話、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2014年末)(全員対象)

概要的には「自分が所属する世帯が低年収ほど、パソコンも携帯電話もタブレット型端末も(インターネット)利用率が低い」傾向が見える。特に低年収区分では利用率の低さが目立つと共に、パソコンと携帯電話との差が大きい。コスト面ではパソコンよりも携帯電話の方が(特に初期費用の点で)安上がりなため、低年収層では重宝がられているのだろう。そしてその傾向も合わせ、低年収世帯では、インターネットの利用が(多分に)金銭的なハードルに阻まれていることが推測される。

一方、ゲーム機などは年収別の差異はほとんど無い。やや高年収ほど高利用率を示している程度。それと比べてタブレット型端末は、年収による差異が大きく出ている。特に2000万円以上の世帯では1/3を超える利用率が計上されている(該当世帯数は400を超えるため、回答世帯数が少ないための誤差では無い)。あれば便利だが必要不可欠では無い端末との立ち位置から、余力が無いと手は出さないとの心理が働いているものと考えられる。

高齢層でもモバイル機器は大活躍


年収区分とは直接関係がないが、高年収層≒高齢者周りのインターネット接続に関する話を裏付けるため、同じような仕切りで、60歳以上・65歳以上・80歳以上の総計における、インターネットの利用率をグラフ化しておく。

↑世代区分別・インターネット機器としてのパソコン、携帯電話、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2014年末)(一部)(全員対象)
↑世代区分別・インターネット機器としてのパソコン、携帯電話、家庭用ゲーム機などの利用率(個人、2014年末)(一部)(全員対象)

すでに若年層から中堅層にかけてはパソコン(自宅)よりも携帯電話によるインターネットアクセスのほうが上回っている。実は高齢層においても、その状況に違いは無い。そして今回は略しているが、このモバイル端末の多くはスマートフォンでは無く、従来型携帯電話(フィーチャーフォン)である。この「スマホか否か」の点をのぞけば、シニア層においてもインターネットの窓口は、多分に携帯電話であることは、昨年から何ら変わるところはない次第である。


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