シニア層増加継続中…年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる(2015年)

2015/07/20 15:00

パソコン世代の経年化、生活への浸透に伴う必要性の増加、機能拡大による便宜性向上など、多種多様な環境変化により、インターネットの利用層は、老若男女を問わず拡大しつつある。一方、高年齢層における利用率は、デジタル系・先端技術系の利用状況ではよく見られるように、若年層と比べて今一つ値が低めな状態にあることも否定できない。現状ではどのような状況で、過去からはいかなる推移を示しているのか。総務省が2015年7月17日に発表した「通信利用動向調査」の公開値をたどり、「年齢階層別インターネット利用率」を確認し、シニア層を中心に世代別インターネット利用状況を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

スポンサードリンク


今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

今回発表された最新版(2014年版)「通信利用動向調査」をひも解くと、2014年12月末時点のインターネットの普及率(過去1年間にインターネットを一度でも利用したことがある人の率)は82.8%・利用者人口は1億0018万人との値が出ている。

↑ インターネット利用者数及び人口普及率の推移(個人)(-2014年末)(再録)
↑ インターネット利用者数及び人口普及率の推移(個人)(-2014年末)(再録)

これを直近5年間分について、世代別に確認したのが次のグラフ。「全体で8割強とはやや少なくないか?」との印象を持つ人もいるだろうが、世代区分で見ると13歳以降は50代まで、8割どころか9割強の利用率を占めているのが確認できる。

↑ 年齢階層別インターネット普及率(個人)(-2014年)
↑ 年齢階層別インターネット普及率(個人)(-2014年)

6-12歳が7割強に留まっているのは、まだ幼い状態の人も含まれ、またリスクを考えれば仕方がない。一方、50歳を超えると利用率は漸減し、60歳以降になると下がり方が加速度的なものとなる。シニア層ほどインターネットの利用を避ける傾向にあることは、これまで数多くの調査資料(例えば【モバイルは大きく増加、ラジオ・新聞・雑誌は減少中…メディア接触時間推移(2015年)】)でも明らかにされている通りで、今回の結果も納得がいく。

その理由までは今件資料だけでは特定できないが、経年による視聴覚の衰えの問題や、利用の際に覚えねばならないことが多く難儀させられる、さらには「新しい物事への挑戦」には何事も失敗がつきものだが、その失敗を恐れる(主に時間のロスの観点で)傾向が強いこと、そして昨今浸透しつつあるスマートフォンやタブレット型端末におけるタッチパネルは苦手(指先が乾燥気味で反応しにくい)などが考えられる。

ただしここ数年、シニア層の大きな伸びも確認されている。上記グラフでもその伸び方はよくわかるが、それをさらに対象期間を拡大したのが次のグラフ。さすがに80代以降はやや凸凹があるものの、60歳以降は概して上昇を見せている。

↑ 年齢階層別インターネット普及率(個人)(-2014年)(60歳以上限定)
↑ 年齢階層別インターネット普及率(個人)(-2014年)(60歳以上限定)

元々伸び代が大きいこともあるが、若年層に追いつき追い越せとばかりの勢いが感じられる。

50代までと60代以降にやや大きな差異が生じるのは、業務としてインターネットの利用が求められる事例が多いからに他ならない。経年による身体機能の衰えで利用ができなくなる事例をのぞけば、それらの人達は定年退職を迎えても(60歳代を過ぎても)インターネットは利用し続けるはず。シニア層の利用は環境の変化とネット世代の経年化、二つの要素で底上げされていく。

このままの勢いが続けば、この数年のうちに「インターネットは若者のツール。シニアには関係の無い話」といった、世間の一部で語られている言い回しも、過去のものとなりそうだ。


■関連記事:
【お年寄りのネット嫌い その理由は?】(2010年8月)
【高齢者人口3186万人で過去最多、総人口比は1/4に(2013年・敬老の日)】
【事情は人それぞれ多種多様…インターネットを利用しない理由をグラフ化してみる(2011年分反映版)】
【パソコンよりも携帯経由で…シニア世代のインターネット利用率をグラフ化してみる】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー