従来型携帯電話とスマートフォンのネット利用状態をグラフ化してみる(世代&男女別編)(2015年)

2015/07/19 14:00

先行記事【従来型携帯電話とスマートフォンのインターネット利用状態をグラフ化してみる】において、総務省が2015年7月17日に発表した「通信利用動向調査」を基に、携帯電話(従来型・スマートフォン双方)を用いたインターネットの利用状況を確認したが、スマートフォンの浸透が大いに進んでいる実情を知ることができた。一方、スマートフォンの利用においては親和性の高いソーシャルメディアとの相性が良い女性の方が、男性よりも積極的であるとの調査結果も複数見つけることができる。それでは今件「従来型・スマートフォンによるインターネットの利用状況」では男女差は生じているのか、出ているとすればどれほどのものなのか。その実態を確認していく(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

今回グラフ化して状況を確認するのは、「モバイル系端末(スマートフォンを含み、タブレット型端末は含まない)」に限定した、その端末を利用しての「インターネットの利用率」。インターネットの利用性向に関する各種回答から、(全体における)「従来型携帯電話(PHS、PDAなども含む。以下同)のみ利用」「スマートフォンのみ利用」「従来型携帯電話・スマートフォン双方を利用」の3項目に区分する。

まずは世代別構成比。先行別途記事でも掲載したもので、男女合わせての値である。なお一連の値は調査対象母集団全体(ただし未回答者を除く)に対するもの。携帯電話利用者限定、インターネット利用者限定では無い事に注意。

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(2014年末)(再録)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(2014年末)(再録)

若年層のスマートフォンの浸透率の高さ、そして60代以降では「携帯インターネット」が事実上「従来型携帯電話」経由優勢であり、「スマートフォン」は脇役な状態などがうかがえる(とはいえ、昨年と比べれば随分とスマートフォンも伸張しているが)。

そしてこれを男女別に区分し、それぞれについて再計算をしたのものが次のグラフとなる。

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(男性)(2014年末)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(男性)(2014年末)

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(女性)(2014年末)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(女性)(2014年末)

全体値では男性の方が利用性向が高いが、これは中堅層以降で高めの値を示している結果による。そしてスマートフォン利用率でも、中堅層以降は女性よりも男性の方が上となっている。

一方世代別に見ると、40代までは携帯電話経由のインターネット利用率そのもの、そしてスマートフォンの利用率共に女性が男性と同レベル、あるいはむしろ高い値を示している。20代女性のおよそ89%はスマートフォンでインターネットにアクセスしている≒スマートフォン所有者である(男性同世代は86%)。

2011年までは「男性の方がスマートフォン所有率が高い」との図式が見られたが、2012年からは逆転し、女性の方がスマートフォン利用率が高い状況が確認できる。今年2014年もまたしかり。これは冒頭で触れた通り、ソーシャルメディアとスマートフォンの相性の良さと、女性とソーシャルメディアの関連性の深さが関係していると考えて良い。

50代を過ぎるとモバイルインターネットの利用率は、男性の方が高い値を示す(一部イレギュラーはある)。60代以降におけるスマートフォン利用率が低い点では、男女一緒なのだが。



今件調査項目では、スマートフォンの浸透ぶり、中でも中堅女性層の大幅な状況の変化が目に留まる。やや余談的な話になるが、次に示すのは2013年から2014年に渡る、各属性・項目別の変化度合いを%ポイントで示したもの。

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(男性)(2013年末から2014年末への変移)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(男性)(2013年末から2014年末への変移)

↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(女性)(2013年末から2014年末への変移)
↑ モバイル系端末(従来型携帯(PHS等含む)・スマートフォン)でのインターネット利用状況(過去一年間)(世代別)(女性)(2013年末から2014年末への変移)

男女ともにスマートフォンのみの値が大きく増え、従来型携帯電話のみ、従来型携帯とスマホ併用が数を減らしている。特に中堅層でその傾向が著しい。若年層の伸びが鈍いのは意外かもしれないが、本文中のグラフにもある通り、若年層ではすでに十分に浸透しているので、伸び代が少ないから。また、6-12歳に限れば、小学生への携帯電話、特にスマートフォンを持たせることには保護者が今なお躊躇している、必要性を覚えていない人が多いのだろう。

他方、シニア層ではスマートフォンのみの利用率と共に、従来型携帯電話のみの回答率も若干増えており、今まで携帯電話そのものを持たなかったシニア層が新規に所有する際に、従来型携帯電話を選んでいる事例が少なからずあることを想像させる。

いずれにせよ、高齢層以外でスマートフォンの利用率が増えていることに違いは無い。高齢層も伸びていないわけではないが、勢いは弱い。これでは今後数年間は、モバイル端末における世代間のギャップがさらに大きくなるのではないか、その懸念すら想起させる動きではある。


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