時代は専業主婦から家事と仕事の両立へ…未婚女性が望む結婚後のライフスタイルをグラフ化してみる(2010年分反映版)

2011/12/08 06:00

先の【独身者の結婚意思の変化をグラフ化してみる(2010年分反映版)】から連なる形で、【厚生労働省の出生動向基本調査】における独身者(未婚者)を対象とした各種調査項目を基に、結婚に関する考え方や、さらにはそれに連なる少子化との関連性についてグラフ化を行い、世情動向の確認をしている。今回は調査レポート中から、「未婚女性が望む、理想の将来像と現実」についてチェックを入れることにした(元資料:【第14回出生動向基本調査:結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要】)。

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今調査は2010年6月1日時点で18歳以上50歳未満の独身者を対象に、層化無作為抽出した5510か所から840地区を選定。その上で配票自計・密封回収方式で行ったもので、有効回答数は2010年調査では1万4248票。そのうち有効回答数は1万0581票。男女比は5040対4276。

女性が描くであろう自身の将来像・ライフコースにおいて、次の5パターンを設定。どのような生き方をしていきたいか尋ねたのが今項目の主旨。

・専業主婦……結婚し子供を持ち、結婚や出産の機会に退職。その後は仕事を持たず。
・再就職……結婚し子供を持つが、結婚や出産の機会に一旦退職。子育て後に再び仕事を持つ。
・両立……結婚し子供を持つが、仕事も一生続ける。
・DINKS……結婚するが子供は持たず、仕事を一生続ける。
・非婚就業……結婚せず、仕事を一生続ける。

回答率は全部足しても100%に達しないが、無回答や決めていない・考えていないなどが該当するものと思われる。

この5つの選択肢について、「理想」(出来ればこのように生きたい)と「予定」(実際にはこのように生きていくことになりそうだ)の双方について女性に聞いた結果が次のグラフ。

↑ 調査別にみた未婚女性の理想のライフコース
↑ 調査別にみた未婚女性の理想のライフコース

↑ 調査別にみた未婚女性の予定のライフコース
↑ 調査別にみた未婚女性の予定のライフコース

理想も予定も近年に至るにつれ「専業主婦」が大きく値を減らし、「両立」が増加しているのが確認できる。【ますます伸びる交際期間と縮む夫婦間年齢差…日本の夫婦事情の推移(2010年分反映版)】【日本の「恋愛結婚」「見合い結婚」の推移をグラフ化してみる(2010年分反映版)】でも触れているが、結婚関係が「友達関係の延長上」的な意味合いを持つと認識する夫婦が増えてきた件と合わせると、「結婚して自分の好きな仕事を辞める必要は無い」との考え方が女性の間に浸透しつつあると読みとれる。「理想」で「再就職」が高い値を示しているのもその裏付けとなる(ただし昨今では「理想」の点でわずかながら「専業主婦」が増えており、女性の結婚観に変化が生じている可能性もある)。

この考え方は仕事と結婚を天秤にかけた際のバランス感覚にも影響を与えており、「予定」において「非婚就業」の割合が近年増加している傾向に影響を与えている。仕事のウエイトが大きく、結婚以上の価値を見出したというパターンだろう(単に結婚できそうにないから就業し続けるという考えもあるが)。

他方、「仕事が重要」「友達みたいな夫婦関係」との視点よりも、単純に経済的な観点で「共働きをしないと夫婦生活は難しい」と判断しての「専業主婦減少」「両立増加」と見ることもできる。その上で「予定」において「再就職」の値が減っている・「両立」が増えている点を見ると、昨今の雇用情勢(結婚や出産を事由にしても、一度退社してしまうと再就職は難しい)を未婚女性が認識している感はある。

さらに結婚事情を認識してか、「予定」の「非婚就業」の回答率が年々増加しているのも気になる。これは「結婚出来ずに働き続けるのだろうな」という自分自身への達観を意味すると考えられるからだ。



やや余談になるが、「男性」から見た「未婚女性に期待する」ライフコースは次の通りとなる。「専業主婦」の減少や「両立」の増加の点では女性と変わるところが無い。

↑ 調査別にみた、男性が未婚女性に期待するライフコース
↑ 調査別にみた、男性が未婚女性に期待するライフコース

「予想」では無く「期待」という視点で見ても「専業主婦」の減少や「両立」の増加が確認できる点を見ると、男性側も女性の就業を認める傾向が高まりを見せている、あるいは金銭的に認めざるを得ないと判断することができよう。ただしそれは同時に、家事や育児において男性側の手助けが必要不可欠になることを意味する。

【旦那さん、どれだけ家事を助けてる? 妻の働き方別・夫婦間家事分担をグラフ化してみる】によると、「常勤の妻の6人に1人は夫から一切家事の手伝いをしてもらっていない」という結果が出ている。男性が結婚相手の女性に仕事と家事の両立を求めるのなら、男性側も積極的な手助けをする姿勢が欠かせまい。

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