「お金が無い」「異性とうまく付き合えない」上昇傾向 気になる独身…独身者が独身で留まっている理由とは? (詳細版)(2010年分反映版)

2011/12/05 06:00

先の【「まだ若い」じきに「相手が見つからない」…独身者が独身で留まっている理由とは? (2010年分反映版)】で、【厚生労働省の出生動向基本調査】における独身者(未婚者)を対象とした各種調査項目を基に、独身の人が結婚せずに独身で留まっている理由について焦点を当ててみた。この項目では前回2005年における調査分の記事作成時に【女性の「結婚より仕事や勉強」機運上昇中…独身者が独身で留まっている理由とは? (詳細版)】で掲載したように、調査期間別のデータを取得してある。そこで今回はそれらと今回のデータを一つにまとめ、年月の経過と共に生じた独身者の心理・心境の変化をかいま見ることにしよう(元資料:【第14回出生動向基本調査:結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要】)。

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今調査は2010年6月1日時点で18歳以上50歳未満の独身者を対象に、層化無作為抽出した5510か所から840地区を選定。その上で配票自計・密封回収方式で行ったもので、有効回答数は2010年調査では1万4248票。そのうち有効回答数は1万0581票。男女比は5040対4276。

先の記事で解説しているが、調査母体の独身者が独身で留まっている理由として、24歳までが「若すぎる」「必要性を感じない」「仕事・学業に打ち込みたい」、25歳以上になると「適当な相手に巡り合わない」がトップとなっている。

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女18-24歳(2010年))
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女18-24歳(2010年))(再録)

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女25-34歳(2010年))
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女25-34歳(2010年))(再録)

選択肢をよく読めば分かるように、左側5つは「結婚”しない”理由」(自分の意思が強い)、右側5つは「結婚”できない”理由」(本人の意思とはあまり関係が無く、外部的要因が強い)となっている。

それではこれらの調査期間別における結果とその推移はどのようなものだろうか。まずは18-24歳の分を見ることにしよう。

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男性・18-24歳)
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男性・18-24歳)

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(女性・18-24歳)
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(女性・18-24歳)

男女とも「まだ若過ぎる」「必要性を感じない」が最大の項目であることに変わりは無い。そしてこの世代の男性はあまり経年での変移がなく、そして元々の値は低いものの「異性とうまく付き合えない」「結婚資金が足りない」が少しずつ増加する動きを見せているのが目に留まる。

一方女性は前回まで急上昇中だった「仕事・学業に打ち込みたい」がやや足踏み状態、「自由や気楽さを失いたくない」が引き続き減少している。自由気ままな生活を求めて独身でいるよりも、仕事や学業などある程度確かな目標に向けて立ち向かう、たくましい女性の姿は健在のようである(【男性より女性の方が婚活には消極的・理由は「一人が楽しい」「他に時間を使いたい」】)。そして男性同様に、元々の値は低いものの「異性とうまく付き合えない」「結婚資金が足りない」の値が上昇しているのが気になる。

これが25-34歳になると、また違った動きを見せる。

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男性・25-34歳)
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男性・25-34歳)

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(女性・25-34歳)
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(女性・25-34歳)

男性は「趣味や娯楽を楽しみたい」「必要性を感じない」がわずかに継続減少している程度で、他に際立った減少の動きは無い。一方、25歳未満同様に元々の値は低いものの「異性とうまく付き合えない」「結婚資金が足りない」が増加傾向にあるのが目に留まる。特に「結婚資金が足りない」は直近では30.3%となり、「適当な相手にめぐりあえない」「必要性を感じない」に次ぐ理由となってしまっている。

女性に目をやると、「必要性を感じない」「自由や気楽さを失いたくない」は引き続き高い値ではあるが、漸減傾向にある。また前回調査で指摘したように、女性の”「自由気ままな生活を過ごしたいがために結婚を避ける」のでは無く「自分自身の仕事や学業を成就させたいために結婚を後回しにしている(せざるを得ない)」”方向に意思の変化が生じている雰囲気は継続中といえる。そして25歳未満、さらには同世代の男性同様に、元々の値は(他の項目、そして男性よりも)低いものの「異性とうまく付き合えない」「結婚資金が足りない」が着実に増加している点は、見逃すわけにはいかない。



今回の経年データを見た限りでは、独身に留まる理由の傾向として

・全体的に「適当な相手にめぐり合わない」
・25歳未満は「まだ若い」「必要性を感じない」「仕事・学業に打ち込みたい」がトップ3
・25歳以降は「必要性を感じない」「自由や気楽さを失いたくない」
・特に25歳以降では「適当な相手にめぐり合わない」が強くなる
・全体的に(現時点での絶対値は低いものの)「異性とうまく付き合えない」「結婚資金が足りない」が継続上昇中

などが挙げられる。特に異性との付き合いの苦手感、お金周りの難儀さから独身に留まっているという認識の高まりは、昨今の社会問題とも合わせ、十分以上に注目しなければならない動きといえよう。

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