「まだ若い」じきに「相手が見つからない」…独身者が独身で留まっている理由とは? (2010年分反映版)

2011/12/04 06:00

先の【独身者の結婚意思の変化をグラフ化してみる(2010年分反映版)】を皮切りに、【厚生労働省の出生動向基本調査】における独身者(未婚者)を対象とした各種調査項目を基に、結婚に関する考え方や、さらにはそれに連なる少子化との関連性についてグラフ化を行い、世情動向の確認をしている。今回は調査レポート中から、「未婚者が”結婚せずに独身生活に留まっている理由”」についてチェックを入れることにした(元資料:【第14回出生動向基本調査:結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要】)。

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今調査は2010年6月1日時点で18歳以上50歳未満の独身者を対象に、層化無作為抽出した5510か所から840地区を選定。その上で配票自計・密封回収方式で行ったもので、有効回答数は2010年調査では1万4248票。そのうち有効回答数は1万0581票。男女比は5040対4276。

年齢によって多少の差異はあれど、最新データでは8-9割の人が(タイミング・意思の強さの度合いを別にすれば)結婚をしたいと考えている。

↑ 未婚男性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)
↑ 未婚男性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)(再録)

↑ 未婚女性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)
↑ 未婚女性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)(再録)

しかし調査母体は独身者である以上、現実問題として結婚していない。ではなぜ独身者の立場に留まっているのだろうか。複数の事情が想定されうるが、選択肢の中から三つまでを選んでもらったのが次の結果。最新の調査結果では24歳までが「若すぎる」「必要性を感じない」「仕事・学業に打ち込みたい」、25歳以上になると「適当な相手に巡り合わない」がトップになる。

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女18-24歳(2010年))
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女18-24歳(2010年))

↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女25-34歳(2010年))
↑ 年齢階層別にみた独身に留まっている理由(三つまで選択可)(男女25-34歳(2010年))

選択肢をよく読めば分かるように、左側5つは「結婚”しない”理由」(自分の意思が強い)、右側5つは「結婚”できない”理由」(本人の意思とはあまり関係が無く、外部的要因が強い)となっている。そして若年層では圧倒的に左側の項目が大きな値を占めており、自分の意思で結婚を避けている様子が分かる。外部的要因としては「相手」と「お金」の問題がやや大きい程度。

若いうちは自分の意思、
歳を経ると相手やお金の問題が
「結婚」を妨げる要因に
それが25歳を過ぎると、内部的要因はほとんど低下する。その一方、「適当な相手に巡り合わない」の値は増加している。25歳以上の結婚を妨げる要因として、これが大きなハードルとなっているのが分かる。ただしこの「適当な相手」が、単純に妥当線を意味する「適当」なのか、高い理想を求めた上でその理想に近しい意味を持つ「適切」も兼ねた「適当」なのかまでは判断できない(要は理想が高いのが遠因なのか否かということ)。特に女性の25-34歳の過半数がこの回答を選んでいるあたり、理想のハードルが高い感はある。

一方、「結婚資金が足りない」の25-34歳時回答は男性が女性の2倍近い。詳しくは(経年データと共に)機会を改めて解説するが、男性の結婚忌避感の増加一因には、経済面があると考えてよい。

また、「自分の意思」的な項目の「自由や気楽さを失いたくない」は、25歳を過ぎた方が高い割合を示しているという、稀な動きを示している。自由で気楽な生活に慣れてしまったのか、「結婚」と「自由や気楽さ」を天秤にかけた上で「結婚」の重みが(諦めや現実の厳しさの認識で)軽くなってしまったがための結果かもしれない。さらには「自由や気楽さ」で得たものの重みが増したことも考えられる。例えば女性で昇進を重ねて重責を任されるようになった状態などが想定できよう。



【ますます伸びる交際期間と縮む夫婦間年齢差…日本の夫婦事情の推移(2010年分反映版)】を見れば分かるように、平均結婚年齢は2010年時点では28-30歳で、夫婦世帯を設けている男女の出会い年齢は24-25歳。大体は上記グラフの二つ目、25-34歳に収まる範囲となる。

↑ 調査別平均出会い年齢・初婚年齢(歳)
↑ 調査別平均出会い年齢・初婚年齢(歳)(再録)

独身に留まっている理由が「しない」から「できない」が多数派にスライドしていることや、「自由や気楽さ」で独身を貫いている人が増加しているのと合わせて考えれば、大体この時期で「結婚」に対する心境の変化が起きているのが理解できるというものだ。

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