未婚男女の結婚意欲を詳しくグラフ化してみる(2010年分反映版)

2011/11/30 06:00

先に【独身者の結婚意思の変化をグラフ化してみる(2010年分反映版)】で通常5年毎に行われている【厚生労働省の出生動向基本調査】における独身者(未婚者)を対象とした各種調査項目を基に、結婚という観点から少子化の要因の一部をかいま見た。今回は同じ調査レポート中から、「未婚者の生涯の結婚意識」と、その中の回答項目「いずれは結婚するつもり」の詳細区分(「一年以内に結婚したい」など)別回答結果を使い、未婚者の結婚意識を細分化した上でビジュアル化してみることにした(元資料:【第14回出生動向基本調査:結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要】)。

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今調査は2010年6月1日時点で18歳以上50歳未満の独身者を対象に、層化無作為抽出した5510か所から840地区を選定。その上で配票自計・密封回収方式で行ったもので、有効回答数は2010年調査では1万4248票。そのうち有効回答数は1万0581票。男女比は5040対4276。

まずは調査母体における「生涯」の結婚意識。8割強以上の高い割合で「いずれ結婚するつもり」と回答している。

↑ 調査回別にみた、未婚者の生涯の結婚意思(男性)
↑ 調査回別にみた、未婚者の生涯の結婚意思(男性)(再録)

↑ 調査回別にみた、未婚者の生涯の結婚意思(女性)
↑ 調査回別にみた、未婚者の生涯の結婚意思(女性)(再録)

そしてこのうち「いずれは結婚するつもり」と回答した人の、具体的な意欲について聞いたのが次のグラフ。

↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(男性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)
↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(男性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)(再録)(

↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(女性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)
↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(女性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)(再録)

この2つの結果を掛け合わせることで、調査母体の結婚に対する意欲の詳細が算出できる。直近データの2010年の値について再計算を行い、グラフにまとめたのが次の図。世代毎の「未婚者」の結婚意欲が良く分かる。

↑ 未婚男性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)
↑ 未婚男性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)

↑ 未婚女性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)
↑ 未婚女性の結婚意思(結婚意欲詳細版、2010年)

まず男女とも歳を経るにつれて「理想的な相手がいれば結婚したい」の割合が増加し、それと共に「”まだ”結婚するつもり無し」が減少しているのが確認できる。「いつかは結婚したいけど、今はまだいいや」という考えが歳と共に「そろそろ理想的な相手を探すべきかな」に変化する様子が分かる。

また「一年以内に結婚したい」とする意見(単なる「相手はまだ居ないけど、強い結婚願望を持っている」場合と共に、すでに結婚の約束を交わした、あるいは恋人としての相手がいる場合における気持ちも想定できる)も男女共に歳の加算と共に増加していく。前回2005年の調査結果では女性30代前半で「一年以内に結婚したい」層が減る傾向があったが、今回はそれも無く、きれいな形で増加している。この漸増傾向の要因としては、歳と共に(相手がすでに要る場合も多分にあるし、居ない場合も焦りの度合いが高まり)「とにかく結婚したい」強い意志を持つ人が増え、その表れが「一年以内」の回答増加につながっていると考えられる。

さらに、以前の【独身者の結婚意思の変化をグラフ化してみる(2010年分反映版)】でも言及したが、男女とも30-34歳で「一生結婚するつもりは無い」が突然増加する傾向も目に留まる。「20代までは色々努力したり、あるいは先延ばしにしていたが、30代になって結婚そのものを事実上断念した」人たちが他の項目からスライドした結果と考えるのが妥当だろう。



改めてこのようなグラフにして状況を眺め見ると、未婚者の色々と複雑かつ辛い想いがにじみ出てくる。とはいえ冒頭で触れているが、少子化問題をはじめとする諸問題の絡んだ糸をひもとき、解決策を模索するには、現状の正しい認識が必要となる。その意味でも今回のグラフ、算出結果はしっかりと見定めねばならない。

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