「”いずれ結婚するつもり”。ならば一年以内は?」から見る晩婚化傾向(2010年分反映版)

2011/11/29 06:00

先に【独身者の結婚意思の変化をグラフ化してみる(2010年分反映版)】【第14回出生動向基本調査:結婚と出産に関する全国調査 独身者調査の結果概要】を基に、独身者の結婚意識という観点から少子化の要因の一部をかいま見た。今回は同じ調査レポート中から、「結婚意識を持つものの、一年以内に結婚する意思は無い人」、言い換えれば結婚を先延ばしする人の動向について眺めてみることにする。

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今調査では2010年6月1日時点で18歳以上50歳未満の独身者を対象に、無作為抽出した5510か所から840地区を選定。その上で配票自計・密封回収方式で行ったもので、有効回答数は2010年調査では1万4248票。そのうち有効回答数は1万0581票。男女比は5040対4276。

まずは復習も兼ねて調査母体における「生涯」の結婚意識。8割強以上の高い割合で「いずれ結婚するつもり」と回答している。

↑ 調査回別にみた、未婚者の生涯の結婚意識で「いずれ結婚するつもり」と回答した割合
↑ 調査回別にみた、未婚者の生涯の結婚意識で「いずれ結婚するつもり」と回答した割合(再録)

それではこの「いずれ結婚するつもり」と回答した人は、どの程度の強い気持ちで結婚願望を抱いているのだろうか。「1.一年以内に結婚したい」「2.理想的な相手が見つかれば結婚しても良い」という「(条件が揃えば)一年以内に結婚しうる派」と、「3.まだ結婚するつもりはない」、言い換えれば「いずれは結婚したいけど、一年、二年では無くて、あくまでも”今後”の話のレベル」という先送り・引き延ばし的心境を抱く「結婚はしたいけど先でもいいや派」、合計3つの選択肢を用意。そのうち「結婚はしたいけど先でもいいや派」の推移をグラフ化したのが次の図。

↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(男性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)
↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(男性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)

↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(女性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)
↑ 調査・年齢別「まだ(一年以内に)結婚するつもりはない」と回答した未婚者比率(女性)(「いずれ結婚するつもり」と回答した人限定)

一部イレギュラーな動きはあるものの、男女とも30代前半までの若年層において、「結婚先延ばし派」が増加する傾向が確認できる。特に男性20代後半-30代前半・女性20代後半でその動きが顕著。20年代前半でもこの10年はじわじわと増加の動きを見せている。【ますます伸びる交際期間と縮む夫婦間年齢差…日本の夫婦事情の推移(2010年分反映版)】でも触れているが、夫婦間の平均出会い年齢や初婚年齢が上昇し、付き合い始めてから結婚するまでの期間が伸びているのと合わせ、「結婚」という行為に対してより慎重になりつつあるのが分かる。

一方当然ながら、各調査時期においては、調査対象の年齢が上になるほど値が小さくなる。自分が歳を取るにつれて、「結婚はまだ後でいいヤ」とする先延ばしの心境が弱まり、「一年以内に結婚したい」「理想的な相手が見つかれば結婚しても良い」とする前向きな姿勢を持つ人が増えてくる次第。これは例えるなら、夏休みが終わりに近づくにつれて、宿題にとりかかる人・終える人が増えてくるのと同じ傾向といえる。

なお今回2010年では2005年次のデータと比べ、35-39歳独自の値が非公開となったため、代わりに18-49歳の総計データを記載した。18-34歳では各世代で横ばい、または直近データに近づくにつれて値が上昇していくのに、総計では逓減しているところを見ると、35-49歳においては「いずれ結婚するつもり派」が調査期間が直近に近づくにつれて、減少しているのが容易に想像できる。



調査時期による「結婚先延ばし派」が(直近になるにつれて)大いに増加する傾向が確認できる男性20代後半-30代前半・女性20代後半は、平均的な初婚年齢にも合致する。

↑ 調査別平均出会い年齢・初婚年齢(歳)
↑ 調査別平均出会い年齢・初婚年齢(歳)(再録)

この期間で「先延ばし」を決めてしまうと、チャンスそのものを逃してしまう感は否めない。もっとも平均出会い年齢はそれから数年前なのだから、一心発起には遅いのかもしれないが。

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