初婚年齢は高齢化と共に分散化…初婚年齢推移をグラフ化してみる(2015年)

2015/09/04 12:00

経済上の安定感、社会通念の変化、医療技術の進展など、多種多様な原因を受けて、日本では晩婚化・高齢出産化が進んでいると言われている。日本の結婚や子育てに関する諸問題のデータを収集・精査し、対応する政策を例示すると共にさらなる状況改善のための提言を行う内閣府の白書「少子化社会対策白書(旧少子化社会白書)」でも、その観点における問題点を提起し、具体的な状況確認をしている。今回はその部分、「初婚年齢」と「母親の出生時の年齢」の推移について、一次データとなる人口動態調査(確定報)の更新を踏まえ、最新値の補完などを行いながら、現状を再確認していくことにする(【発表リリース:少子化社会対策白書 (旧少子化社会白書)について】)(【発表ページ:平成26年(2014)人口動態統計(確定数)の概況)】)。

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進む晩婚化、初婚年齢の分散化


毎年初頭にデータを更新し最新情報を反映している婚姻関連の記事ページ【日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる】にある通り、男女共に日本の初婚年齢は上昇を続けている。

↑ 平均初婚年齢(歳)(再録)(人口動態調査から)
↑ 平均初婚年齢(歳)(再録)(人口動態調査から)

今白書では「各届け出年に結婚生活(初婚)に入った人の総数に対する、個々の年齢分布」について、人口動態調査の結果を元に、10年単位の変移をまとめている。そこで、それにならう形で人口動態調査の結果を元に、直近値となる2014年、そしてその10年前の2004年、20年前の1994年の値について男女別にグラフ化したのが次の図。各年における最多構成年齢にはその年齢と、構成比率を加えてある(男性は17歳以上、女性は15歳以上。グラフは45歳までで生成する)。

↑ 初婚の夫の年齢(各歳)、婚姻件数割合(人口動態調査(2014年確定報)等から)
↑ 初婚の夫の年齢(各歳)、婚姻件数割合(人口動態調査(2014年確定報)等から)

↑ 初婚の妻の年齢(各歳)、婚姻件数割合(人口動態調査(2014年確定報)等から)
↑ 初婚の妻の年齢(各歳)、婚姻件数割合(人口動態調査(2014年確定報)等から)

最多構成率年齢は全般的に男性が上で、最初の平均初婚年齢グラフにもある通り「男性が女性よりも晩婚傾向がある」を表す結果となっている。それと共に、

・女性は今世紀に入ってから急速に晩婚化と共に、初婚年齢の多様化(主に晩婚方面)が進んでいる

・男性は今世紀に入る過程で晩婚化が進んだが、それ以降は単なる晩婚化ではなく初婚年齢の多様化が進み、それが平均初婚年齢を押し上げている

・男女別では男性が女性よりも高齢層での初婚事例の層が厚い
 (2014年では30歳以上に限れば、夫は49.4%で妻は38.7%。男女間ではほぼ10%ポイントの開きがある)

などの傾向が確認できる。今世紀に入ってからの急速な、特に男性における晩婚化は先の「日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる」のグラフでも確認されており、留意すべき点ではある。

出産年齢も上へ


初婚年齢が上の年齢に押し上げられれば、当然出産年齢も上昇する。そこで妻の平均初婚年齢の推移グラフに、第一子・第二子・第三子の平均出産年齢を重ね、その推移を見たのが次のグラフ。前世紀一部は年代区分が5年単位のため、元データをそのままグラフ化したものと、年区分間隔を時間経緯と同じように仕切り直したグラフの双方を作成しておく(最初のグラフだけでは、時系列的な変化を誤解釈する可能性がある)。

↑ 平均初婚年齢と母親の平均出生時年齢の年次推移(-2014年)
↑ 平均初婚年齢と母親の平均出生時年齢の年次推移(-2014年)

↑ 平均初婚年齢と母親の平均出生時年齢の年次推移(年区分間隔が時間経緯通り)(-2014年)
↑ 平均初婚年齢と母親の平均出生時年齢の年次推移(年区分間隔が時間経緯通り)(-2014年)

やはり「元々出産年齢も高齢化」「今世紀に入ってから高齢化が加速」の傾向は、出生時年齢にも当てはまる。初婚年齢の高まりと共に出産年齢も上昇していくが、第三子の平均年齢上昇率はやや鈍い。高齢出産のリスク、負担を考えると、上昇余地が少ないのが原因。またそこから、晩婚化が少子化の大きな要因であることも改めて理解できる。

今件グラフの第二子・第三子間の年数が小さくなる動きからは、人口増加のカギとなる人口置換水準2.08(【日本の出生率と出生数をグラフ化してみる】参照)を上回る第三子が授かる機会は、晩婚化の進行以上に少なくなる事が容易に想像できる。

あくまでも今件の値は平均であり「すべてが一様に」というわけではない。しかし、このままのペースではあと10年内外で第三子の出生数の減少率が加速化する動きを見せて行く。「少子化問題」の一因として、対策検討が求められるポイントといえよう。


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