テレビ番組を生放送で観ている人の割合やその時間に変化はあるのだろうか(最新)

2017/08/08 05:15

2017-0806インターネットの普及浸透とその窓口となるデジタル系端末、特にスマートフォンの利用率上昇に伴い、人の娯楽、中でも映像を観るタイプの娯楽の選択肢は大きな増加を示す形となった。「ながら利用」はあるものの、リアルタイムで放映されるテレビ番組にとって、テレビ受信機を直接占有される据え置き型家庭用ゲーム機と比べればダイレクトにではないが、インターネットを用いた多用な行動は、確実に人の娯楽教養の時間消費においてライバル視される存在となっている。それではテレビ番組を観る人は減少をしているのだろうか。観ている人における視聴時間に変化はあるのだろうか。総務省情報通信政策研究所が2017年7月7日に発表した「平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」などの調査結果をもとに、その実情を確認していく(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

スポンサードリンク


機種を問わずテレビを生放送で観ている人の割合の推移


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次に示すのは直近の2016年分も含めた、「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」において公開され取得が可能な、都合5年分における、テレビ番組をリアルタイムで観た人の行為者率(該当期日(今件調査は平日2日分と休日1日分で実施している)のうち、連続して10分以上その行為を成した人の割合)。用いた機種はテレビ受信機がメインだが、他にスマートフォンやパソコンによるワンセグなども該当する。また録画した番組の再生や、ダウンロードしたもの、さらには他媒体で購入調達したものの再生はカウントしていない。あくまでも放送時にリアルタイムで視聴した人のみ。

なお休日分のデータは2013年から取得が開始されているため、現時点では都合4年分の動向となる。

↑ テレビ(生)行為者率(平日)
↑ テレビ(生)行為者率(平日)

↑ テレビ(生)行為者率(休日)
↑ テレビ(生)行為者率(休日)

冒頭でも触れたように、また、これまでの「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」に関する記事でも言及している通り、ここ数年でインターネットに関わる機器の技術進歩や普及の度合いは爆発的と表現してもよいほどに歩みを速めており、動画視聴の面では若年層を中心に、映像文化の認識、価値観を大きく変えつつすらある。今調査の経年変化の限りでは、まだ5年(休日は4年)分でしかないが、テレビの生放送の視聴について、時間、注力が奪われ、減退している様子は、平日に限れば多少ながらも確認できる。性別、年齢階層別に限定した値動きではないことから、例えば若年層に限った話では無く、全般的な傾向としてのもののようだ。

他方休日では、平日のような減退ぶりは見られない。ただし休日はまだ4年分のデータ取得しかできていないことから、傾向だったものとして見られるような値動きではない可能性もある。こちらも来年分まで見定めることができるようになれば、平日同様の傾向を見ることができるようになるかもしれない。

観ている人の視聴時間は?!


テレビの生放送を観ている人の割合には変化が無かった。しかし観ている人における視聴時間は増減をしているかもしれない。そこで、行為者限定の行為平均時間の変化を確認したのが次のグラフ。非行為者も合わせた単純平均ではなく、行為者のみの平均時間であり、純粋に「テレビを観ている人のみの、平均視聴時間」を確認できる。

↑ テレビ(生)行為者行為平均時間(平日、分)
↑ テレビ(生)行為者行為平均時間(平日、分)

↑ テレビ(生)行為者行為平均時間(休日、分)
↑ テレビ(生)行為者行為平均時間(休日、分)

こちらも平日5年分、休日は4年分のみのデータ。行為者率と異なり、明らかな形での傾向は確認ができなかった。いくつかの傾向めいた値動きはあるものの、あくまでも気配のみであり、その傾向の確証度を高めるためには、あと1、2年分の継続調査の結果が必要になるだろう。



結局のところ現時点では「インターネットの動画視聴の普及浸透で、テレビ視聴離れが起きている」動きは、平日の行為者率の減退のみで、それ以外は確認ができなかった。あるいは冒頭でも触れている「ながら視聴」も合わせれば、増加している可能性も否定できない。「ながら視聴」に関わる経年データも取得できればよいのだが、先行記事【「テレビを観ながらネットする」はどこまで浸透しているのだろうか】などにもある通り、時間区切りの行為者率しか取得ができず、経年変化による比較は難しい。

ともあれ、ライフスタイルに変化が生じているか否かを確認するのには、蓄積が足りないことには違いない。年を重ねて精査をしていくことにしよう。


■関連記事:
【ニフティ、ツイッターと連動したリアルタイム疑似視聴動向表示アプリ「みるぞう」提供開始】
【検索動機となりやすい情報源はネット、テレビ、新聞のいずれだろうか】
【テレビを観ながらネットをする「ながら視聴」割合をグラフ化してみる】
【テレビはシニア、ネットは若者…主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー