従来型とスマホ、携帯電話それぞれの利用率の推移をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/10/03 11:15

先行する記事【パソコンや従来型携帯電話、スマートフォンなどの利用状況を確認してみる】などで、総務省情報通信政策研究所が2016年8月31日に発表した「平成27年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」などの調査結果をもとに、携帯電話(従来型携帯電話、スマートフォン。以下同)などの利用状況を確認した。今回は直近版となる2015年分の調査結果だけでなく、過去の調査結果も合わせ、経年における利用率の推移を確認していくことにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次以降に示すのは主要なモバイル端末である従来型携帯電話、スマートフォン、そしてその両機種の動向と密接な関係があるタブレット型端末における利用率に関して、「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」においてさかのぼれる過去のデータとなる2012年分以降、都合4年分の推移を記したもの。単純比較がしやすいよう、従来型携帯電話とスマートフォンの縦軸の仕切り分けは同一にしている。

まずは従来型携帯電話。なお調査票には「携帯電話(スマートフォンを除く。 PHS を含む)」とあり、厳密にはPHSも含まれる。また、スマートフォンやタブレット型端末とは別個選択肢で質問されており、複数回答形式であることから、複数種類の端末利用者の場合は、それぞれに対して「利用している」と回答するため、全項目を合わせると100%を超える属性は当然存在する。

↑ 従来型携帯電話利用状況
↑ 従来型携帯電話利用状況

2012年の時点では約7割の利用率を示した従来型だが、その翌年には51.0%に急落。それ以降も漸次利用率は減少しつつある。男性よりは女性の方が、高齢層よりは若年層の方が下げ幅が大きい。また、学生・生徒や10代から30代では2012年から2013年にかけて著しい減退(前年比でほぼ半減)が生じており、従来型からスマートフォンへのシフトが(両用からスマホ限定も合わせ)一気に生じたことがうかがえる。

他方50代から60代、特に60代の利用率減退は緩やかで、直近の2015年でも過半数は従来型携帯電話持ち。ゆっくりだが確実に従来型離れが進んでいると見るべきか、なかなか移行が進まないと見るべきか。解釈は難しい。

続いてスマートフォン。

↑ スマートフォン利用状況
↑ スマートフォン利用状況

2012年の時点では32.0%でしかなかった利用率も、直近の2015年では68.7%と7割に迫る勢い。男女の差はほとんど無く、年齢階層別では20代はもともと高く、2012年の時点ですでに7割近くを計上している。また10代から50代に至るまで、2012年から2013年に渡り大きな利用率の上昇が生じており、上記の従来型携帯電話の減退と合わせ、この1年間で大移動が生じたことが分かる。

興味深いのは学生・生徒における上昇率の変化。10代や20代では2012年から2013年にかけて大きな上昇が見られたが、学生・生徒では2013年から2014年において24.6%ポイントもの上昇が確認できる。同時期において爆発的な普及を示したコミュニケーション系アプリLINEが、この伸びの一翼を担ったものと推定できる。

最後にタブレット型端末。こちらは上記2種端末とは縦軸の区切りを異にしている。調査票では「タブレット端末(iPad、 Nexus9、 GalaxyTab など)」とあり、また別項目では「電子書籍リーダー(Amazon の Kindle など)」の表記もあるため、回答者が誤認識しない限りは電子書籍リーダーの類は該当しない。

↑ タブレット型端末利用状況
↑ タブレット型端末利用状況

スマートフォンほど急速な伸び方ではないが(縦軸の仕切りが異なることに注意)、少しずつ、そして確実に増加の動きを示している。女性よりは男性の方が伸び方が大きく、若年層よりも中堅層の方が大きな伸びを見せているのが興味深い。他方、視点を変えると60代は別にしても10代から50代に至るまで、利用率に大きな違いが無いのも特徴的。これは所有率ではなく利用率のため、世帯の共有端末として用いているケースが多々あることを示唆している。



今回精査した3種端末に関する値は、現時点では4年分しか公開値が蓄積されていない。この4年間は該当端末の周辺環境が大きな変化を見せたため、非常に有意義なデータを取得できた次第ではあるが、同時に、4年分ではやや動向を推し量るのには不足している感もある。

来年以降も継続して調査が成され、各端末の値が取得されることを願いたいものだ。


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