観ているのは7割近く、そのうちスマホメインが4割近く…子供たちのネット動画視聴動向を探る(最新)

2018/09/26 05:06

2018-0917インターネット回線の高速化と動画再生技術の飛躍的な進歩、スマートフォンの普及に伴い、かつて双方向性のテレビ電話的なものとして未来技術の一つに挙げられた、機動力が高く利用者が自在に操作できる、利用ハードルの低い動画視聴エンターテインメントが、スマートフォンと動画配信・共有サイトによって現実のものとなりつつある。それに伴い、保護者が環境を提供することにより、幼少時の子供たちも動画を楽しむ機会が増えている。今回は総務省情報通信政策研究所が2018年7月27日に発表した「平成29年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」などの調査結果を基に、その実情を確認していくことにする(【情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査】)。

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調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次以降に示すのは、調査対象母集団の回答者のうち、自分の子供がいて、しかもその子供が12歳以下である人に限った調査結果(2016年調査分までは2歳-12歳だった)。該当する子供が複数いる場合は、一番年上の子供について答えてもらっている。あくまでも保護者の目から見た動向で、子供の利用実態とは多少のずれが生じている可能性はある。

まず最初に示すのは、該当する子供がインターネット動画を観ているか否か。頻度や機種などは一切問われておらず、「観ているか否か」との問いから判断できる状態を示している。

↑ インターネット動画を観ているか(2016年までは2歳-12歳対象・2017年以降は12歳以下対象、保護者回答、複数該当者存在時には一番年上に対して、択一回答)
↑ インターネット動画を観ているか(2016年までは2歳-12歳対象・2017年以降は12歳以下対象、保護者回答、複数該当者存在時には一番年上に対して、択一回答)

観ている人は69.2%。12歳以下の子供の7割近くがインターネットの動画を観ているという実情に驚きを覚える人もいるだろう。前回年比では減少しているが、これはグラフタイトルにも解説がある通り、2016年まではゼロ歳と1歳を対象としていなかったため。

動画、映像を観賞できる動画としては、インターネット動画を観れる端末以外に、テレビによるテレビ番組が代表的。そこで、インターネット動画を観ている子供に限定し、テレビとインターネット動画とどちらをよく観ているかを確認したのが次のグラフ。テレビ番組が多いとする意見は5割近く。

↑ 普段は「テレビ受像機で観るテレビ番組」と「インターネット動画」のどちらを長く視聴しているか(2016年までは2歳-12歳対象・2017年以降は12歳以下対象、保護者回答、複数時該当存在時には一番年上に対して、択一回答、該当者がインターネット動画を観ている人限定)
↑ 普段は「テレビ受像機で観るテレビ番組」と「インターネット動画」のどちらを長く視聴しているか(2016年までは2歳-12歳対象・2017年以降は12歳以下対象、保護者回答、複数該当者存在時には一番年上に対して、択一回答、該当者がインターネット動画を観ている人限定)

インターネット動画を観る子供においても、テレビ番組はまだ優勢。インターネット動画を多く観る子供は4割足らずでしかない。インターネット動画を観る子供自身は69.2%なので、該当する年齢階層の子供全体のうち、69.2%×36.1%≒25.0%、ほぼ1/4はインターネット動画を中心に映像・動画を楽しんでいる計算になる。なお2016年までは2歳-12歳、2017年以降は12歳以下と、調査対象が拡大したにもかかわらず、インターネット動画を長く観ている人の割合が増えていることには、大きな注意を払うべきではある。

最後に冒頭でも言及した、インターネット動画を観る際の利用端末。複数種類を利用している可能性は多分にあるが、どの機種を一番多く使っているかを答えてもらっている。

↑ 普段はどの機器で一番よくインターネット動画を視聴しているか(2016年までは2歳-12歳対象・2017年以降は12歳以下対象、保護者回答、複数該当者存在時には一番年上に対して、択一回答、該当者がインターネット動画を観ている人限定)
↑ 普段はどの機器で一番よくインターネット動画を視聴しているか(2016年までは2歳-12歳対象・2017年以降は12歳以下対象、保護者回答、複数該当者存在時には一番年上に対して、択一回答、 該当者がインターネット動画を観ている人限定)

やはりスマートフォンを多用している人が一番多く、38.2%。次いでパソコンではなく、タブレット型端末が34.0%と続く。子守アイテム替わりとして子供に貸し与えるのには、パソコンではなくスマートフォンやタブレット型端末の方が都合はよいのだろう。

前年からの変化としては(対象年齢階層に変化があったとはいえ)、スマートフォンが減り、タブレット型端末が漸減。また「その他の機器」が増えているが、これはインターネットにアクセスができるテレビ受像機や家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機などが該当する。0-1歳が加わったことによる影響というよりは、子供の動画観賞のトレンドとして、スマートフォンよりもタブレット型端末やテレビ、ゲーム機などへのシフトが進んでいると見た方が妥当かもしれない。次回年以降の動向が楽しみだ。



今調査項目部分は2015年分調査から新たに導入された項目で、経年変化などの動向は計3年分しか確認ができない。しかも2016年分までと2017年分以降では対象の年齢階層が異なるので単純比較はできない状態。見方を変えれば急速に変化するインターネット界隈の中で、子供による動画観賞に関して、世間が大いに注目していることの表れでもある(2015年分調査当時は、ゼロ歳児に保護者がインターネット動画を観せるという状況は想像もできなかったのだろう)。

昨今では幼少時向けの動画の配信も増えている。同時に、保護者にとって観賞してほしくない類の動画を子供が観てしまい、色々と不安や心配に駆られるとの話も多々見聞きする。過去には無かった環境における子育ての一様式であるだけに、今後の動向が大いに気になるところだ。


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