関心、自分の生活との比較、騒いで良くなるか…政治への想いを探る(2015年)

2015/06/06 09:00

国民全体に対するさまざまな施策を国家単位で執り行う活動や、その施策そのもの、さらにはそれらを成すためのさまざまな様式、意識決定などをまとめて政治と呼んでいる。その政治に対し、人々はどの程度関心を持ち、いかなる想いを抱いているのか。今回は総務省が2015年5月19日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、政治にまつわる4項目の結果を抽出し、その実態を確認していく(【発表リリース:「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表】)。

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調査要項などは今調査に係わる先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。また今回は属性として全体以外に男女別、10歳区切りの世代別、さらには昨今の選挙権絡みで注目を集めそうな学生・生徒(実質的に中学生から大学生)の動きも確認する。

まずは「普段から政治に対して関心がある」。

↑ 自分の気持ちに近いもの(普段から政治に対して関心がある、2014年)
↑ 自分の気持ちに近いもの(普段から政治に対して関心がある、2014年)

全体では関心派は4割足らず、無関心派は6割超。男女別では男性の方が関心が強く、世代別ではきれいに若年層ほど無関心派が多い。学生・生徒も10代とあまり変わるところが無い。保護者の下で生活している人が多分にいることもあり、政治への関心まで注力が回らない、優先順位が後回しにされてしまうのだろうか。選挙の投票率は一般的に若年層ほど低率を示すが、この値を見ると納得してしまう。

↑ 自分の気持ちに近いもの(政治のことよりも自分の生活の方が大事だと思う、2014年)
↑ 自分の気持ちに近いもの(政治のことよりも自分の生活の方が大事だと思う、2014年)

40代でややイレギュラーが生じているが、大よそ8割は「政治より自分の生活が大切」で、政治にウェイトを置く人は2割程度でしかない。政治に重点を置いても、結局は自分自身の生活にも反映されうる、それが直接的か間接的かの違いでしかないのだが、やはり直結する方に注力してしまうのは人の性というものか。一方、よく見ると若年層ほど「あてはまる」の回答率が高く、最初の「政治への関心」の度合いとの連動性も想起される。自分の生活の方が大切なので、あまり政治には関心を寄せないということだ。

↑ 自分の気持ちに近いもの(我々が少々騒いだところで政治は良くなるものではないと思う、2014年)
↑ 自分の気持ちに近いもの(我々が少々騒いだところで政治は良くなるものではないと思う、2014年)

個々の意志の集合が大きな意志となることを考えると、それぞれが同じようにあきらめたのでは、集団としてもその流れに従ってしまう。しかし仮に自分自身が何らかの動きを示しても、それだけですぐに世の中が変わるわけではない。そこに無力感を覚えるのは理解できる。

他方、自分の所属する属性で同じような考えを持っている人が多数居ても、その意志がないがしろにされている雰囲気を覚えると、個々の意見ですら通りにくいと認識してしまうことがある。10代から30代、特に20代や学生・生徒で「あてはまる」の値が高めに出てしまうのも、自分達の考えが軽視されている想いを抱いているからだと見ると、道理は通る。逆に50代から60代にかけてそれらの値が下がるのも、意識の奥底で自分の属性の意見が比較的通りやすいことを認識している結果ではないだろうか。

↑ 自分の気持ちに近いもの(政治のことは難しすぎて自分には良くわからない、2014年)
↑ 自分の気持ちに近いもの(政治のことは難しすぎて自分には良くわからない、2014年)

最後は政治が難しいと思っているか否か。他の結果を裏付ける動きを示している。女性、若年層ほど「難しい、自分には分からない」との意見が多い。特に10代や学生は7割強が賛意を示している。そして歳を経るに連れてその値は減っていく。若年層ほど政治に消極的、無関心なのも、要は難しいからに他ならない。もちろん難しいのが原因で、その他の姿勢が結果では無く、それぞれ相互に結果と原因となっている部分もあるのだろう。



早ければ2016年夏の参議院選挙から、選挙権がこれまでの20歳から18歳に引き上げられ、これまで投票できなかった18歳・19歳も投票が可能になる。しかし今回の調査結果の限りでは、投票率はあまり期待は出来ない。

若年層の投票率の低さ、政治への関心の低さは、生活スタイルの上で仕方ない面もあるが、大きな課題にも違いない。どのように状況を改善していくかが、今後の課題となることだろう。


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