東アジアの外交問題に関するニュースの情報源として、各メディアはどこまで信頼されているのだろうか(2015年)

2015/06/04 12:00

新興諸国の経済発展と、一部の国による軍事面も含めた意欲的・積極的・高圧的な外交施策に伴い、東アジアの緊張はこれまでに無い高まりを示している。その動向は対岸の火事ではなく、日本自身にも大きな影響を及ぼす、さらには関係のある事案も多数含まれており、一人一人が情報の収集に興味関心を持つのは当然の話。今回は総務省が2015年5月19日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、この東アジアの外交問題に関するニュースを取得する際に、主要メディアは情報源としてどれほど信頼されているのかについて確認していくことにする(【発表リリース:「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表】)。

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全体的には新聞が一番、ラジオが二番


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】、信頼度などの計算方法は【国内の政治や経済問題の情報源として、各メディアはどこまで信頼されているのだろうか】で確認のこと。信頼度は高い方が信頼されている、低い方が信頼されていない、1.50が信頼されている・されていないの境目がざっと見的な説明となる。また「東アジアの外交問題」に関しては回答用紙にそのままの表現で書かれており、具体的にどの国、どの場所、どのような事案を対象にしているかの説明は無い。その表現で回答者が想起できるものが対象となる。

まずは全体的な統計。やはり新聞への信頼度が一番高い。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)

興味深いのは新聞に続きテレビでは無くラジオが上位についていること。わずか0.01ポイントの差で誤差の範ちゅうだが、上であることに違いは無い。東アジアの外交問題に関して、放送中で取り上げる時間の違いがそのまま表れているのだろうか。

またインターネットニュースサイトの値が高いのも特徴的。もっともそれ以外のインターネット系、ソーシャルメディアや動画共有サイト、ブログなどは押し並べて低い値。1.50が信頼できる・できないの境界線ともいえるので、これらは全体としては「信頼できない」のらく印をおされていることになる。

属性別に見てみると……?


続いて各種属性別。まずは男女別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(性別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(性別)

ブログ以外は男性よりも女性の方が高い信頼度を示している。他のニュース項目でも女性は高めの値を出しているが、東アジアの外交問題に関しては、より多くの媒体で女性がより強く信じているのが注目に値する。

続いて世代別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(世代別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(世代別)

他の調査項目ではインターネット系のメディアでは、高齢層ほど低い値を示す傾向があるが、今件ではインターネット系も、年齢が高い方が高値を示す、少なくとも横ばいの動きがある。特にインターネットニュースサイトの動きが特徴的。

むしろ4マスのうちテレビではほんのわずかだが歳が上になるに連れて信頼度が落ちる傾向すら見られる。東アジアの外交問題は4マスでは取り上げられる割合が一定量に限られ、かつ各媒体のフィルタがかかる事案が多々見受けられることが影響しているのだろうか。

続いて就業形態別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(就業形態別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(就業形態別)

無職≒高齢層(今件調査対象母集団では無職の約7割が60代)の値がラジオや新聞、インターネットニュースサイトで飛びぬけている。時間を多分に有した高齢層における、それらのメディアに対する傾注、信服の度合いがうかがえる。

最後は世帯年収別。

↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(世帯年収別)
↑ 普段利用している情報源における信頼度(2014年、東アジアの外交問題)(世帯年収別)

他の調査項目同様、600-1000万円の階層が高値のピークで、その前後は低めの値が出ている。もっともインターネットニュースサイトではほぼ一様に、高年収ほど高信頼度を示しているのが注目に値する。一方、ソーシャルメディアや動画共有サイトでも高年収で跳ねた値が出ているが、それでも基準値の1.50には到底届かない。



海外ニュース、特に東南アジア周りのニュースは、国内報道機関の報道に関しては、各社のバイアスが反映されることがあり、外電の一次ソースや元となる公的機関の情報を確認すると、印象が大きく異なる、まったく別の実態だったとする事案が相当な頻度で生じている(昨今ではAIIB関連の報道が好例)。他の項目と比べ、全体的に信頼度が低いこと、インターネット系メディアのうちインターネットニュースサイトと4マスとの差が小さいのも、それが遠因だろう。

もっとも、他の記事でも指摘しているが、あくまでもこれは一般論。結局のところ、それぞれのメディアを用いて情報を配信する、個々の企業・組織の特性・姿勢により、信頼度は大きく変わってくる。その見極めが出来ないと、「テレビだから丸ごと信頼できる」「ネットだから全部うさんくさい」といった、仮の信頼度に右往左往してしまうことになるかもしれない。


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