食料品はそこそこ、衣料品と住関品は上旬の高気温を受けてそれなりの動き…2016年7月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス0.2%

2016/08/23 11:00

相次ぐ台風の到来で夏の峠が過ぎたことを肌身に感じる今日この頃。チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2016年8月22日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2016年7月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2016年7月は食料品がまずまずの動きを示す一方、月上旬の高気温を受けて衣料品はそれなりに堅調、住関品も下げ幅を最小限にとどめた結果、売上総額の前年同月比はプラス0.2%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の57社・9421店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で5店舗増、前年同月比で20店舗増加している。売り場面積は前年同月比97.8%となり、2.2%ポイントの減少。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス1.3%ポイントを示す形となった。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆1050億6825万円(前年同月比100.2%、△0.2%)

・食料品部門……構成比:64.8%(前年同月比101.4%、△1.4%)

・衣料品部門……構成比:9.0%(前年同月比100.3%、△0.3%)

・住関品部門……構成比:20.1%(前年同月比97.0%、▲3.0%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比90.5%、▲9.5%)

・その他…………構成比:5.8%(前年同月比98.5%、▲1.5%)

※販売金額には消費税額は含まず

農産品はそこそこ。
月前半の高気温で
衣料品がギリギリプラス
住関品も下げ幅は小さめ。
食料品ではタマネギやとうもろこし、カット野菜などは好調だったが、じゃがいもやにんじんなどの根菜類が不調。果物ではメロンやグレープフルーツが不調だったが、すいかやぶどうなどは好調。バナナに関する言及は無し。畜産品はハム・ソーセージなどの加工品、そして鶏卵の動きが鈍い。一方で精肉は牛豚鶏共に好調。この好調さはここ数か月変わらない動き。消費性向的に肉食へのシフトが起きているのかもしれない。水産品は刺身盛り合わせやマグロ、うなぎなどが好調だが、アジなどの近海魚、切り身、干物、魚卵などが鈍い。惣菜はスナック類や和惣菜が鈍いが、それ以外は大よそ好調。米飯や寿司の動きも良い。コンビニ業界の月次報告でもここしばらくは惣菜の堅調さが特記事項として記されており、中食需要が喚起されている感は強い。その他の食品ではヨーグルトや米、はちみつ以外に乾麺、つゆ類なども好調。練り製品や調味料などは不調。

衣料品では月前半の高気温を受けて半袖カッターシャツやカジュアルパンツ、カジュアルシャツなどの動きが良かった。しかし帽子や日傘は伸び悩んでいる。住関品では殺虫剤や制汗剤、サマー用品、季節家具、タオルケットなどが良く動いた。他方、エアコンや扇風機、液晶テレビなどの動きは鈍く、テレビゲームなども不調。

「その他」項目は前月から転じて軟調さを見せ、マイナス1.5%。サービスも9.5%と大きなマイナス幅を示し、旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われ、厳しい状態にあることがうかがえる。

今回計測月では解説コメントやセールス実情からも九州・熊本地震の影響に伴う需要の変化は見られず、少なくともチェーンストア界隈では影響は無くなったものと考えられる。他方、平年と比べて気温が上旬はやや高めだったものの、中旬以降は気温も低く梅雨明けも遅かったことから、夏物の一部が苦戦しているようすがうかがえる。低単価ですぐに揃えられる系統の夏物が上旬で買い進まれ、「このまま暑さが続くのなら給料日に合わせて調達しようか」と考えられていた高単価の夏物が、中旬以降の低温によって購入意欲に関してやや及び腰になった感はある。

今年は平年と比べて気温が高めな一方で、北海道や九州など一部地域では雨量が多く、また台風の数が少ないとの懸念が生じた直後に相次ぎ台風が到来するなど、不安定な天候状態にある。暑さが底上げされれば夏物商品はセールスを伸ばすが、台風の到来などは来店動機そのものが損なわれる。足し引きの結果として、各部門の売上にはいかなる影響が生じるだろうか。現在進行中の8月分の売上が気になるところだ。


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