YouTube、ニコ動、そしてVine…動画共有サービスの利用状況をグラフ化してみる(2015年)

2015/05/31 14:00

インターネット回線の高速化、各インターネット端末の映像処理能力の向上と映像処理技術の進歩、そして機動力に長けたスマートフォンの普及は、動画を共有するサービスを飛躍的に浸透させることとなった。言語の壁すら取り払う動画の共有化は、言葉通りワールドワイドな世界を展開させるツールとして広がりを見せている。今回は日本で主流の動画共有サービス、YouTube、ニコニコ動画、Vineに関して、総務省が2015年5月19日に情報通信政策研究所の調査結果として公式サイトで発表した「平成26年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、利用状況を確認していく(【発表リリース:「平成26年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表】)。

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およそ2/3が利用する動画共有サービス、YouTube


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次以降に示すのは、各サービスの利用をどの種類の端末から行っているかに関する回答値。回答時点で該当サービスを動画の閲覧のみで利用しているか、書込みや投稿まで含めて利用しているか(設問では単に「書き込む・投稿する」とあるので、動画共有サービスにおいては動画の実投稿とコメントの記述などまで含むと回答者が判断したとする)。そして利用する際の端末はパソコン(PC。ノート、デスクトップを問わず)か、携帯電話(従来型携帯電話、スマートフォンを問わず)かについて尋ねている。また単純な利用状況は「いずれからも利用していない」を元に逆算したもので、厳密にはタブレット型端末やゲーム機などから「のみ」の利用者もいることから、値はもう少しばかり上乗せされるはずではあるが、報告書でもこの計算式で利用者が算出されていることから、今回はこの値を採用する。

まずはYouTube。

↑ YouTubeの利用状況(2014年、利用スタイル・端末種類問わず)
↑ YouTubeの利用状況(2014年、利用スタイル・端末種類問わず)

↑ YouTubeの利用状況(複数回答)(2014年、詳細、属性別)
↑ YouTubeの利用状況(複数回答)(2014年、詳細、属性別)

全体利用率は大よそ2/3。男女別では男性の方が10%ポイント強ほど高く、世代別では20代がもっともよく利用して9割近くを示しているが、40代までは大きな違いは無く高い値を維持している。そして50代以降は減退するも、60代以降でも1/4ほどは利用している。

利用端末を見ると実のところYouTubuは概して携帯メインのサービスとなりつつある(その多くはスマートフォンだろう)。男女別では男性はパソコンと携帯であまり差はないが、女性では携帯経由が大きくパソコン経由に差をつけているのが分かる。また10代から30代までも携帯が非常に多く、40代までは携帯の方が上な状態が続き、50代以降でようやくパソコン経由の利用者が増えていく。

書込み・投稿者の割合はさほど多くなく、パソコンで1.2%、携帯電話で1.9%。若年層の投稿意欲は大きいが、それでも最大で5.0%でしかない。


20代は4割、パソコン優勢のニコニコ動画


続いてニコニコ動画。

↑ ニコニコ動画の利用状況(2014年、利用スタイル・端末種類問わず)
↑ ニコニコ動画の利用状況(2014年、利用スタイル・端末種類問わず)

↑ ニコニコ動画の利用状況(複数回答)(2014年、詳細、属性別)
↑ ニコニコ動画の利用状況(複数回答)(2014年、詳細、属性別)

全体では2割近く。男性の方が利用率が高く、世代別では10代から20代が圧倒的で、30代以降は下がる。YouTubeと比べて汎用性の低さ、投稿される動画の傾向の違いなどが原因か。

利用端末別では興味深い動きが確認できる。全体ではパソコンが上で、性別でもその違いはない。ところが世代別では10代で携帯電話経由の利用者が上、20代でもほぼ同率、そして30代でわずかにパソコン経由が多くなり、40代以降は圧倒的にパソコンの方が高くなる。若年層が携帯電話経由でニコ動を楽しんでいる状況が確認できる。また投稿傾向ではパソコンも携帯電話もほぼ変わらずなのも興味深い。主な投稿者は10代から20代。特に20代はパソコンで4.1%、携帯で3.6%もの人が投稿している。

圧倒的に10代・携帯利用者が多いVine


最後はVine。ツイッターとの連動が前提の動画共有サービスで、かつ最長再生時間が6秒の特異性を持つ。一発芸的な動画にはぴったりで、優れた作品はしばしばYouTubeなどへ転載されている。

↑ Vineの利用状況(2014年、利用スタイル・端末種類問わず)
↑ Vineの利用状況(2014年、利用スタイル・端末種類問わず)

↑ Vineの利用状況(複数回答)(2014年、詳細、属性別)
↑ Vineの利用状況(複数回答)(2014年、詳細、属性別)

全体利用率は1.9%。53人に一人。男女の差異はほとんど無く、世代別では圧倒的に10代が多く、20代が続く。50代・60代の0%は誤差の範囲では無く、解答人数でもゼロの状態。

利用端末別では連動元となるTwitter自身が携帯電話経由利用者が多いこともあり、携帯電話経由が多め。それでも男性はややパソコン経由の利用者がいる。そして世代別ではパソコン経由・携帯電話経由共に10代が積極的に利用しており、閲覧だけでなく投稿者も多い。正直、20代以降は無きに等しいと表現しても良いほど。実質的に10代の動画共有サービス的な雰囲気すらある。



無論日本で利用できる動画共有サービスは他にも多数存在する。また最近では録画した動画ファイルの共有では無く、リアルタイムでライブ配信をするストリーミング系サービス(例えばツイキャス、ニコニコ生放送、YouTube live、Ustreamなど)も注目を集めている。これらもさらに利用率が高まれば、あるいは調査対象項目として提起されるかもしれない。

冒頭で動画共有サービスの拡大の理由をいくつか挙げたが、最大の要因はやはりスマートフォンの普及浸透にある。今後さらに端末の利用率は上昇することから、動画共有サービスもまた同様に、その利用状況は活性化することだろう。


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