異様に高い日本の従来型携帯電話利用率…諸外国の私的利用による携帯電話などの利用率をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/08/27 05:22

従来型携帯電話からスマートフォンに携帯電話の主流が移るのと共に、携帯電話の生活への密着性や社会への影響力は大きな変化を遂げ、その領域を拡大しつつある。また、パソコンとの中間的な立場にあるタブレット型端末も、独自のポジションを占め、スマートフォンほどではないが確実に普及を進めている。今回は総務省が2016年8月17日に公式ウェブ上で公開した、2016年版の【情報通信白書】に関して、各種グラフなどの詳細値が確認できるHTML版を元に、日本と諸外国におけるそれらの端末の、私的における利用状況を確認していくことにする。

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今項目に係わる調査要項は先行記事【世界各国の完全自動走行車に対する認識と利用意向をグラフ化してみる(2016年)(最新)】を参照のこと。なお今件ではインターネットに浅からぬ関係を有する機器に関する調査ではあるが、調査自身がインターネット経由で行われているため、元々インターネットの普及に関して偏りのある国の回答率は、その国全体との間にいくぶんのぶれが生じていることを念頭におく必要がある。

次に示すのはスマートフォン、従来型携帯電話、タブレット型端末における、私的用途で利用している人の割合。学校で学業、職場で仕事のために用いている場合は該当しない。未成年者は回答者には含まれていないことから、必然的に自分自身でその端末をプライベートの所有品として有していると考えられる。

↑ 普段、私的用途で利用している端末(2016年、複数回答)
↑ 普段、私的用途で利用している端末(2016年、複数回答)

今回挙げた諸国の中では日本のスマートフォン利用率が最も低く、6割程度。他国は7割から8割で、韓国と中国に至っては9割を超え、ほぼ全員との回答が出ている(ただし中国に関しては上記の通り、回答者の属性を考慮する必要がある)。

従来型携帯電話はドイツやアメリカ合衆国でやや高めだが、大よそ1割前後。しかし日本は4割強を維持している。これは過去の携帯電話関連の記事でも言及しているが、携帯電話の普及進化の過程で、日本が従来型携帯電話とスマートフォンの間に、従来型携帯電話の機能を大いに高めたマルチメディアフォンを多分に開発して普及浸透した歴史があるため、その分スマートフォンの普及が遅れたのが要因。また、現在でも高齢者や子供向けとして従来型携帯電話への一定率の需要があるのも、他国と比べて値が高い一因ではある。

タブレット型端末の利用率も、日本は他国と比べて特異な値を示している。他国が4割から5割(韓国は1/3強に留まっているのが意外だが)なのに対し、日本ではまだ2割に届いていない。

日本の利用率の他国との差異は、年齢階層別の動向を見ると、その一因を推し量ることができる。

↑ 普段、私的用途で利用している端末(2016年、複数回答)(年齢階層別、スマートフォン)
↑ 普段、私的用途で利用している端末(2016年、複数回答)(年齢階層別、スマートフォン)

他国は40代までが高い値を示しているのに対し、日本では30代から一定度合いで利用率が減退している。他国も40代以降は値が下がっていくがその度合いはゆるやかで、50代を除けば差異が大きなものとなっている。また中国と韓国がずばぬけて高いのは、当然ではあるが全年齢階層で高い値を示した結果ではある。

冒頭の通り今件調査はインターネット経由であることから、全体と比べ多少の、特に高年齢層には少なからぬ下駄が履かされているはずだが、それでもなお日本では他国と比べて低い値に留まっている。日本のスマートフォン普及が遅れているのは、多分に中堅層以降の浸透が遅れているからに他ならない……

……のだが。上記にある通り、日本では多分に他国と比べ、実質的にマルチメディアフォンの従来型携帯電話が普及浸透しており、特に40代以降に厚い支持を集めている。

↑ 普段、私的用途で利用している端末(2016年、複数回答)(年齢階層別、従来型携帯電話)
↑ 普段、私的用途で利用している端末(2016年、複数回答)(年齢階層別、従来型携帯電話)

これが多分に同年齢階層へのスマートフォンの利用を妨げているのだろう。当事者にとってはスマートフォンでも従来型携帯電話でも、需要を満たすものであれば良いことになる。既存の端末で満足しているのなら、わざわざ買い替える必要はないからだ。


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