世界の固定ブロードバンドと移動体通信サービスの契約の現状と未来予想をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/08/26 11:17

総務省が2016年8月17日に公開した、2016年版の【情報通信白書】の各種グラフなどの詳細値が確認できるHTML版では、現状やこれまで、そして将来に渡る情報通信に関係する国内外の情勢を、多方面から把握できる資料が盛り込まれている。今回はその中から、世界全体における固定ブロードバンドや移動体通信サービスの契約状況について、現状と未来予想を見ていくことにする。

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次以降に示すのは同白書内で解説が行われている、世界の固定ブロードバンドサービス(xDSL、CATV、FFTx。150kbps以上)の契約数推移。一次ソースはアメリカ合衆国の市場調査会社IHS Technologyによるものと説明されている。全体と主要地域別のそれぞれでカウントされている。また2015年までは実測値だが、2016年以降は同社による予想値である。

↑ 世界の固定ブロードバンドサービス(150kbps以上)契約数の推移と予測(×百万契約)
↑ 世界の固定ブロードバンドサービス(150kbps以上)契約数の推移と予測(×百万契約)

↑ 世界の固定ブロードバンドサービス(150kbps以上)契約数の推移と予測(前年比成長率)
↑ 世界の固定ブロードバンドサービス(150kbps以上)契約数の推移と予測(前年比成長率)

直近の2015年時点では全世界で契約数は8.3億件。実際には少なからぬナローバンドによるインターネット利用もあるため、固定回線によるインターネット契約件数は10億前後と推測される(もっとも現状では移動体ならともかく固定では、ナローバンドによる利用はあまり実用的でなく、今後は移動体通信やブロードバンドにシフトしていくに違いない)。

地域別ではアジア太平洋地域と欧州・中東・アフリカ地域が圧倒的。ただし今後の伸び率を見るに、中南米やアジア太平洋地域が極めて高いものとなり、他地域との差をさらに広げていく実情が分かる(本来はアフリカ、中東、欧州それぞれ別の動向を確認したかったのだが、今資料では未公開)。

同様の動向は移動体通信サービス(要は携帯電話など)の契約数でも確認できる。ただし移動体通信の契約数は、他の携帯電話関連の記事で解説している通り、1世帯や1人で1契約のケースに限らず、1人で複数契約をする事例が多々あるため、契約数と利用者・世帯数との関係は、固定ブロードバンドの契約数とは大きく異なることに留意が必要となる。

↑ 世界の移動体通信サービス契約数の推移と予測(×百万契約)
↑ 世界の移動体通信サービス契約数の推移と予測(×百万契約)

↑ 世界の移動体通信サービス契約数の推移と予測(前年比成長率)
↑ 世界の移動体通信サービス契約数の推移と予測(前年比成長率)

固定ブロードバンドと比べて伸び率が穏やかに見えるが、これはひとえに、すでに相当数が浸透しているからに他ならない(上記説明の通り1人複数契約の事例があったとしても、契約数そのものが1ケタ違っている)。

地域別の契約数動向では、やはりアジア太平洋地域がもっとも多い。こちらのグラフでは中東・アフリカと欧州が別々に仕切り分けされているが、それらを合わせても先の固定ブロードバンドの動向と比べ、アジア太平洋地域との差異が大きく、移動体通信サービスではより一層、アジア太平洋地域が全体をけん引していることが分かる。

成長率動向でもやはり中東・アフリカ地域とアジア太平洋地域がけん引しているが(2019年のマイナスはイレギュラーだろうか)、元値が大きいためか2018年以降は成長率も大人しいものとなっていく。もっとも、「成長率が大人しい」とはいえ、毎年数千万件の規模で契約数は増加していくのだから、大きな成長には違いない。

白書では固定ブロードバンド、移動体通信サービス共に「アジア太平洋地域がけん引していく」的な表記を用いている。インターネットへのアクセスは原則的に距離感を感じさせず情報のやり取りができることを考えれば、これはそのまま世界に向けた影響力の変化をも意味することになる。どのような影響かはまた別問題だが、今後世界の各方面の状況も少なからぬ変化を生じさせていくに違いない。


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