150年以上に渡る原油価格の推移をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/08/24 11:05

これまで複数回に渡り、国際石油資本BP社が毎年公式サイト上に公開する、エネルギー関連の白書「Statistical Review of World Energy」を元に、多様な視点から日本、そして世界全体のエネルギー動向を確認した。今回はその資料をもとに、長期間に渡る原油価格の動向を見ていくことにする(【Statistical Review of World Energy 2016】)。

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原油価格の中長期的な動向はアメリカ合衆国のエネルギー省(EIA、Energy Information Administration・Official Energy Statistics from the U.S. Government)が提供しているデータなどを元に、【原油先物(WTI)価格の推移をグラフ化してみる】でWTI(アメリカ南部などで産出される原油ウェスト・テキサス・インターミディエイト(West Texas Intermediate)の先物価格。原油価格の指標的な立ち位置にある)を掲載している。

今回はBP社の「Statistical Review of World Energy」に掲載されている値を抽出したもので、年次ベースながらも1861年以降のものを確認できる。ただし1861年-1944年はアメリカ合衆国内の国内平均価格、1945年-1983年はRas Tanura(サウジアラビアの最大の原油積出港)の価格、1984年以降はブレント(Brent)原油価格であり、厳密な連続性は無い。とはいえ、それぞれの価格が大規模な違いを見せることは考えにくく、資料性は評価できる。

↑ 原油価格推移(米ドル、1861年-1944年は米国内平均価格、1945年-1983年はRas Tanura(サウジアラビアの最大の原油積出港)の価格、1984年以降はブレント(Brent)原油価格)
↑ 原油価格推移(米ドル、1861年-1944年は米国内平均価格、1945年-1983年はRas Tanura(サウジアラビアの最大の原油積出港)の価格、1984年以降はブレント(Brent)原油価格)

WTI絡みの記事でも言及しているが、原油価格は少なくとも額面上は数ドル程度で推移。それがいわゆる石油危機(オイルショック)で値を上げ、以降は激しい乱高下にさらされることになる。そして金融危機以降の先物市場への過剰資金流入に伴う大変動が、いかに歴史的高値を付ける結果となったのか、さらに現状でもまだまだこれまでの流れの中では高値に違いないことも確認できる。

BP社の原油価格動向の資料で興味深いのは、当時の額面だけでなく、直近年のアメリカ合衆国の物価に合わせた額も併記されていること。当時の物価水準でどれぐらいの金額だったのかを容易に推測できる。

↑ 原油価格推移(米ドル、1861年-1944年は米国内平均価格、1945年-1983年はRas Tanura(サウジアラビアの最大の原油積出港)の価格、1984年以降はブレント(Brent)原油価格)(直近年物価調整価格)
↑ 原油価格推移(米ドル、1861年-1944年は米国内平均価格、1945年-1983年はRas Tanura(サウジアラビアの最大の原油積出港)の価格、1984年以降はブレント(Brent)原油価格)(直近年物価調整価格)

データ計測開始直後の10年ほどは多分に物価上のぶれによるものだろうが、それでも現在の価格水準では100ドル超だったこと、1980年代の高騰時の価格は、実のところ金融危機後に生じた100ドル超と同程度の上昇ぶりだったことが分かる。

額面だけを見比べると、金融危機以降の乱高下が狂気的なものですら感じられるが、物価動向を勘案した実質的な価格では、過去にも何度か経験した高値水準であった事実は、改めて驚かされる次第ではある。


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