日本の原油輸入元をグラフ化してみる(石油統計版)(2015年)

2015/07/16 14:00

先に【日本の石油・石炭・LNGの輸入元をグラフ化してみる】で主要エネルギーの石油・石炭・LNGの輸入元について、電気事業連合会が提供している資料を基に、公開資料としては最新となる2013年度分の精査を行った。このうち原油(石油)について別資料となる経済産業省の【石油統計(確報)】を用い、より新しい状況の精査を行う機会を得ることができた。今回はその資料を再整理し、まとめておくことにする。

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石油統計は毎月1回月次、年1回年次で、日本における原油の輸入元、原油を用いてどのような二次商品を生成したか(ガソリンやナフサ、アスファルトなど)を公開している。記事執筆時点では年次ベースのものは2014年のものが最新値なので、これを用いて先の「日本の石油・石炭・LNGの輸入元をグラフ化してみる」と同様のグラフを生成する。

今資料では具体的な輸入量も確認できるので、まずは輸入元別の輸入量を棒グラフ化する。

↑ 日本の原油輸入元(2014年、万kl)(石油統計)
↑ 日本の原油輸入元(2014年、万kl)(石油統計)

↑ 日本の原油輸入元(2014年、万kl、前年比)(石油統計)
↑ 日本の原油輸入元(2014年、万kl、前年比)(石油統計)

最大の輸入元はサウジアラビアで、2014年の1年間だけで日本は6301万キロリットルもの原油を輸入している。【国産原油供給量をグラフ化してみる】にもある通り、日本の国産原油産出量は年間で80万キロリットル前後。サウジアラビア1国だけで、日本国産原油の約80倍もの原油を輸入している計算になる。

次いで多いのはUAE、カタール。中東地域の国名が並ぶ。ようやくそれ以外の地域であがってくるのはロシア。そしてクウェート、イランと再び中東地域の名前が出て、インドネシア。

これを先の「日本の石油・石炭・LNGの輸入元をグラフ化してみる」で掲載したのと同じような円グラフに生成すると次の形となる。やや比率に変化が生じているが、大勢としては変わらず、中東地域に多分に依存している現状が把握できる。

↑ 日本の原油の地域別輸入比率(2014年)(石油統計)
↑ 日本の原油の地域別輸入比率(2014年)(石油統計)

赤系統で着色したのが中東地域。オイルショックなどの影響でリスク分散の必要性が認識されたことから、中東地域以外からの輸入が積極的に推し進められ、1987年度には日本の石油における中東依存度は68%程度にまで減少していた。

しかしその後、中東地域以外の産油国の多くが、経済発展と共に自国の原油を消費し始め、輸出が出来なくなってしまう事態が生じてしまう。石油統計の資料を見る限りでは、最近では例えば中国がその傾向を見せている。直近のデータでは2010年以降の年次データが確認できるが、年々中国からの輸入量は減少し、2013年ではついにゼロとなり、それは今回年の2014年でも続いている。必然的に中東依存度は再び上昇する。

社会を維持するために欠かせないエネルギー源の一つである原油を過不足なく常時確保し、国内に供給し続けるためには、産油国への経済協力をはじめとした国際協調の推進が欠かせない。そしてそれと共に、海路の安全性に関する重要性の認識とその維持への注力、輸入先の分散化が求められよう。


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