個人ベースでは82.8%…インターネット普及率の推移をグラフ化してみる(2015年)

2015/07/20 10:00

パソコンやスマートフォンをはじめとした携帯電話はもちろん、家庭用ゲーム機、さらには各種家電製品にまで実装されるようになったインターネットへのアクセス機能。それら直接アクセスする機器だけでなく、多種多様な場面・部門でインターネットは活用されており、電気や水道と同レベルの、生活に欠かせないインフラ的な立ち位置を示している。それではそのインターネットは日本において、どれほどの人達にまで普及しているのだろうか。複数の視点でこの「インターネット普及率」は推し量ることができるが、今回は総務省が2015年7月17日に発表した「通信利用動向調査」の公開値を中心に、その実情を確認していくことにする(【発表ページ:通信利用動向調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事【自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】で解説済み。必要な場合はそちらを参考のこと。

今回発表された最新版(2014年版)「通信利用動向調査」によると、2014年12月末時点のインターネットの普及率(過去1年間にインターネットを一度でも利用したことがある人の率)は82.8%・利用者人口は1億0018万人となっている。

この調査結果での「インターネット利用」の定義は「6歳以上」「過去1年間にパソコン・携帯電話(スマートフォンやPHS含む)・ゲーム機・タブレット型端末などあらゆる端末でインターネットにアクセスした経験がある」となっている。つまりプライベート、仕事、学業上などの目的や、該当機種の所持の是非は範ちゅうにない。例えばインターネットカフェからのアクセス、スマートフォンでの閲覧も「利用者」にあたる。

↑ インターネット利用者数及び人口普及率の推移(個人)(-2014年末)
↑ インターネット利用者数及び人口普及率の推移(個人)(-2014年末)

1997年末には個人普及率は9.2%でしかなかった。しかし20世紀末から21世紀にかけて急速に上昇し、2005年末には70%を突破する。以後、成長率は鈍化しているが、確実に上昇は継続している。

一方、2000年前後から現在に至るまで、学校など一部を除き、「パソコン」≒「インターネット」との図式が成り立っている。パソコン所有者はほぼ同数が、それを使ってインターネットを利用する次第。そのような状況から考えれば当然なのだが、今グラフは、以前【テレビやパソコンなどの普及率をグラフ化してみる(上)…テレビ・パソコン・ファックスなど(2015年)(最新)】で記した「パソコン普及率」とほぼ同じ動きを示している。

↑ パソコン普及率(内閣府消費動向調査より、今回収録のため再構築)(-2015年3月)
↑ パソコン普及率(内閣府消費動向調査より、今回収録のため再構築)(-2015年3月)

2005年以降普及率が鈍化しているのは、その時点までで導入・使用意向の高い世帯・個人の多くが環境を導入したことによるものと考えられる。残りの未導入の個人はインターネットを利用する意志の低い人、あるいは利用しにくい環境にある人など。それら利用者対象外が利用をはじめるのは、そう容易なことではない。ハードルそのものは少しずつ低下しているものの、全員がスムーズにその障壁をこえることは容易ではない。

ただし昨今では他の複数の記事、そして「通信利用動向調査」でもいくつかの項目から判明している通り、スマートフォンが気軽なインターネットへのアクセスツールとして普及浸透している関係で、若年層を中心に「パソコン離れ」的な現象が起きているのも事実。ここ2、3年ではパソコン普及率とインターネット人口普及率との間の連動性が薄れている気配があることは否めない。



モバイルインターネット普及率を上げる方法の一つに、スマートフォンも含めた「モバイル端末」の積極的な後押しがある。パソコン経由のインターネット接続に比べ、モバイル端末は手続きや事前準備、環境整備がきわめて単純化している。アクセス制限や表現能力など、パソコンと比べて限られている面もあるが、いつでも手持ちにできるなどの「携帯電話をはじめとしたモバイル端末ならではのメリット」も多い。実際、【インターネット機器としての個人の携帯電話やパソコン利用率をグラフ化してみる】で触れているが、今や若年層にとってはパソコンではなく携帯電話(多分にスマートフォン)がインターネットへの主流窓口として存在している。

整備すべきインフラとしてインターネットの普及を目指すのであるとすれば、ブロードバンド環境の一層の整備充実と共に、(インターネットへの接続が可能な)モバイル端末、あるいはタブレット型端末の普及促進にも力を入れるべきである。実際、海外、特に新興国では【「あと63億人も残っている」の真実味】にもある通り、モバイル端末の普及を中心にインターネット利用者・利用率が急増しているのだから。


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