やや値を上げ、買取量は増加…田中貴金属、2017年通期における投資用金地金などの取引量を発表

2018/01/19 09:53

田中貴金属は2018年1月18日、同社における2017年通期(1月から12月)の投資用金地金、プラチナ地金の販売量と買取量の数値などを発表した。その内容によれば金価格はドル安の進行とともに上昇を続け、また東アジアでの地政学リスクの高まりなどから安全資産としての金への需要が高まり、年平均の日本国内小売価格は前年比で180円高の4576円/グラムとなった。また(田中貴金属側による)金の買い取り量は増加し前年比で24.8%の増となった。金の販売量は34.4%減少している(【田中貴金属公式サイト】)。

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リリースによれば2017年通期における金の平均価格は1グラムあたり4576円(税別、以下同)。昨年の平均価格4396円/グラムを180円ほど(プラス4.1%)上回ることとなった。

↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2017年)
↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2017年)

2017年通期の金価格動向は次の通り。2017年のドル建て金価格は、中東情勢や米新政権の政策実行力に対する不安感などからドル安が進行し、なだらかな上昇相場を形成。また、東アジアにおける地政学リスクの高まり、欧州の政治的リスクの緩和、連邦準備制度(FRB)の資産圧縮に向けた動きなどもドル安に寄与したと考えられる。相対的に安全資産としての金が買われたことがドル建て金価格上昇の一因と考えられ、9月には、年内最高値の1350ドル/ozを記録。国内の金価格は9月4日に年内最高値4751円/グラムとなった。その後、FRBが資産圧縮開始を発表するとドルは下げ止まり、一方でドル建て金価格は下落に転じている。10月には欧州中央銀行(ECB)が金融緩和政策縮小を発表し、一時的に値を戻す場面も見られたが、その後12月に米利上げが発表されるとドル建て金価格は再び下落している。

金地金の売買動向だが、前年と比べ、田中貴金属側から見た販売量、つまり一般客の購入量は34.4%減。田中貴金属側から見た買取量、すなわち一般客による販売量は24.8%の増加を示している。金価格が高値圏にも関わらず一定の販売量を保っているのは、米国や欧州の政権交代、主要国の金融政策の転換による金融情勢混乱への懸念から、金が長期的な安全資産としての受け皿となっているのではとの言及が発表リリースではなされている。

今後の金価格だが、日米欧など主要国の金融政策や株式市場の好調を受けて生まれる余剰資金の動き、世界的な地政学リスクに対する警戒感・不安感の状況、さらには仮想通貨の動向にも大きな影響を受けると考えられる。

↑ 金税込小売価格(田中貴金属、グラムあたり円、月次平均)
↑ 金税込小売価格(田中貴金属、グラムあたり円、月次平均)

今世紀に入ってから上昇が続く金価格。安全資産との認識がますます強くなっているようだが、国際情勢に大きな影響を受けやすいのもまた事実。見方を変えれば、金価格の動向から各種情勢の気配を感じ取ることもできよう。その観点でも、金価格の値の動きには注目したいところだ。


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