年平均で金価格は上昇中…田中貴金属、2015年通期における投資用金地金などの取引量を発表

2016/01/21 05:00

田中貴金属は2016年1月20日、同社における2015年通期の投資用金地金、プラチナ地金の販売量と買取量の数値などを発表した。その内容によれば金価格は年平均では前年比で高値で展開、(田中貴金属側による)金の買い取り量は減少し23.4%の減となった。また金の販売量は21.2%増加している。田中貴金属側では高値圏推移の中ではあるが7月以降に金価格が下落傾向に転じて値ごろ感が生じ、購入する人の量が増えたものの、売却する人の量が減っていることから、金を長期的に保有する傾向が高まっていると分析している(【田中貴金属公式サイト】)。

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リリースによれば2015年通期における金の平均価格は1グラムあたり4564円(税別、以下同)。昨年の平均価格4340円/グラムを200円ほど(プラス5.2%)上回ることとなった。

↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2015年通期)
↑ 田中貴金属における金(ゴールド)の販売・買取量指数の推移と金価格(指数は2001年の販売量を100とした時の値)(-2015年通期)

2015年通期の金価格動向は次の通り。1月15日にはスイス国立銀行で対ユーロ為替上限撤廃発表と共に、為替市場は大きな混乱を示し、それと共に安定資産への関心が高まり、当然金への需要も増加。さらに欧州中央銀行が1月23日に量的緩和政策導入を発表し、さらに金価格は上昇を示す形となった。その後アメリカ合衆国の経済の回復基調を背景にドル高が進み、金価格はいくぶんの下げを示したものの、中東情勢の悪化やギリシャ債務情勢への注目が集まるに連れて金価格は再び上昇を示した。

7月に入るとギリシャ債務問題はユーロ圏首脳会議で支援合意に達し、一応の決着を見せたことで金価格は下落。その後中東情勢の悪化に伴いリスク回避の動きから一時的な値上がりを見せるが、アメリカ連邦準備理事会による年内利上げ発表、そしてその実施に伴い金価格は再び下落に転じ、その傾向は現在に至るまで続いている。

金地金の売買動向だが、前年と比べ、田中貴金属側から見た販売量、つまり取引層の購入量は21.2%増。田中貴金属側から見た買取量、すなわち一般客による売却量は23.4%の減少を示している。前半期は価格の高騰化に伴い天井感を覚えた取引層のトレンドが、買いから売りに転じた感もあった。しかしその後継続的な下落に転じたことで、お値打ち感を覚えた取引層の買いが集まり、手元に維持しておく動きが顕著化した感は強い。資産形成としての金の地位に揺らぎは無いことがうかがえる。

今後の動向だが、アメリカ合衆国の利上げの追加のあるなし、中東情勢の動向、中国経済のすう勢、そして原油価格の動きとそれに連動する形で大きな動きを見せる石油輸出国の挙動が大いに気になるところ。金価格は昨今の各種情勢の影響を受け、昨年後半以降下落の機運にある。

↑ 金税込小売価格(田中金属、グラム当たり円、月次平均)
↑ 金税込小売価格(田中金属、グラム当たり円、月次平均)

↑ 金税込小売価格(田中金属、グラム当たり円、直近30営業日)
↑ 金税込小売価格(田中金属、グラム当たり円、直近30営業日)

さらに世界の株式市場は今年に入ってから軟調の中にあり、資産のリスク回避感の強まりを実感させられる。金価格は今後為替変動も合わせ、荒い値動きが生じるかもしれない。


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