1日2.4件発生・鉄道係員への暴力行為、2014年度は800件

2015/07/07 14:00

日本民営鉄道協会は2015年7月6日に、2014年度(2014年4月から2015年3月)に発生した、大手民鉄16社・JR6社・東京都交・横浜市交・名古屋市交・大阪市交・福岡市交・東京モノレール・ゆりかもめ・北総・横浜シーサイドライン・愛知環状(計32社局)における、駅員や乗務員など鉄道係員へ行われた暴力行為の件数に関する集計結果を発表した。その内容によれば2014年度の該当件数は800件となり、昨年度からは増加し、高い水準にあることが分かった。行為発生の時間帯では昨年度に続き深夜時間帯が多く、発生場所では改札での事案がもっとも多い結果が出ている(【発表リリース:鉄道係員に対する暴力行為の件数・発生状況について】)。

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2014年度における該当鉄道会社各社の、鉄道係員に向けて行われた(利用客による)暴力行為件数は800件。昨年度の760件より40件増加し、一日あたりの平均回数は2.4件となり、高い水準が維持されている。

↑ 年度別駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(-2014年度)
↑ 年度別駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(-2014年度)

曜日・時間帯別では週末・深夜帯での発生件数が多く、後述する飲酒の有無と合わせ「週末で飲酒しての帰り道」といった状況での事案発生が多いことをうかがわせる。特に金曜から日曜における、飲酒を伴った事例が顕著であったことから、リリースでもその件に関して特記「昨年に続き週末へ向けて暴力件数が増加傾向におり飲酒を伴った場合に多発する傾向にありました」が行われている。

↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(時間帯別)(2014年度)
↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(時間帯別)(2014年度)

↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(曜日別)(2014年度)
↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(曜日別)(2014年度)

事件発生時における加害者側(利用客側)の飲酒状況についてだが、6割近くが「飲酒あり」との結果が出ている。上記の値と合わせ、週末で酒を飲み気が大きくなった利用客による事象発生を想像させる。件数は前年度から増加していることもあり(2013年度は434件)、特記が行われる事由にもなっている。

↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(加害者の飲酒ありか否か)(2014年度)
↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(加害者の飲酒ありか否か)(2014年度)

事件の発生場所だが、これは「改札」が最多で4割近く。次いで「ホーム」が3割、「車内」が1割強で続いている。切符などを使わない無理な通過の試みやICカードの誤動作をはじめとする、改札通過時のトラブルがきっかけとなり、鉄道係員との間のいざこざ発生が容易に想像できる。改札そのもの、あるいは隣接する窓口で駅係員と客が口論を起こしている情景を、目撃した経験がある人も多いだろう。

↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(発生場所)(2014年度)
↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(発生場所)(2014年度)

最後は冒頭でも言及した、加害者(利用者)側の年齢。過去7年間のデータをさかのぼり、絶対数と全体比の算出を世代別に行ったグラフ。ここ数年は40代以降の件数が増加している。直近の2014年度ではいくぶん若年層と40代の割合が増加し、50代以降は減少したものの、数字の上ではさほど大きな減少傾向は見られない。

↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(加害者年齢)(-2014年度)
↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(加害者年齢)(-2014年度)

↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(加害者年齢)(不明をのぞいた件数に対する各世代の構成比)(-2014年度)
↑ 駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の発生件数(加害者年齢)(不明をのぞいた件数に対する各世代の構成比)(-2014年度)

暴力行為防止ポスター日本の高齢化に伴い人口構成比上でも高齢比率が高まり、それと共に利用客の高齢化も起きているはず(具体的な鉄道利用客における世代構成比のデータは残念ながら確認できない)。すべての世代の事件発生確率が等しいなのら、加害者側の年齢構成比も高齢者が多くなるのは容易に想像ができる。その一方で経験を積み重ねて「分別がついている」はずの高齢者でも、若年層同様の比率で加害者に名を連ねてしまうのは、人の業の深さを再確認させられる。

鉄道係員への加害事例は多分に「自分はお客の立場で偉い。多少の暴挙でも許容範囲」と横柄な考えを持つ人によるものもある。それが明確な意図でなくとも、潜在的なものとして持っていれば、各種暴挙につながることは容易に想像できる。

しかしその考えは独りよがりのものでしかない。自分と相手がどのような立場でも、そして自分がさらに飲酒状態でも、今回挙げられた各種行為は犯罪でしかない。その事実を改めて認識すべきである。


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