高齢者に聞きました。「高齢者って何歳からだと思う?」(2015年)

2015/06/18 14:00

高齢者、シニア、お年寄り、シルバー…歳を取った人達の総称は色々とあるが、年齢の明確な定義は定められていない。かつては定年退職・年金支給開始の基準とされていた60歳を仕切りとする意見が多かったが、医療技術や衛生管理の進歩や就業スタイルの変化に伴い、65歳を仕切りとする意見も増えている。それではその年齢に属する人たち自身は、どの位の歳を「高齢者」の境目と考えているのだろうか。今回は「高齢社会白書」が多数の引用元として用いている、内閣府が2015年3月に発表した「平成26年度 高齢者の日常生活に関する意識調査」の結果から、その実態に探りを入れていく(【高齢社会対策に関する調査結果一覧】)。

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60代前半では「70歳、75歳ぐらいかな?」で過半数


今調査は2014年12月4日から26日にかけて層化二段無作為抽出法によって選ばれた国内に住む60歳以上の男女に対し、郵送配布・郵送回収形式で行われたもので、有効回答数は3893件。

次に示すのは、「一般的には何歳頃から『高齢者』だと思いますか」との問いに対する回答。5歳区切りで60歳以上から85歳以上まで、そして具体的な年齢の記述、年齢では判断できず、分からないの選択肢が用意されている。ただし男女の差は言及されていない。

↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年))
↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年)

全体では70歳以上との意見が29.1%でもっとも多く、次いで75歳以上が27.9%。さらに80歳以上で18.4%。大よそ70歳から80歳ぐらいが「高齢者」としての仕切り分けの認識。男女別では男性よりも女性の方が、より歳を取ってから高齢者と見なすとの意見が多く、自身の性別を基準においているようすがうかがえる。

世代別ではきれいに「歳を経るほど『高齢者』判定の年齢も上昇する」動きを示している。大よそ75歳になると、過半数の人が自身を高齢者と見なすようだ。70代前半では4割近く。

一方でどの世代でも1割ほどは「年齢では判断できない」との回答を示しているのも興味深い。高齢者の定義は人それぞれで、年齢以外、例えば身体的状況、心の変化、さらには自分が想っていればいつまでも高齢者では無いはずだとの認識を持つ人もいるのだろう(一応設問では「一般的には」との説明もあるのだが)。

居住形態別などでは「高齢者」の意識に差は生じるのだろうか


続いていくつかの属性に仕切り直し、状況を確認していく。

↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年)(同居形態別)
↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年)(同居形態別)

本人と親が同居している世帯では、やや早いうちに高齢者の認識をする傾向がある。回答者とその親が同居している前提から推測するに、回答者自身は60歳以上の調査対象母集団の中でも比較的若い人が集まっているはずだが、自身の年齢そのものよりも、より高齢の親との同居に、自らも歳を取っていること、高齢者入りをしていることを自覚してしまうのだろう。

↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年)(現在の就業形態別)
↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年)(現在の就業形態別)

就業形態別では大きな傾向変化は無いように見えるが、あえて半ば強引に法則性を見出すとすれば、集団行動的な就労状態にある人は、高齢者判定を若い歳に定める意見が多いように見える。



冒頭にもある通り、「高齢者」の明確な、法的設定は無いため、今件はあくまでも当事者に近しい年齢にある人たち自身の意見となる。若年層にも同じ質問をし、違いを確認できれば、さらに興味深い結果が出ることだろう。

やや余談だが、具体的な年齢区分を選択した人についてのみ集計をし直し、加重平均の形で平均値を算出したのが次のグラフ。

↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年)(具体的年齢回答者に限定した平均値、歳)
↑ 高齢者とは何歳以上か(2014年)(具体的年齢回答者に限定した平均値、歳)

男性よりは女性の方が少し上、そして回答者が歳を経るにつれて「高齢者」の境界線も上昇していく。大よそ75歳前後が平均的な「自分も高齢者だな」と自認できるようになる、と見ればよいのだろう。


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