「ニート」の人口比率をグラフ化してみる(2015年)

2015/06/19 11:00

内閣府は2015年6月5日付で、2014年版となる「子ども・若者白書(旧青少年白書)」を発表した。今回はその白書の中から、いわゆる「ニート」に相当する属性として分類されている「若年無業者」の数そのものでは無く、該当しうる世代の総人口の何%を占めているか、人口比率の推移を見ていくことにする(【発表リリース:子ども・若者白書(旧青少年白書)について】)。

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先行展開記事の【「ニート」数推移をグラフ化してみる】にある通り、今白書では「ニート」をほぼ同定義の「若年無業者」と表現しているが、その数はほぼ横ばいから漸減への動き。年齢区分をもう少し上にまで上げた「高齢ニート」まで含めても、この数年は減少する傾向にある。雇用市場も含めた景況感の改善や、若年層人数全体の減少、社会認識の変化などが要因として考えられる。

↑ 若年無業者数(≒ニート)の推移(万人)(参考属性追加)(-2014年)(再録)
↑ 若年無業者数(≒ニート)の推移(万人)(参考属性追加)(-2014年)(再録)

これらはあくまでも絶対数による人数の推移。多数の他資料からもある通り、日本の若年層人口は漸減傾向にあるので、「若年層全体に占めるニートの割合」は増加しているのか減少しているのか、パッと見では判断は難しい。そこで具体的にその状況を逐次算出し、折れ線グラフで推移を示したのが次の図。

↑ 15-34歳人口に占める若年層無業者の割合推移(-2014年)
↑ 15-34歳人口に占める若年層無業者の割合推移(-2014年)

白書ではこの動きについて「15-34歳人口に占める割合は長期的に見ると緩やかに上昇傾向にあるが、2014年では2年連続して低下」と言及している。データの収録開始年である1995年当時は該当世代の1.2%でしかなかったニートだが、その後上下を繰り返しながら中期的には比率は漸次上昇。2005年には2.0%に達し、直近の2014年では2.1%に至っている。約20年で比率としてはほぼ倍増。そして概算だが15歳から34歳が48人集まると、そのうち1人がニートとなる。

このグラフ・値の動向の特徴としては、景気動向に大きく左右される事無く、上昇していた点が挙げられる。2001年から2002年にかけての0.5%ポイントもの上昇は、当時の不況を反映しているようにも見えるが、その後の景気回復にも関わらず割合は減少していないことから、景気とは大きな関係は無いと推測される。不景気のみ連動し、好景気とは無関係の可能性もあるが、ならば2007年夏以降の金融不況の際にも、同様の大幅な上昇が起きねばならない。しかしながらそのような動きは見られない。

就業構造や社会情勢に大きな変化が無い限り、この比率は引き続き中期的には上昇を続けていくものと考えられる。一方この数年では従来のニートだけでなく、いわゆる高齢ニート(35-39歳)も横ばいから漸減の気配を見せている。来年以降の動向は予想がつきにくい。

今後もニート数の絶対数と共に、該当世代の人口比についても注視する必要があることには違いない。


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