任天堂ゲーム機の販売動向をグラフ化してみる(主要ハード編)(2015年)

2015/05/10 09:00

家庭用ゲーム機業界では今なお絶大な威厳と実力を誇る任天堂。その任天堂の家庭用携帯ゲーム機ニンテンドー3DSの販売動向について、当サイトでは同社の四半期決算短信の発表と共に、その内容を精査している(【定期更新記事:ニンテンドー3DS販売動向(任天堂)】)。一方同社では短信とは別に、随時ライブラリーの【ヒストリカルデータ】において、経年の各種計算書だけでなく、主要販売機種販売台数と対応ソフトのタイトル数についてもデータ化して公開を行っている。今回はその公開値を用い、任天堂発のゲーム機に関してその販売動向をグラフ化し、状況の精査を試みることにする。まずは「主要ハード編」とし、ハードウェアにスポットライトを当てることにしよう。

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現時点の累計販売台数


まずは現在公開されている最新値となる、2015年3月時点の累計ハード販売実績。据置型は次の通り。なお以下の値は販売台数で、現在稼働台数では無いことに注意。

↑ 任天堂ハード・累計販売実績(据え置き型)(万台)(2015年3月末時点)
↑ 任天堂ハード・累計販売実績(据え置き型)(万台)(2015年3月末時点)

意外なのは稀代の名ゲーム機ファミリーコンピューター(ファミコン)以上に、Wiiが売れていること。日本国内でこそまだファミコンの方が上だが、全世界で計算するとほぼ6割増しでWiiの販売台数が多い。

また、横軸は左から右へ行くほど販売された年代が新しいものとして配置しているが、ファミコンの販売以降スーパーファミコンも合わせ、ハードの販売台数が漸減しているのが分かる。ハードの台数がソフトの売れ行きに大きく影響する事実を考えれば、Wiiの直前まで「据置型ハードでは」任天堂が苦戦を強いられていたのが見て取れる。

続いて携帯ゲーム機。

↑ 任天堂ハード・累計販売実績(携帯型)(万台)(2015年3月末時点)
↑ 任天堂ハード・累計販売実績(携帯型)(万台)(2015年3月末時点)

御承知の通りニンテンドーDSと3DSは何度かマイナーバージョンアップが行われているため、そのうち「Lite」「DSi」「DSiLL」、「3DS LL」「2DS」「New 3DS」「New 3DS LL」は別途数字を掲載している。ゲームボーイやニンテンドーDSの市場がいかに大きいか、そしてニンテンドー3DSへの期待がどれほどのものかがすけて見える。

なお2DSは現時点では日本国外のみでの発売なため、国内販売台数はゼロとなっている。

単年と累計の経年変化で流れを見る


以上は「累計」販売台数の状況だが、これを「年次」の販売推移で見たのが次のグラフ。要は毎年どれくらいのハードが販売されたかを見たものである。例えばニンテンドー3DSなら2015年3月末期(2014年4月-2015年3月)は307万台となる。

↑ 任天堂・国内ハード販売動向(年次、万台)(日本国内)
↑ 任天堂・国内ハード販売動向(年次、万台)(日本国内)

↑ 任天堂・国内ハード販売動向(累計、万台)(日本国内)
↑ 任天堂・国内ハード販売動向(累計、万台)(日本国内)

ゲームキューブのような例外もあるが、任天堂のハードは大よそ発売2年目から3年目に年次セールスのピークを迎え、後は漸減する流れを見せている。これは任天堂に限らず他のハードにも当てはまることで、よほどのテコ入れや状況の変化がない限り、発売後しばらくしてから盛り返すことは考えにくい。

また、少なくとも年間1万台以上のセールスを打ち出すまでが「商品生存期間」と仮定すると、大体6年から7年がハード上の寿命(累計グラフでほぼ横ばいになったあたりが「寿命」といえる)であることが予想できる。

ただし昨今は技術開発速度や娯楽上の競合他メディア(現状ならばスマートフォンなどの携帯電話)の進歩発展スピードの加速化に伴い、この「6年から7年」が縮小する傾向がある。直近ハードではニンテンドー3DSやWii Uの「寿命」がどれほどの長さを示すことになるのか、気になるところではある。3DSはすでにピークを超えた感があり、Wii Uもゲームキューブと似たような動向を示す傾向を見せている。



やや余興的な話になるが、年次販売動向について少々切り口を変えたのが次のグラフ。時間軸を発売初年度からに揃えたもの(ニンテンドー64は1996年の発売で今件データには含まれていないので除外した)。

↑ 任天堂・国内ハード販売動向(年次、万台)(日本国内)(発売開始年度揃え)
↑ 任天堂・国内ハード販売動向(年次、万台)(日本国内)(発売開始年度揃え)

やはりゲームキューブの特異性と、ニンテンドーDSの突っ走りっぷりが目に留まる。3DSはニンテンドーDSやゲームボーイアドバンスとほぼ同じ動きを見せていたが、3年度目でやや失速し、4年度目以降で明らかな失速を見せ、DSには及ばないことがほぼ確定してしまった。DSとゲームボーイアドバンスの間に収まる形で、今後も推移するのだろう。

直上でも触れているが、過去のハードの発売時の環境と異なり、現在では携帯電話、さらにはタブレット型端末の躍進による、市場の「食い合い」が生じている。100%領域が重なっているわけではないが、多分に共通する部分は多く、影響が無いことはありえない。人の時間は一人当たり1日24時間しかない。スマートフォンで遊びながら携帯ゲーム機でも同時に遊ぶマルチタスクな曲芸は、ほとんどの人には不可能である。

任天堂では各ハード・ソフトの動向に関して、四半期ごとにレポートを開示している。今後もそれらの値を眺め、機会を見て各種情報を更新し、推移を見守っていきたい。


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