相場高で食料品は好調、されど衣料品と住関品がイマイチでマイナスに…2016年3月度チェーンストア売上高、前年同月比マイナス0.3%

2016/04/22 05:00

日用品が何不自由なく手に入ることに感謝を覚えたくなる今日この頃。チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の業界団体である【日本チェーンストア協会】は2016年4月21日付で同協会公式サイトにおいて、チェーンストアの2016年3月度分販売統計速報(月報)を発表した。その内容によると2016年3月は食料品こそ農産物の相場高が貢献する形で好調だったものの、衣料品は中旬以降の気温低下で春物が伸びず、住関品もイマイチな動きに留まり、結果として売上総額の前年同月比はマイナス0.3%(店舗調整後)を示す形となった(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の57社・9362店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で28店舗減、前年同月比で9店舗減少している。売り場面積は前年同月比97.3%となり、2.3%ポイントの減少。売り場面積あたりの売上額は前年同月比でプラス0.4%を示す形となった。販売金額には消費税額は含まれていないため、それだけ面積当たりの業績が向上していることになる。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減が売上に反映され、各店舗の実態を確認する際に状況が困難にならないよう、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されている。

■総販売額……1兆0729億9265万円(前年同月比99.7%、▲0.3%)

・食料品部門……構成比:64.9%(前年同月比101.6%、△1.6%)

・衣料品部門……構成比:8.9%(前年同月比91.7%、▲8.3%)

・住関品部門……構成比:19.9%(前年同月比98.3%、▲1.7%)

・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比92.3%、▲7.7%)

・その他…………構成比:6.1%(前年同月比96.8%、▲3.2%)

※販売金額には消費税額は含まず

中旬以降に気温低下で
衣料品の春物が伸び悩み。
食料品は農産物の相場高で
大よそ堅調だが、
住関品の不調も相まって
補完しきるまでには
至らず。
食料品では農産品は果物もあわせ大よそ堅調。不調なのはキャベツやタマネギ、きのこ類などごく一部だった。畜産品は一部加工肉以外は大よそ堅調。これはここ数か月変わらない動きで、精肉や鶏卵がトレンドのようだ。水産品は刺身、マグロ、ぶり、貝類などは好調だったが、かにやエビ、塩干物などが鈍い。惣菜はお弁当やお寿司まで含め、リリース上に記載されたすべての品目が堅調で、軟調なものは特に掲示されず、全般的に良い動きを示している(今回月で6か月連続)。コンビニ業界の月次報告でもここ数か月は惣菜の堅調さが特記事項として記されており、中食需要が喚起されている感は強い。その他の食品では練り商品や乳製品は不調だが、それ以外は乳酸菌飲料、カップ麺類、米、アイスクリームなども合わせ順調。

衣料品では中旬以降に気温が低下したことを受けて春物が鈍い動き(月ベースでの平均気温は全国各地で平年差と比べて高く、降水量も少なめだったが、春物が動き出す下旬の低下は大きな痛手となったようだ)。ただし個別項目の列挙の限りでは、堅調な種類の方が多い。例えばその他項目では紳士・婦人肌着、紳士・婦人ナイトウェア、子供服、女児ロング・ハーフパンツ、靴下が好調とされ、不調なのは男児トレーナー、女児肌着、ベビー用品、婦人バックのみ。住関品ではテレビゲームや男児向け玩具は鈍い。医療・化粧品ではヘアメイクや芳香剤は動きを鈍くしたが、それ以外は大よそ順調。季節ものの家具では学習机やマットレス、カーテンなどが不調。家電製品では液晶テレビやレコーダーなどが鈍い。また電動アシスト自転車やフィットネスなども良く動いた。

「その他」項目は前月から続き軟調さを示し、マイナス3.4%。サービスは7.7%と大きなマイナスで、旅行関係やチケット販売などが他の業種(多分にインターネット経由やコンビニ販売だろう)に奪われ、回復が難しい状態にあることがうかがえる。中期的な軟調さが見て取れる。

次回計測月となる2016年4月分では先の九州・熊本地震に関して、直接的には関連地域の売上に影響が生じることとなる。先の震災のような自粛ムードに伴う消費減退は幸いにも表だっては見られないが、今後一部農産物における需給の変動の可能性もあわせ、どこまで影響が生じるか、注意深く見守りたいところではある。


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