スマートフォンとタブレット型端末の普及率推移をグラフ化してみる(2015年)

2015/05/07 14:00

デジタル端末として、インターネットへのアクセス機器として、今スポットライトを浴びているのがスマートフォンとタブレット型端末。似て非なる存在であり、パソコンの代替機として注目を集め、両者の特性を併せ持つ「ファブレット」(大きめのスマートフォン。サイズ的にはスマートフォンとタブレット型端末の中間)なるものも区分種類として登場するほど。今回は内閣府が定期的に公開している調査結果【消費動向調査】において2014年分から詳細区分によるデータ取得が始まった、この2端末について、いくつかの切り口から普及率などの動向を確認していくことにする。

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世帯別普及率と保有世帯の保有台数推移


「消費動向調査」そのものの解説や「世帯」の区分、「普及率」の定義についてはまとめ記事【定期更新記事:主要耐久消費財・普及率(内閣府・消費動向調査)】で説明している。必要な場合はそちらを参照のこと。

まずはスマートフォンとタブレット型端末の、世帯単位の普及率推移。とはいえ「消費動向調査」で両機種が明確に区分の上調査されたのは2014年からなので、現時点では2年分しかデータがない。なお1世帯に何台所有機が存在しても、普及率は変わらない。例えば1世帯にスマートフォンが10台あったとしても、その世帯の普及率が1000%になるわけではない。

↑ スマートフォン普及率推移(世帯単位)
↑ スマートフォン普及率推移(世帯単位)

↑ タブレット型端末普及率推移(世帯単位)
↑ タブレット型端末普及率推移(世帯単位)

直近2015年においてスマートフォンは50.8%、タブレット型端末は23.0%の世帯ベースでの普及率を有している。単身世帯・一般世帯双方とも前年から比べ、一様に増加傾向を示している。スマートフォンでは世帯種類別の違いはほぼ見られず、タブレット型端末ではいくぶん一般世帯の方が上昇率が高め。子供向けの学習用タブレット型端末の浸透率の高さが影響していると考えられる。

所有世帯における平均台数は次の通り。

↑ スマートフォン保有数推移(保有世帯あたり、台)
↑ スマートフォン保有数推移(保有世帯あたり、台)

↑ タブレット型端末保有数推移(保有世帯あたり、台)
↑ タブレット型端末保有数推移(保有世帯あたり、台)

タブレット型端末では単身世帯で保有数の減少が見られる。これが単年のイレギュラーなものか、それとも傾向的なものか、2年の動きだけでは判断が難しい。次年以降の動きを見て、再精査をしたいところ。とはいえ単身世帯でも保有世帯では平均で1台以上のタブレット型端末を有しているのは興味深い。

世帯年収別では?


続いて世帯年収別。一般世帯と単身世帯を合わせた総世帯では、世帯年収別動向を確認してもあまり意味が無いことから、単身世帯・一般世帯それぞれに仕切り分けした上で年収別の推移を見ていくことにする。内容的には【パソコンの年収別普及率現状をグラフ化してみる】との比較が興味深い。

まずはスマートフォン。

↑ 世帯年収別スマートフォン普及率(単身世帯)
↑ 世帯年収別スマートフォン普及率(単身世帯)

↑ 世帯年収別スマートフォン普及率(一般世帯)
↑ 世帯年収別スマートフォン普及率(一般世帯)

単身世帯では高年収層で多分なばらつきが生じているが、これは回答世帯数そのものが少ないことから生じたぶれによるもの。それを差し引いても300万円台でいくぶんの減退が生じているのは興味深い。他方一般世帯ではきれいな形で、どの世帯でもゆるやかな上昇が生じている。高年収なほど高普及率が維持されたまま、すべての年収層で底上げされている形。

タブレット型端末も大よそ同じスタイルを見せている。

↑ 世帯年収別タブレット型端末普及率(単身世帯)
↑ 世帯年収別タブレット型端末普及率(単身世帯)

↑ 世帯年収別タブレット型端末普及率(一般世帯)
↑ 世帯年収別タブレット型端末普及率(一般世帯)

単身世帯ではスマートフォン同様にイレギュラー(2015年の1200万円以上世帯は該当世帯数そのものが少数なため、実測値計上がされていない)が生じているが、両端末とも高年収ほど高保有率、年を経るほど普及率上昇の動きが確認できる。年収1200万円以上の一般世帯では、半数以上でタブレット型端末を所有していることになる。

年齢別と性別……は単身世帯のみで


最後は世帯主の性別や年齢区分別の保有率だが、これは単身世帯のみで抽出・グラフ化を行う。一般世帯では世帯主と配偶者の世代が近しい事例がほとんどだが、子供の居る・居ない、さらには子供の年齢により保有状況が大きく変化する可能性がある。そのような状況下で経年変化を見ても、さほど大きな意味は無い。

一方で単身世帯の場合は、世帯主=世帯構成員全員であり、世帯主の属性や年齢による普及率動向の精査はそれなりに意味があるという次第。

↑ 男女・世代別スマートフォン普及率(単身世帯)
↑ 男女・世代別スマートフォン普及率(単身世帯)

↑ 男女・世代別タブレット型端末普及率(単身世帯)
↑ 男女・世代別タブレット型端末普及率(単身世帯)

男女別では双方とも男性の方が利用率は高い。これはいくつかの理由があり、「必要性」「デジタル機器の興味関心は男性の方が強い」「保有率が低い高齢層は女性の方が比率が高い」などによるもの。

スマートフォンではきれいな形で若年層ほど高普及率を示している。また直近年は前年と比べてすべての世代で上昇しているが、50代と70歳以上の伸び方には注目したいところ。

他方タブレット型端末だか、ややぶれが生じているものの、いずれの世代でも前年比で高い伸び率を見せている。29歳未満と40代では特に大きな上昇があり、3割前後にまで達しているのが分かる。元々の値が低いのも一因だが、スマートフォン以上に急激な上昇率を示していることから、来年以降の動向にも注目したい。

また、両端末のグラフを見直すと、世代別では40代までと50代以降の間で大きな数字の差異が生じている事が分かる。これが単なる身体的な事情によるものなら差異は開いたままだが、端末と出会った時のタイミングによるものならば、今後ゆっくりと、そして確実にこの「差異の壁」は右側、つまり高齢層にシフトしていくはずだ。

どらちが正しいのかは、今後数年の動向で明らかになることだろう。もっとも明確化される前に、かつての従来型携帯電話からスマートフォンにシフトしたような、時代の選択を行く端末そのものに変化が生じる可能性もあるのだが。


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